Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

北海道短期集中観光 2019.8(4)

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All Photo by inos

本日より札幌にて仕事が始まっておりますが、北海道観光ネタを続けます。

根室半島の付け根にあたる風蓮湖とオホーツク海を隔てる砂州で、砂浜、草原、森林、塩性湿原、干潟までが存在し、未だ人の手が殆ど加わっていないとされるエリア。”春国岱“。今回根室で一番行きたかった場所です。

砂州ですから標高はせいぜい3メートル程度と言われており、海に面したこの高さにアカエゾマツの森林が存在するというのは世界的にも珍しくラムサール条約登録湿地に指定されているそうです。

幅1.3km 長さ8kmにも及ぶ一帯、その入り口付近だけ一般観光客も立ち入ることが出来、有り難い事に木道が設けられているので汚れずにこの大自然を満喫出来ます。

海から森林までを湿地帯が繋いでいますからその恵まれた環境ゆえ生態系にもプラスに働き、さまざまな小動物が生息しているようです。実際足元には無数の貝が、遠くには鹿の姿を見ることが出来ました。鹿に至っては湿地帯の中はもちろん、ここへ到着する直前に道路に数頭お出迎えしてくれました。近くで見るとデカくて怖いです。

本来高地に生えるはずの木々は、自然の風雨、そして塩害により枯れてしまったりするようですが、それが倒れることなくそのままの姿で残っているから自然が作った芸術作品のようです。長野でも上高地あたりは似たような景色を見た気がしますが、こちらは海ですからあまり見ることのない景色に違和感すら感じます。

木道を進み湿地帯から森林エリアへ入っていくと、そちらでは大木があちこちでバタバタと倒れダイナミックな景色が広がっていました。近年台風の強風に耐えられず根こそぎ倒されてしまったのだとか。

倒れた木、その景色も自然。人の手で処理されることなくそのままの形で残っているから息を飲むような景観に圧倒されるのです。

あまりの迫力に言葉を失いつつ、時折視界に入ってくる草花の平和な感じにホッとします。見たこともないような植物が視界いっぱいの景色を作っているというのに私が知っている花の名前はその中でも1つか2つ。これが植物研究家や動物研究家のように端から知っていれば多分ワクワクは数倍に膨れ上がるのでしょうね。

ここを訪れていた若いカップルが言っていました。「こりゃ写真に撮りたくなる気持ちもわかるわ。これを言葉だけで説明しようとしても、木が倒れてて草がいっぱいあって...て、無理だよ」

写真に撮ってきた私はこう思いました。「いや、写真でも伝えきれないよこの迫力は」。

車に戻り走り始めて数百メートル進んだところで何台もの車が路駐して何やら遠くを眺めている姿が飛び込んできました。何かあるな!と思い私も足早にその方向へ駆け寄ると、遠くに丹頂鶴の姿がありました。2羽の親鳥に見守られるように雛鳥が水を飲んでいるようです。

北海道で丹頂鶴を見られるかどうかは運次第、鹿や狐は時々見かけますけどね、丹頂鶴は釧路や根室方面へ行かないと難しいです。今回この旅では3回見ることが出来ました。運が良かったという事ですね。

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