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(990) 正面でぶつかる強さ    2006/03/03

広島から自宅に向う新幹線。在来線も含めた移動が全て定刻通りに行われた場合、iPodをシャッフルにてノンストップ再生すれば、計算により導き出された再生曲数は62曲となったが、実際に自宅に到着した時に再生していたのは64曲目の2コーラス途中でした。シャッフルでの再生だから曲に飽きはこないものの、さすがに耳が痛いです。

そんな気まぐれBGMを背景に西武新宿線の車内を見回すと、向かいに座った白髪頭のおじさんの顔面に、喧嘩の跡と思われる酷い痣と生傷が目立ちました。あまりジロジロ見るのも失礼なので咄嗟に中吊り広告などに気を逸らせましたが、パッと見にも、目の中までもが真っ赤になり相当な勢いだった事が想像できました。キズは既に数日が経過しているようでした。

人柄の良さそうなおじさんでしたし、見るからに食って掛かっていくタイプの人でもなさそうだったので、もしかすると実の息子と大ゲンカとか、酔っ払いに絡まれたとか、いろんなことが頭を過ぎりました。

しかし、そんな事を考えるうちに、ある意味そのキズはこの時代に不足した何か大切な傷跡にも見えました。恵まれた時代を当たり前のように過している我々とは違い、戦後の苦労を知り、人の痛みを十分理解できる年代を生きてきた人が、あえてその状況を迎えた理由。相手に手を上げたかどうかまではわかりません。

喧嘩してでも、あるいは、相手に手を上げさせてでも、”守るべき強い意志をそのおじさんは持っていた” ということなのだと気付いた時、目の前にはもうその姿はありませんでした。


(989) 1/120,000,000     2006/03/02

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人間誰しも明日の事など分からずに、いかに今日を無難に過ごすかだけで のほほん と生きている。

明日は大変な作業があるからと、緊張して前日から段取りを考え、いざ当日になってみれば考えていた程大したことも無く順調に事が進んだかと思えば、予想もしなかった別のアクシデントに見舞われ、そちらのほうが大事として伸し掛かってくる。人生とはわからないものだ。

人間付き合いも同じようなことが言える。名前だけ聞いてもピンとこなくて緊張しながらいざ実際にお会いしてみれば、あーあの時の〜。みたいに、実は以前いっしょに仕事をしていた人だったりする。その後は妙に意気投合し、思いつめていた1日は一気に明るい1日へと大変身。

世間って案外狭いものです。

広島の宿泊先のホテルには、いつも決まってデスクの上に小さな折鶴が置いてあります。


(988) 空気に逆らうなら、まず水を味方につけろ    2006/03/01

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東京から広島への移動は、いつもなら当然のように飛行機を利用。しかし今日はあえて新幹線を選んでみた。広島駅が目的地なら、乗り換えゼロの居眠り作戦が通用するからである。

広島到着時には雨も上がり薄日が差すような天気となったが、東京を出発する時には冷たい小雨がぱらついていた。”700系のぞみ” と呼ぶらしいこの新幹線はトイレのスリッパにも似たユニークな形。勿論、高速運転が目的の新幹線だからドラッグの軽減が目的であるのは言うまでもないし、誰の目にも明らか。

流線型と呼ばれる所以はこんな雨の日だからこそ手に取るように分かる。写真は後ろからの画像だから分からないがフロントには見事なまでに雨水が流れた後が水垢のように残っていて、風洞実験などしなくても車両の周りをどんなふうに空気が流れているかが一目で分かる。

MAZDA Roadster をチューニングしてくれていたショップの方は、あのルマンのエンジニアとして有名だったが、レース車両の空力をテストする時はわざと雨の中を走らせるとおっしゃっていた。なるほどなるほど、確かに理解できます...。


(987) 暖かな日光を浴びながら    2006/02/28

乾燥した空気と、わずかに春の訪れを感じる日中の柔らかな光は、まぎれも無く ”花粉症シーズン” の到来を実感させる。

私はもうかれこれ10年以上も花粉症に悩まされ、この時期ばかりは ”やわらかティッシュ” と ”鼻炎のクスリ” が手放せないわけだが、MAZDA Roadster に乗っていた頃を思い出せば、せっかくのオープン日和を楽しむために、鼻水をふきふき、意地でもオープンで乗っていた。オープンカーに乗るのにマスクをしているのは様にならないし、かといって信号待ちのたびに鼻をかんでいるのもかっこ悪い。他のドライバーが運転に集中する STOP & GO のタイミングこそが思い切って鼻水を拭き取るチャンス...。別に誰に見られているわけではないけれど、当の本人は案外大変です。

花粉症はともかく、そろそろ暖かくなるシーズン。やはり SMART でも屋根が有るか無いかで開放感は全然違うのでしょう。SMART カブリオ、オープンにして走っている姿は文句なしにオシャレでカッコいいです。


(986) ピリピリ、シュワー     2006/02/27

人によっては1日に消費する飲み物の量は1リットルを超える場合もあるようです。はたして必要とされる適量がどれ位かは知りませんが...。

私は 500ml のペットボトルを朝購入すれば大抵夕方になってもまだ余っているタイプなので金銭面で見れば ”経済的” です。それでも最近はよく飲むようになりました。数年前までは、朝入れたカップ1杯のコーヒーが夜になっても半分ほど余っていたし、それでいて1日に20時間近く働く事が珍しくなかったので、今考えれば太らなかったのも当然です。逆に身体を悪くしそうですが。

今から20年ほど前の私が小学生だった頃には、コーラやファンタを初めとする色々な炭酸飲料が爆発的にヒットしました。ちょうど ”なんとかオリンピック ” の頃で、コカコーラヨーヨーも話題になりました。炭酸飲料は骨に良くないとか糖分が多すぎるとか言われていますが、誰が考えたか知りませんがどうしても飲みたくなる衝動は誰にでもあると思います。

最近ではコンビニの飲み物コーナーに炭酸飲料はほんのわずかになりました。ここ数日TV-CMで見る炭酸水を購入してみましたが、炭酸水と言うだけあって糖分ゼロの甘くない炭酸の水。太らなくて良いかもしれませんが、やはり炭酸に糖分は絶対必要と思います...。


(985) 経済性を考えると...    2006/02/26

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以前からその明るさを理由に何かと便利に使っているLEDライト。自転車のハンドルに取り付けるブラケットを手に入れたので近頃では夜道の走行に一躍買っている。

LEDというのは消費電力が小さく、ほとんど熱を発生しないのが特徴として、各種パイロットランプに使用されたり、街の信号機や家電製品などありとあらゆる所に使われている。しかしそれらはどれも光をインジケーターとして使用する目的であり、何かを照らし出す能力では無かった。

最近ではLEDの明るさも年々増し、ようやく懐中電灯の代わりになるくらいの明るさが確保できるようになった。1W-LEDを使用したマグライトにも似たシリーズはホームセンターなどでよく見かけるようになったが、私が使用するこのライトは3W-LEDを使用。超高輝度LED使用!と書かれたライトのおよそ12倍の明るさが1W-LEDだとすれば3W-LEDは30倍もの明るさ。光源を直視すると目が痛いくらい眩しい。しかし世の中には5W-LEDという恐るべき明るさのチップもある。

明るさと手のひらサイズのコンパクトさの両立という意味で非常に気に入っているこのライト。さすがに3Wもの消費電力となると発熱も伴うし、何より電池が2時間位しか持たない。CR123Aというリチウム電池はかなり値段が高めだからコストパフォーマンスが悪い。ようやく同タイプの充電式電池も売り出されたようだが2本同時にチャージできる充電器があればなぁ。


(984) 順調に着手    2006/02/25

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週末は天気がぐずつくような話だったので少し躊躇したものの、目覚めれば日差しも望める良い天気。

計画は着実に進めるべく、トレンクルにまたがり向った先は杉並区にある ”和田サイクル”。トレンクルのギアを多段化する目的と計画内容は先日紹介した通り。先週末、作業に向けての詳細な打ち合わせが目的でこの和田サイクルを訪れた時に出したスケジューリングは、今日から1週間程の作業という予定だった。しかし、実際に訪れてみれば既に後輪がある程度組み上げられている状態。

話によれば、届いたパーツ類は先行して昨日から組み上げ初めたんだとか。う〜ん実に良心的。

ところでこの ”和田サイクル” というサイクルショップ。見た目は普通の自転車屋さんと変わらないが、小型車や折りたたみ自転車において日本屈指の技術を持つ超有名なショップ。全国からカスタマイズの注文が来ると言うし、事実、日曜日の午後などには、お店の前に自転車マニアの姿を見かけない日は無い。そんなショップまで私は自転車で行ける距離に偶然住んでいるのだから運が良いのだな。

さて、何より仕上がりが楽しみなのである。


(983) 情報が飛び交う国    2006/02/24

たぶん全国的に注目していた女子フィギュアスケートだから、私もせめて話題に乗れるくらいの情報は持っておこうと思っていたが、生憎今日は仕事にてじっくりテレビにかじり付くことも出来ず、自宅では3倍録画設定がされたVHSが6時間もグルグル回っているはずである。

せっかくビデオ録画をしたのだから中途半端にワイドショーなどに目を通してしまうと結果だけが先行してしまい、帰宅後に楽しみが減ってしまうからとホテルのテレビもほとんどつけず大人しく過していたのだが、いざ、仕事に取り掛かればあっちからもこっちからも 「荒川静香、金メダル〜」 の音声が聞こえてくる。

空港ロビーに並んだ3台のテレビではどのチャンネルもフィギュア一色。駅構内の売店では 「金メダル〜」 で始まり 「イナバウアー」 の写真がデカデカとプリントされたスポーツ新聞がびっしり並んでおり、無駄な抵抗と知りながら目をそむけてみても、満員電車の車内ではそれらを広げるおじさん達で、結局村主選手が4位というところまで情報は入ってきてしまった。

自宅に到着し、復習に近い形でビデオに目を通したが、文句なしにすばらしい活躍でした。


(982) 富山のホテルで思うこと    2006/02/23

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水道の蛇口。最近思うのですが、多種多様なデザインがあるのはともかく、
レバーを上げると水が出るものと、逆に、上に上げると水が止まるものがあります。

こういう規格(サイズなどはともかく構造)はぜひとも共通にしてくれないものかと。

いつも使い慣れている蛇口と見た目が似ているからと、レバーを下げても水が出ず、
あー、これは逆に動かすんだと気が付いてレバーを上げて水を出すまでは良いのですが、
いざ、止めようと思ってついいつもの癖で蛇口を上げてしまうと、

ものすごい勢いで水が噴出して辺りは水浸しです...。

そうでなくても手を洗い終わり水を止めると必ず蛇口周辺に水がびたびたと落ち美しくありません。

シンク周りがいつでもキレイに扱える蛇口、開発して欲しいです。


(981) 我々が学ぶ事    2006/02/22

いつもより随分早い時間に眠くなってしまうのは、他でもない今朝方放送されたトリノオリンピックの影響。

もともとスポーツにはほとんど縁が無い私だから、ブラウン管を眺めていても正直上手いのか下手なのかさえ良く分からないが、4年に一度の大会にこぞって世界の代表選手が出場するとあれば、私とて4年に一度くらい早起きをしてみるのもライブ感覚が味わえて良いというものだ。

駅構内の KIOSK を覗けば、「つまらなすぎるぞトリノ五輪」 なんて見出しの週刊誌が出回っている。スポーツの世界というのは時に乱闘騒ぎが起きるほど見ている人を熱中させるというから、そのような週刊誌の出現もわからんでは無い。しかしいくらなんでももう少し書き方っていうものがありゃしませんか?

昔、とあるミュージシャンの方と直接お話した内容に、「私達はいつでも評論家になってはいけないんですよ」 と言っていたのを覚えている。物事には何事においても、良い、悪い、という要素が少なからず存在するが、とかく悪い部分というのは突出して目立つものだから誰にでも見つけやすい。しかしそれに埋もれつつあるそのものの ”良さ” を感じ取る事はなかなか難しいことである。

よく考えてみれば、物事を貶す事からは良い結果は生まれ難いが、良い部分を伸ばす事は日本人が得意とする部分である。

ミュージシャンやスポーツ選手、皆、それまでのプロセスを身体で知っているからこそ、涙も流すし笑顔にもなれる。画面を見て監督にでもなったかの如くその結果を語る我々は、彼らの本質などこれっぽっちも知らないはずなのである。


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