contents    previous    next


(960) 静かに舞う    2006/02/01

DIARY1020.JPG - 18,816BYTES


昨日今日のぐずついた天気を、世間はどう受け止めただろうか。

乾燥肌に悩まされる人にとっては有難き潤いとなるだろうし、私のようにこの週末車を洗ったばかりの人は、残酷なホコリを含んだ ”だらしない雨” に多少なりとも空を睨んだだろう。

実感としてどうしても認めたくない ”今年の花粉” の飛散を先日から徐々に感じ始めている今日この頃、 ニュースを見れば ”昨年に比べ花粉の量は少ないでしょう” などと気休めな事をいっているが、昨年のデータが観測史上最高の値と聞けば、相対的表現である ”少ない” と言う響きは、平年並みと捉えるのが正解と思う。

例え毎日でもよい、昨日洗った車が泥だらけになったとしても、花粉が自由に飛ぶくらいならしっとりとした毎日を望む。正月に帰省した実家付近の杉の木には、今年も沢山の花がついていたことを思い出す。


(959) どうしても話す理由    2005/01/31

「入り口付近に立ち止まらず、車内中ほどまでお進みください」 とのアナウンスに従い、乗車扉から程遠い車両のほぼ中央付近に一人分の陣地を確保。目の前の座席には少し厚化粧で眉毛の薄い若い女性が電話をしている。

「ん〜だから、そんなふうに言われても私も困るし〜・・・それは勝手な解釈だよ、たしかに有難いとは思うけど・・・、そんなに怒鳴られても知らないよ〜」

左手の薬指に光るオシャレな指輪の送り主がおそらく受話器の向こうで熱く語るのであろう。決して大きくは無いが、それでも乗降扉が閉ざされれば周囲には十分届く程度の声量で、急行列車が次の停車駅に着くまで止め処なく会話は続いた。

車内に響く 「携帯電話での通話はご遠慮下さい」 というアナウンスが聞こえなかったわけではないのだろう。しかしそんな状況を差し置いても続けなければならなかった理由。おそらくそこで周囲への気配りが出来る彼女だったなら、きっとそんな会話はしなくてよかったのではないかと今思う。


(958) ” i ” 大々的に    2006/01/30

DIARY1016.JPG - 23,553BYTES DIARY1017.JPG - 24,448BYTES DIARY1018.JPG - 16,849BYTES DIARY1019.JPG - 22,668BYTES 

私が働く仕事場の近くには三菱自動車の本社ショールームがあって、いつもその前を当たり前のように ”通過” していたわけだが、さすがに今月の新型車 ” i ” の発表以来、その力の入れようには驚かされる。本社ショールームと言うだけあり、そこいらの三菱ディーラーとは違い、広々としたワンフロアー全てがカラフルな十数台の i で埋め尽くされている。標準仕様からディーラーオプション装着車、先日のオートサロンで見かけたあのモデルまで...。

モーターショーなどの大イベントが終了すると大抵それらの展示車はこのショールームに集まってくる。WRC仕様ランエボやパリダカ仕様パジェロの展示も珍しくないこのステージが全て i ってのはなかなか思い切った発想と感じる。

ところで i のルーフから伸びるアンテナ。アンテナ自体はよくあるフレキシブルタイプだがその付け根はルーフ形状からの工夫が見られる。
今はこの十数台に圧倒、多分1年後にはそれを上回る i ミーティングが各地で開かれるのだろうね。


(957) 乾いた音    2006/01/29

DIARY1014.JPG - 23,332BYTES

DIARY1015.JPG - 20,820BYTES


私が弾くギターは、街で聴いてちょっと気になった曲をまずは耳コピしてみて、少々間違えたコード混じりでも雰囲気を味わう。

それでもいささか気になる ”ハズレ” たコードはインターネットで一発検索。
ほうほうなるほど、こういうコード進行か...と多少の修正を試みて、あとは独自の奏法で大満足。

半年待ち望んだ ”ギターのキレイな曲集めました” のキャッチフレーズで有名な the Guitar Songs の CD も ”レンタル開始” されたことだし、早速借りてiPodに取り込んで...と。
Extreme の More Than Words に Sixpence None The Richer の Kiss me、Michelle Branch の Everywhereも入ってるもんね。どれも耳コピじゃ弾けませんけど。

自宅に数本並ぶギターのうち、1本だけは半音下げたチューニングがされている。その分テンションは低いから古い弦だとちょっと湿っぽい音になる。せっかくだから引き出しの奥に隠れていたフォスファーブロンズの新品に張り替えてみた。


(956) 来週前半は雨らしいけど    2006/01/28

DIARY1013.JPG - 22,565BYTES

2006も既に1ヶ月が過ぎようとしているが、考えてみればまだ1度の洗車もしていないような...。今月はついに東京にも雪!が降ったり、週に一度程度の小雨がパラついていたから、なかなか洗車をしようにも気持ちのきっかけがつかめずにいたわけだが、さすがに週末である今朝の晴天を望めば ”午後一” 位には私も洗車場に顔を出す。

温水が出るから真冬でも快適にジャブジャブ出来るのが ”1回 700円の価値” と感じていたのに、8レーンある洗車場にたった1つの温水専用蛇口には ”ただいま故障中” と少し人をバカにするような丸文字で書いてある。それでも汚れた車はキレイにしたいから悴む手を温めながら手早くざっと洗う。

洗車場には管理のおじさんが用意したと思われる、わざとスプレー塗料でムラだらけにペイントされたプラスチックのバケツが10個くらい置いてある。ペイントはおそらくお持ち帰り防止策なのだと思う。

しかし今日はそれらのバケツに紛れた少し薄汚れた鉄のバケツをチョイスした。なんだか小学校の掃除の時間を思い出すようで懐かしかったからである。鉄のバケツにはなぜかスプレーペイントはされていなかった。


(955) 寒さにも暑さにも負けず...    2006/01/27

DIARY1012.JPG - 27,657BYTES

一週間以上乗れていなかった愛車 SMART。久しぶりの運転は慣れ親しんだ車なのにちょっぴり新鮮さが伴い、なお心地良い。

昼間は3月上旬とまで言われた今日の暖かい1日も、夜も9時を回れば急激に冷え込み東京でも4℃の凍える寒さ。喜び勇んで車に乗り込めば、”そのためのシートヒーター” と言われても、スイッチオン!からほんのり暖かくなり始める2〜3分がレザーだけにいささか冷たい。やがてシートだけが温まれば対照的に寒く感じるその他の空間。RRというエンジンレイアウトから、車内のヒーターが効率よく利くまでの水温上昇には気が遠くなるほどに時間が掛かる。

狭い駐車場にて水温が上がるのをじっと待つほど気が長い私ではないから、エンジンにダメージを与えない程度の程好い負荷でヒーターの効きを意識するも、現実的に寒さを凌ぐまで数キロの道のりを走る必要がある。

先日のオートサロンで見かけたHONDA CIVICには理由は知らないが、フロントエアインテークにシャッター状の ”蓋” が付いていた。いまどきオーバークール対策にこんな原始的な方法も無いだろうと、それとなく流し見したが、事実、SMART には必要なアイテムかもしれない。


(954) 私が見習う事    2006/01/26

ああこの人ってしっかりしているなぁ、と思っていた人のパソコンの前に、文字とも読めぬような乱れた字で箇条書きされた簡単なメモが置かれていた。上から2行くらいは既に実行されたのか横一本の取り消し線で消されていた。

昔、私のアシスタントに付いていた女の子が、私に指示を出されるたび端からそれらを持参したメモ帳に書きとめ、「私は頭が悪いから忘れないように書いておくんです」 と言って笑っていた。時にそれは自前のメモ帳だけに留まらず、あらゆる機械にポストイットで貼り付けてあったりもしたし、ホワイトボードに気付かれないくらい小さな文字で書かれていることもあった。正直、相当物覚えが悪いか、飲み込みが遅いタイプの子なのだと思っていた。

今思えば、経験と感覚から気まぐれで動く私より、よほどその子のほうが物事に対し時間はかかっても正確で完璧にこなしていた。決して自分を過信しない。それって案外無意識には難しいことです。


(953) ただ毎日の中に    2006/01/25

iPodから流れる音楽を、お馴染みの白いヘッドホンから周囲に迷惑を掛けない程度の音量で流しながら仕事帰りの電車に乗り込めば、満員電車でつり革に頼る毎日だとしてもそれほど苦になる事は無い。しかし、ヘッドホンから流れる音は擬似的な ”自分空間” が心地よくもあり、返って周囲の状況を気にしなければ昨日も今日も大差無いかのように状況判断を鈍らせる原因にもなり得る。

真冬だというのに、あまりに暖かい部屋にい過ぎたせいでキンキンに冷えた外の空気が美味しく感じるように、好きな音楽を自由に持ち歩ける事に慣れた私には、それが無い一時が実に自然で落ち着き、近頃はiPodの音楽よりも ”賞味期限” の無い文庫本を読む事のほうが乾いた空気に合っているような気がする。

近所のスーパーで買い物をしていると陳列棚を横切る通路の真ん中に、いかにも自転車屋さんでタダで貰えそうなありふれたキーホルダーが付いた自転車の鍵を拾った。レジで会計を済ませるついでに落し物として届けた。誰のものとも知れず 「有難うございます」 とお礼を返したのはそのレジのアルバイト店員だった。


(952) ゆっくり眺めたのだろう    2006/01/24

DIARY1010.JPG - 18,972BYTES DIARY1011.JPG - 24,072BYTES  画像提供 ishii さん

友人から送られてきた写真には季節外れの澄んだ青い海が写っていた。てっきり沖縄か何処かの南の島での思い出だろうと尋ねれば今月に入ってからの伊豆の風景だと言う。水平線が ”水平” じゃないのはいつもながらカメラを斜めに構えてしまう彼の癖なのだろう。

自分で写真を撮る時を考えると、よく言えば感覚として意図的な、悪く言えば自らの固定概念を切り離せずに物事を捉え作画してしまうから、結果として自分らしいカタチが残せる反面、それが飛躍して全く新しい表現に結びつくことはなかなか稀な事である。

彼は私より敏感にその青を感じ取ったのだと思う。たまにはこうして人の写真を見せてもらうのもよい。


(951) 新しい味、懐かしい味    2006/01/23

DIARY1007.JPG - 35,449BYTES

DIARY1008.JPG - 28,760BYTES DIARY1009.JPG - 18,768BYTES
新幹線の揺れる座席も、集中して読める本があったおかげで1時間半もの時間はあっという間に過ぎた。一つ前の席の窓から差し込む夕日が何とか名古屋駅まで持たないものかと願ったが、切符に印刷された到着時刻は忠実に守られての日没となった。

仕事仲間に今日直接伝えるはずだった最新デジカメの話題を手短にメールした後、せっかくの名古屋だから ”ひつまぶし” でもゆっくり食べに足を運ぶ。この歳にして少し緊張しながら、目の前に記された ”ひつまぶしの食べ方” を何度も読み返し、時間をかけ味わっている素振りで、実は食べ方に間違いが無いか確認しながらの ”初めての食感”。癖になりそうな美味しさだが、どうせならもっと大量のわさびが欲しい。

少し歩けば名古屋テレビ塔が見えた。大通りの真ん中に突如として現れる風格は札幌のソレとかなり似ていた。極寒の夜にいろんな角度から繊細な造りを確認すれば目に飛び込んできた SUGAKIYA の看板。子供の頃デパートの軽食コーナーに必ずあった卵麺と和風とんこつスープのラーメンメーカーである。鰻も良いが次は思い出のラーメンが食べたい。


Diary