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(150) 日本代表    2003/11/14

ワールドカップバレー2003女子、見た人はいるだろうか?

運動神経に関し決して自慢の出来ない私であっても、スポーツ観戦は人並みである。とは言ってもテレビのブラウン管越しだが、ビデオにまで撮って寝ずに楽しむのはモータースポーツとバレーボールくらいである。今日のワールドカップバレー、対キューバ戦、運が良いの一言では片付けられない日本のファイトを目の当たりにした。キューバと言えば世界1、2を争う強豪であり、女子とは思えない弾丸のようなスパイクを見上げる高さから打ち下ろす、サッカーで言えばブラジルのような強烈な存在である。そんな明らかに自分達の実力を上回る相手に初めは怯みがちであった日本もセットカウント2対2、この時点で奇跡としか言いようの無い現実に選手達は我々に対し更なる幻を見せた。テレビの実況アナウンサーも声を枯らしながら半ば興奮状態で解説を続けた。私自身、日本が得点を重ねるたび手をたたいて喜んだ。

日本全体が一丸となる、とはこういう事を言うのかと久しぶりに感じた。そして今日の1勝を胸に明日の最終決戦でオリンピック出場を決めるだろう。


(149) くすぶられる想い    2003/11/13

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自宅の近所にスーパーオートバックスが2件ある。普段から用事も無いのにふらふらと足を運んでしまう私であるが、洗車直後のピッカピカの愛車を眺めればわざわざ遠くの店舗へと向かってしまうのも無理は無い。勿論、買い物の予定など無いのだが...

店頭のPITを横切るなりいきなり姿を現したオートバックスガライヤ。各イベントでガライヤを見る機会は何度かあったがこれはいつものとはちょっと違うようである。フロントにはカナードが装着されマフラーもHKS製へと変更されていた。良く見るとノーマルエンジンは車両後ろへ放り出され、新たに別のエンジンが搭載されている。

ぬぬっ、これが噂の...以前本屋で立ち読みしたチューニング雑誌に、どこぞのスーパーオートバックスでサーキット仕様のガライヤを製作中という記事があった事を思い出した。記憶によれば確か900kg位の車重に400ps程度のパワーを与えまさにレーシングスペックガライヤと呼ぶに相応しい仕様を目指している。今日はオリジナルのエアロパーツ(サイドスカート)の製作中で、実車脇には1/10スケール程のイメージ模型が置かれていた。
そしてその隣ではダイノパックに固定されたGT-Rが凄まじいまでの爆音と共にパワー計測を行っている。

スーパーチャージドロードスターを手放し大分大人しい走りへと変わってきた私にはちょっとばかり刺激が強すぎたようだ。その後の店内でEVCという言葉が頭から離れなかった。


(148) 90年代    2003/11/12

不意に流れてくる音楽から連鎖的にその当時を思い出すように、昔同じ職場で働いた同僚達数人が集まれば90年代も随分と懐かしく感じるものである。その頃学生アルバイトだった彼が今では内閣官房なんちゃらで働いていたり、社会人から再び学生への道を選び福祉活動に専念する彼女がいて、今度は南の島で暮らすんだ!などと夢のような話をする奴もいる。

皆同じ場所で似たような事を考え生きた仲間達がそれぞれの考えの下に精一杯毎日を送っている。将来設計のカケラも無いお気楽な私の1日が彼らのそれと本当は同じに流れているはずなんだと少しだけ反省する自分に当時のヒットナンバーすら思い出せずにいた。


(147) クールダウン    2003/11/11

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雨は続く。おろしたての新車は汚したくない!などというセコイ信念のもと、昨日、今日は出かけずじまい。

サボっていた床屋へ伸びた髪を切りに行く。「車来たの?」 前回は納車3ヶ月待ちなんて話をしたっけな?..「ええ〜まぁ。10日程前に。もう2000Km乗りました」... 空いた口がふさがらないようである。「えーどんな車だっけ?・・・」
そんな話が続けば自然と体は駐車場へ向かうというもの。深夜には雨も上がっていた。いつものナイトドライブコースを直走る。SMARTと言えど昼間ほど注目も浴びず、渋滞の緩和された空いた道路をいいことにレブカウンターは常にレッドゾーンへ飛び込んで行く。マイクロコンパクトスポーツと言う呼び名が相応しいBRABUSチューンによる加速の鋭さは操る者に車格を感じさせることはない。

半乾きの路面を見るなりフルブレーキングを試みる。電子制御の塊であるSMARTのABSには度肝を抜かれる。著名なスポーツABSを思わせる出来の良さは不愉快なペダルへのフィードバックが全く無く、且つロックギリギリのところで制御されているのが良く分かる。なるほどこれだから自分は運転がウマイぜ!と勘違いする人が増えるわけか...

その後も慣らし運転が終わったばかりの新車を夢中で全開にさせる自分に酔いしれたまま自宅へと近づく。雨水の吹き飛んだ車体は激しさから一気に静へと転換し、いつもの駐車スペースへ収まる。ターボ車特有のアフターアイドルの音が深夜の住宅街にはいつもより大きく感じた。


(146) 衰える生き物    2003/11/10

現像に出してあったフィルムが何本か仕上がり手元に届いた。すっかりデジカメ画像に慣れてしまった私の目も、フィルムの階調の多さとコントラストの強いメリハリの利いたリバーサル特有の美しさを見るなり思わずおっとりしてしまった。ネガに比べ極端にラチチュードの狭いリバーサルフィルムゆえ何枚か露出アンダー気味ではあるが全体的にはまずまずの仕上がりとなった。スキャナが手元に無く、ここに掲載できないのがちとおしい。

ところが、1コマずつをよくよく観察してみると画角がどうも気持ちよくない。さて、どうしたことか...
以前は常用レンズとして使用していた20mmの超広角レンズだが、1年もブランクをあけるとすっかり特殊レンズに化けてしまう。人間の目とパースのつき具合があまりにも違うため慣れるには時間がかかるのだ。

レンズに振り回されるのではなく、振り回さなくては.....一度モノにしたと思ったこの画角、また1から勉強だ。


(145) どうかしてるぞ    2003/11/09

テレビをつけてみる。どのチャンネルも皆、選挙速報が流れている。おかしな世の中だ...同じ内容の放送ならチャンネルは一つで十分では?明日になればテレビなど見なくてもおのずと耳に入ってくる情報だと思うのだが、視聴率を取るには新鮮なネタが必要と言う事か。確かに社会性にかける私の偏った考え方は選挙そのものの重要性すら理解不能であるのだが、そんな私がもし選挙に行ったとしたらいったい誰に投票するだろうか?考えてみる。

選挙活動を誰よりもつつましく行った人...

テレビのチャンネルが皆同じように、政治家も皆同じなのかな。



(144) 麦茶の季節じゃないし    2003/11/08

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数年前までコーヒーなど飲まなかった。飲めなかったわけではないのだが特別美味しいとも感じなかったし、「朝は一杯のコーヒーから」 なんてハイカラな生活も送っていなかった。

街の大通りに面した一軒のコーヒーショップを横切ると運がよければ挽きたてのコーヒー豆の香りにめぐり会える。普段は鈍感な私の感性もここぞとばかりに反応し早速家へ帰ってお湯を注ぐ。

ちょっと違うかな...?

明らかに素人が淹れたと分かる少し泡立ったマグカップいっぱいのインスタントコーヒーも気分が乗っていれば十分に美味しく飲めるものだ。冷たい風にあたってからの温かい飲み物はまた格別である。日本人として生まれ育った私には断然緑茶の方が親しみがあるわけだが、たまに飲むコーヒーも体内に ある種の薬物的刺激を与え普段とは違う特別な時間を意識したかのような気分になれる。誰が考えたか知らないがコーヒーとは不思議な飲み物だ。

街で見かけた看板には "コーヒー" ではなく "珈琲" と書いてある。これだけで随分上品に見えるものだ。



(143) 効能    2003/11/07

ここ数年で銭湯もだいぶ形を変えてきた。一昔前は銭湯というと大きな富士山の絵を背負った公衆浴場という感覚があったが、最近ではスーパー銭湯なるものが各地方次々と出現し、サウナは勿論の事、露天風呂数種に打たせ湯、ジャグジーに電気風呂、釜風呂やら寝湯などかなりバラエティーに富んだリラクゼーションの場が広がる。私もドライブがてらちょくちょく立ち寄る事はあるのだが、ルート付近に温泉場がある時などはわざわざ沸かした風呂に入る理由も無く、もちろん源泉を取り入れた本物の温泉を利用する。しかし温泉と銭湯の湯質の違いはそれほど大きく感じず、せいぜい肌がツルツルになるとか、ポカポカになるとか、その程度の物だと思い込んでいた。

私も少しずつ歳をとっているということか...

最近ではそのお湯が放つ匂いが気になるようになってきた。銭湯、つまりは沸かしたお湯には元々の水道水に含まれるカルキを初めとする消毒薬の匂いが付き物であり、それが40℃程度まで暖められる事でより強烈な刺激へと変化するわけであるが、温泉のお湯にはその匂いが無い。むしろ火山やイオウの自然な匂いだけが含まれ、それが長時間の入浴で両者の疲労回復度に大きな差を生む一因だと思われる。

温泉の楽しみ方。それは人それぞれかもしれないが私が感じる最大の効果は匂いかも知れない。



(142) まちがえちゃった    2003/11/06

何本か取り溜めていたフィルムを昨日まとめて現像に出した。以前は自分で現像作業までした事もあったが見よう見まねの技と生半可な知識とでは仕上がりが良いわけも無く最近では当たり前のようにプロにお任せしている。それでもプロとてたまに持ち込まれる特殊フィルムには躊躇を隠せない。カメラへの装填取り出しに全暗黒が指定されている赤外フィルムを無造作にケースから取り出されそうになった時には思わず「出さないでください、光がカブっちゃいますから」と声を上げてしまった。
「赤外フィルムって普通のモノクロ現像でいいんですかね?コニカのフィルムだけどコダックで処理してくれるかなぁ?」
しらんわそんなもん!私に聞くな。あなた達プロでしょ!.....それは言葉には出さなかったが。

一夜明けた今日。冷蔵庫からお得意の野菜炒めの材料を漁る。ん?こんな所にフィルムが。使用済みか、じゃあこれも現像しないと。あれれ?赤外フィルム??確か今回何本か撮影したけど使用した赤外フィルムは1本だけのはず。と言う事は...
慌てて昨日のカメラ屋に走る。「すみません昨日のフィルムたぶん未使用だと思うんですけどまだ止められます?...」 3人の店員は皆慌てたようにラボに連絡を取る。迷惑な客だ!そんなそぶりはこれっぽっちも見せず快く対処してくれた。「あの〜代わりにこっちを現像してください」 私が間違えた事はバレバレだった。「これ赤外フィルムなんでケースから出さないでください」 とても言い辛い一言だった。


(141) 夢の番人   2003/11/05

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愛車の駐車場を覗き込むその番人は時折我々に姿を見せる。

また逢えたね。と思わず声を掛けたくなる愛らしい眼差しは、自然とそれからのドライブを穏やかなものへと変えてくれる。いってくるね。と気持ちを送った以上、無事に、ただいま。を言わなくては...
駐車場を出ようとする車の中から見上げた3階の出窓には頭が見え隠れする”たれパンダ”の姿もある。100台を超える駐車場への出入りを意図してのディスプレイなのか、そこだけ開かれたカーテンがいっそう存在を意識させる。

君達のおかげで今日の僕は安全だね。そんな風に思うのはきっと私だけではないだろう。


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