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(50) 手短に    2003/08/06

この日記コーナーの内容は私なりに毎日無い頭を絞り有り合わせの言葉で綴っているのだが、未熟な語学能力?に教養の無さも伴いなかなか自分が望む充実した文章というのは残せていない。ただでさえ毎日更新する事の大変さを知り何度もくじけそうになっているのだが、そうは言ってもまめにここを訪れてくださる方に申し訳がたたないと寝る前には止まりかけた頭の回転をかろうじて動かしながらその一日を振り返る。

退屈な内容も重々承知の上ではあるが、ここを見て下さっている方からご指摘の言葉を頂く事もある。一日の文面が長すぎるらしい。う〜ん。振り返ってみればごもっともな意見。
短い文章でいかに相手に物を伝えるか。難しい課題でもあり、コミュニケーションの基本でもある。


(49) COMPACT IS BEST!    2003/08/05

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SMARTという車も世に大分知れ渡った頃だろう。ちょうど3年程前、現在のロードスターを購入する際天秤にかけた一台であるが、それも今では毎年のマイナーチェンジを経てついに2003モデルが正規ディーラーより8/25付けで発売される。やはり実用性を考えれば世間的に玉数が出ていないのはうなずけるが、他に例を見ない個性的なデザインと作りの良さには非常にそそられる。しかもこの2003モデルは限定63台のBRABUSチューン仕様が含まれる。BRABUSはメルセデスベンツを専門とするドイツのチューニングメーカーで嘗て2001モデルでもBRABUS仕様のSMARTは存在したが全て並行輸入車のため左ハンドルしか入手出来なかった。しかし今回の2003BRABUSは日本仕様のチューニングのため当然右ハンドル指定となりそれゆえの63台限定なのだ。専用エンジンチューンに専用極太ホイール、専用シートに専用エアロ、専用ボディーカラー。元々魅力の宝箱のような車が更に魅力的になっていく。車両価格が200万円オーバーは決して安いとは思えないがノーマルに色を付けることを考えれば現実的な価格にも思えてくる。
ロードスターでも大きな車の部類に入る私にはうってつけの一台ではないだろうか?気になるのはダイレクトな操作フィールに慣れ親しんだロードスターからのフィーリングギャップだが...

3年前にかけた天秤はまだ揺れ動いているのだ。


(48) オフローダー    2003/08/04

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昨日のJGTC富士での展示車両の中に思わず 「お〜っ」 と声を上げたくなる一台が存在した。
メーカーが参考出品したと言っても違和感の無い綺麗な仕上がりのその車はどこぞかの専門学校が作ったものらしい。ワイルドなオフロード仕様へと変身したロードスターは元々のオープンイメージを損なうことなく他に例を見ないオーバーフェンダー化と車高の高さ確保に成功している。インテリアはほぼノーマルのままとなっており、ロードスターの持つドライブフィールのまま完全なオフロードドライブが楽しめるのだろう。日本よりもアメリカなどでコアなチューナーが作りそうな1台であり、出来ることなら悪路での試乗をしてみたかった。

まだまだいろいろな可能性を感じさせるロードスターであった。

 


(47) 幻は現実のものに    2003/08/03

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本日8月3日はJGTC(全日本GT選手権)第5戦富士スピードウェイ決勝当日である。昨夜友人と急遽決まった観戦に関し朝は5時に出発、現地へは9時半頃に到着。そこはすでに観戦を見届けようと各地より訪れた熱狂的なファンで埋め尽くされており、ただならぬ盛り上がりが我々を迎え入れてくれた。本戦の15:00スタートまでインテグラやポルシェ、GC21などのワンメイクレースが行われファンならばそれだけでも十分楽しめる内容となっていた。
JGTCは基本的に市販車レースの最高峰で日本ではF1に継ぐ人気の高さである。市販車ベースとは言えストリートを走っているノーマルの面影はシルエットのみであり車両の作りはほとんどフォーミュラカーそのものになっている。エンジンから駆動系、サスペンションに至るまでその全てが専用に設計し直され、市販車を改造したチューニングカーとはまったくの別物と考えて良いだろう。それだけに車両にかかる費用も最近では1億を超えると言われているから目から鱗である。

 15:00のスタートまでにピットウォークでは各チーム各車両を実際に見ることができ、そこには日頃雑誌やビデオでしかお目にかかれない鈴木亜久利や、中島悟、本山哲など世界で活躍する日本のトップドライバーの面々も勢揃いし、それだけでも私のテンションは絶頂へと高められる。ここぞとばかりにデジカメで写真を撮る。しかし本番に弱い私はデジカメのバッテリーを充電し忘れ肝心な時にシャッターが切れない。屈辱を味わいつつも友人のカメラを拝借し遠慮なくパシャパシャ撮らせてもらった。

そしてその時はやってきた。それまでの前座レースとは明らかに迫力の違う500クラス、300クラス混走のフォーメーションラップが始まり、ヘアピン奥で観戦していた我々はホームストレート方向から伝わるエキゾーストノートの高まりからレースのスタートを認識する。徐々に近づく振動にも似たその爆音は見るものに存在をアピールするかのように目の前を通り過ぎていく。予選でポールを勝ち取ったauセルモスープラがその後のレースもリードし続け時間を忘れさせるレース展開を見せながら周回を重ねていく。
サーキットでのレース観戦はヘアピンやシケインなど車速を落とすポジションで見るのが一番楽しめると自覚しており、つくばサーキットなどでも決まって1ヘア前で観戦することが多かった。今回の富士は世界でも名高い高速サーキットということもありホームストレート前のグランドスタンドへと場所を移した。そこはヘアピンとはまた違った迫力のレース進行を目にすることが出来る。300Kmを越えるストレートでの走行は大きなドラッグを発生させるため各車ともお互いのスリップストリームを利用して1コーナーへと飛び込んでいく。特攻隊にも似たその全開で突進する様は観戦している我々にも死を予感させる勇ましいもので、1.4Kmのストレートをあっという間に走り抜けていく。高校時代の体育の時間に1500mの距離を約7分で走らされた記憶があるが、それと同等の距離をこの人達はいったい何秒で走っているのかと悠長な事を考える一方、人間が作り出した車という技術の結晶はこんな恐ろしい領域まで踏み入れてしまっているのかとモータースポーツのあり方を考える。

最終ラップのヘアピン付近でauは突然失速し3位まで順位を落とす。あまりにあっけなく順位変動したそのTAKATAの勝利は苦戦を強いられる今シーズンで初の表彰台。気がつけば2位にザナヴィニスモGTR、3位にauセルモスープラとワークス3台メーカがそれぞれエントリーし今シーズン残りのレース展開をますます期待させる結果を残してくれた。


(46) オープンライフ    2003/08/02 

この時期どういうわけか無性に遠くに行きたくなる。「恋の季節」とはそんな気持ちから来る言葉の遊びだろうか。
理由も無く車に乗り目的も無く直走る。下流式サウンドを感じながら車と一体となり風を切って走り抜けるその開放感はロードスターならではのものだ。しかしこの時期乗っていると側から見ている程快適なものでもなくひとたび渋滞にでもはまろうものなら灼熱地獄そのものを体験することとなる。むしろ真冬の深夜にヒーター全開でオープンにしていた方が心地よいくらいである。それでも私は大雨以外の全天候でオープンライフを楽しんでいる。クローズドの時とは車との一体感がまるで違うのだ。車とバイクのちょうど真ん中くらいの一体感はいつまでも新鮮に感じられる。世界一の販売台数を誇るオープン2シーターとして名を残すロードスターという車はその記録に秘めた最高の魅力を日々少しずつ我々に与えてくれるのだ。これで隣に乗ってくれる彼女がいれば最高に絵になるのだが。


(45) 歩く速さで    2003/08/01

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8月を迎え本格的な夏到来である。日中の最高気温も徐々に更新され海を代表する観光地ではハイシーズン真っ只中であろう。いっぽう昼間の暑さと引き換えに夕方になれば涼しい風を感じることが出来、少しだけほっとする時間が訪れる。

久しぶりに小型折りたたみ自転車で辺りを散歩してみた。普段何かと行動には車を多様してしまうのだがオープンカーとはいえ自転車の気軽な開放感にはかなわないものだ。14インチの折りたたみ自転車では遠くまでは行けないものの、歩く程度のスピードがたまらなく心地よい。普段通い慣れた道でも発見はあるもので、気付かぬうちにパン屋が出来ており前を通り過ぎれば小麦の良い香りがプーンと漂ってきた。高校時代近所のスーパーにあるパン屋にアルバイトを申し込んだことがあったが女性限定とのことであっさり断られたことを思い出す。いつの時代も幸せな気持ちになれる香りに思わずシャッターを...ん?無い!カメラを忘れた。以前はカメラ片手に出歩く事が習慣になっていたがここ最近はめっきり持ち歩かなくなってしまった。必死に自宅へと引き返し再びその場を訪れ日の落ちた車道に身を乗り出し手ブレを覚悟でファインダーに集中する。

肝心なパンを買うのを忘れ大満足で続きの散歩をエンジョイする。
進化した人間の2足歩行が作り出す時速4Kmというスピードは5感を含む全ての神経が状況を自然と感じ取れる最高に適した速さなのかもしれない。


(44) コマーシャルの必要性    2003/07/31

先日知人より 「最近のコマーシャルは何が言いたいのか分からないよね」 とのお言葉を頂いた。私も以前映像編集マンのはしくれだったためその言葉を意識しつつ改めて近頃のコマーシャルを見てみた。技術先行型とでもいうのだろうか、何かと手の込んだタイトルは多いのだが宣伝としての力が薄く肝心の商品の印象が残らないものが多く思えた。コマーシャルとは元々広告媒体の一つであるはずなのに、商品の印象以上にコマーシャル作品としての印象が残るのだ。星の数程放送されているコマーシャルの中で実際に店頭の商品を手に取り思い浮かぶものがどれだけあるだろうか?逆にコマーシャルの影響でそれを買いに行こうと思うものがどれほどあるだろうか?街で通り過ぎる車を見てそのコマーシャルが頭に浮かぶだろうか?

多種多様のエフェクト効果を纏った現代の映像表現は正しいものが無いが故に自由奔放にあらゆるベクトルでその形を表現している。そして競合他社とのインパクト合戦に伴いあらゆる手段でその15秒に鎬を削る。しかし忘れてはならない。それを見るのは演出家でも技術者でも評論家でもない、ごくごく一般の視聴者であることを。

過去の自分を振り返りつつ現代の映像技術のすばらしさを再認識する瞬間であった。


(43) 時代を超えた形    2003/07/30

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魅力的である。その気品漂うスタイルはこの時代でも違和感を感じない。フィアット500、この車が最初に生まれたのが1957年というからもう46年も昔の名車ということになる。別名をチンクェチェントとも言い日本ではアニメのルパン三世が乗っていた車として知られている。空冷2気筒 500〜600cc で車重500Kgそこそこ、4人乗りなのである。

今日私が見かけたこのフィアットはほぼ完全な形でレストアがなされ、今工場から出てきた新車です!と錯覚させるほどの磨き傷一つ無い美しいものだった。普段手に汗握るヒステリックな走行に慣れ親しんでいる私はこういう車に酷く心を打たれるのだ。以前97年製ローバーミニに乗っていたことがある。バスのハンドルを彷彿とさせる水平近くまで起きたステアリングと、いやでも姿勢を正さないと運転できないペダルポジションは独特のものであり、連続した長距離走行はとても出来たものではなかったが車を操る楽しさは現在のロードスターをはるかに上回る印象だった。きっと何の快適装備も着いていないシンプルさが操る者に必要にして十分な最低限のインフォメーションを与え、逆に人間がそこからより多くの情報を得ようとする姿勢が相乗効果となってファントゥードライブの精神へと変化させたのであろう。
決して早くは無い。快適な装備も無い。ましてまともに動くことすら保証は無い。それでもあえて往年のクラシックカーを好み大切に手を加え現代の交通戦争の真っ只中を堂々と走っている様は2000万を超えるフェラーリよりも共感が持て尊敬する。

自分の個性を磨き形へと変え、それを続けるプロセスは、最高の目標であり、最高の贅沢なのだ。


(42) ついに発見    2003/07/29

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血眼になって探していたF1ネームプレートのステッカーであるが近所のドライバーズスタンドに止まっているインテグラの持ち主に恥を忍んで聞いてみたところ、すんなりと教えていただけた。仕事中にもかかわらず彼は親切にも個人の雑誌を切り抜いて私に手渡してくれた。世の中にはこうも親切な人がいるものだと何度もお礼を言ってその場を後にする。

自宅へ到着し渡された雑誌の切り抜きに記されたURLにアクセスしてみると、ありました。お目当てのスッテッカーが。1枚2500円、かなり割高ではあるが入手ルートを聞けばその金額にも納得がいく。どうやらそのF1グッズ専門店の店長は各グランプリ現地まで自ら出向いて様々なグッズを仕入れてきているのだという。それだけにシューマッハが着ていた本物のレーシングスーツやF1のステアリングなどレアグッズも多数取り扱う。なるほど私ごときが量販店で探した程度で見つかるはずもない。妙に納得できる結果となった。

真の理想はここに自分の名前がプリントされていることなのだが、どこかで作ってはもらえないだろうか?


(41) RACING SPIRIT    2003/07/28

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その楽しさは前々から知っていた。

友人と関東近郊のミニサーキットでレンタルカートをしたことはあった。レンタルであるからエンジン排気量も 50cc に制限されトップスピードも60km程度しか出ないのであるが、フォーミュラに近いと言われるその運動性能は確かなものだった。地面の上に座るような目線の低さは60kmでも十分な体感速度が味わえ、むしろ怖いくらいである。スピードや恐怖感に慣れてくると徐々に自分のベストタイムを更新できるようになり楽しさも次第に増してゆく。その先に己の限界があることに直ぐに気づかされるのだが...

レンタルカートの欠点はなんと言ってもコストパフォーマンスの悪さだ。サーキットにより料金設定は様々だが、10週又は10分で2000円〜3000円というのが相場のようで、走りに夢中になっていると毎回のように万札が消えることとなる。これがもし自分でカートを持ち込んでいれば半日5000円程度で存分に楽しめる。カートユーザーの大半が25〜35歳というのはそういった経済的負担を十分考えての結果なのだろう。私も今まで何度となくマイカート購入を考えたか分からない。それは今も変わらずチャンスときっかけさえ重なれば明日にでも検討したいと思っている。
あとはそれを保管する場所とトランスポートの手段さえあれば、未来のF1ドライバー誕生も近いかも?


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