本日まで3日間、千葉県幕張メッセにて開催されていた ”国際ドローン展”。どうせ行けないだろうと諦め半分でしたが、急遽最終日の午後から参加出来る事になったので、そそくさと足を運びました。
普段ならこういう ”いかにも的な写真” はあまり撮らないのですが、このドローン展は今回が記念すべき第1回ですので、電光掲示板にこの文字が表示されるのを5分くらい待ってシャッターを切りました。ちなみに今回はあまりに突発的な参加だった為カメラの準備もしておらず、ここに掲載する写真は全てスマートフォンカメラLumix CM1により撮影したものです。
今回の展示会、名前こそ ”ドローン展” ですが、全てが産業用ドローンであるからして、一般ホビー用の展示は殆どありません。勿論出展企業に関してもホビーメーカーは一切ありません。私はてっきりJRやDJIは参加しているものと思い込んでおりました...。そのため展示されている機体はどれも大掛かりなものが多く、まずもって ”ただ飛ぶだけ” というものはありません。
そんな中、私が会場を訪れて真っ先に ”おっ” と目を奪われたのが上の写真にあるAMUSE ONESELFという企業が出展していた機体。近未来ロボットのような立体的な造形は、離陸するまではスキッドとして、離陸後はそれらが90度回転してプロペラガードに早変わり。底面にカメラを積んで広角レンズで空撮を行う場合にもスキッドが見切れる心配がありません。DJIのInspire1が発表された時も驚きましたが、これもなかなかのアイデアじゃないですか! しかも見た目にも美しい。それでいて二重反転ペラなので機体サイズの割にかなりのペイロードが稼げるはずです。ちなみに壁に掛かっている8枚ペラの水色オクトは現行機種なんだとか。これまた美しい機体ですね。飛ばさないまでも家のインテリアに欲しいくらいです。
会場内には所狭しとドローンが並んでいるので、こんなふうに同じような機体が整列するとだんだんそれぞれの違いが良く分からなくなってきます。むしろ21世紀の軍事兵器!と言われたら鵜呑みにしてしまいそうな風防ですし...。そんな中で一際目を引くのはペイロード10kg以上となる大型機。上の写真に写っている重量級マルチはそれが30kgと謳われていますから小さな子供を持ち上げるパワーと剛性を持ち合わせている事になります。確かにESCなんてもはやバッテリーチャージャーですか!ってサイズですね。
この機体に限りませんが今回会場内で見かける事の多かったのが有線給電型モデル。動力を使って宙を舞う仕組みである以上、機体が重くなれば大型バッテリーが必要になるわけで、また、大型バッテリーを積めば更に重量は増すわけで...。重さと飛行時間は常に相反する関係にありますから、こうした機器を趣味ではなく業務に用いる場合には「重たい機材を積んでいるので飛行時間は10分です!」ではお話しになりませんから、必然的に有線給電という手段が出てくるわけですね。有線とする事で万一のトラブルの際にも ”果てしなく飛んでいってしまう...” という事故も防げますし。
重量級という意味では会場にはこのようなモデルもありました。デジタル一眼レフ用ハンドジンバルであるMOVIをそのまま積んでしまった機体。普通は空撮用機器にデジタル一眼レフカメラを用いる場合、Zenmuse Z15といった空撮専用ジンバルを組み合わせるのが一般的かと思いますが、MOVIを使っているという事は更に重量級のカメラへの対応を狙ったという事なのでしょう。
特筆すべきはそのジンバルが機体の上に載っている点ですね。 一般的にマルチコプターによる空撮では水平から下方向、つまり俯瞰での撮影になるわけですが、この機体は逆に水平から上方向を狙う目的。どちらかというと映像制作の現場より、陸橋やトンネルの点検において要求される条件ではないかと思います。
重い荷物を背中に背負っていますから機体の安定性はどうなんでしょうね。そのためにフレームがあんな複雑な形をしているのだと思いますが。
産業用途ですから普通のカメラではないものもちょいちょい見かけます。数社が出展していたのがサーモカメラ。リアルタイムで手元に送られてくる映像は、ドローンが映し出したサーモグラフィそのものですから、例えば山岳救助で遭難者を探すなんて時にも重宝するのだと思います。海外では同じような事を個人レベルでやってしまった人の動画がYoutubeにアップされていますね。森の中に鹿や猿が隠れていても一目瞭然です!しかし今回の出展の目的はどちらかというとソーラーパネルの点検用に用いるのだそうです。近年ではクリーンな発電環境として風力やソーラー発電が活躍していますが、そのソーラーパネルに異常があった場合、一部のパネルだけ温度が変化するらしいのです。その変化を上空からサーモカメラで撮影すると簡単に特定出来るのだとか...なるほどという感じですね。
そしてオレンジ色が眩しい飛行機のようなヘリのような機体は、まだコンセプトモデルと言っていましたが、早い話が垂直離着陸可能な飛行機と言うわけですね。飛行機の形状をしているのは長距離飛行を目的としているためで、遠く離れた場所まで何かを運ばなければならない場合に重宝するのでしょう。確かに固定翼で浮力を得られる飛行機はヘリやマルチに比べて動力源が少なくて済みますからね。
ちょっと一つだけ毛色の違う写真を放り込んでみました。ここ数日のTVニュースで有名になった機体ですね。Parrotさんも今回ばかりは肩身が狭かったのではないかと思います。誰でも飛ばせるという事は子供も飛ばすという事なのですね...。これ以上は省略。
さて、少し前に話題になった ”SECOMもドローンを使うらしい” という噂。この展示会でその内容が公開されていました。プレゼンテーションを聞いた限りでは、常にドローンが見張りをしているわけではなく、地上に設置した防犯センサーが不審者を検出すると直ちにドローンに指示が送られ現場に急行、不審者を発見すると同時にリアルタイムでセコム管理室に映像が中継される仕組みのようです。仮に不審者が逃走した場合にも自動追尾にて撮影を続けるようですがドローンは敷地から出る事はないと言っていました。逆に言うと、ドローンは常に敷地内でスタンバイしている計算ですね。そう考えると個人宅というよりはデパートやアミューズメントパークのような場所に最適なんでしょうね。
近ごろ何かと話題のドローン、TVニュースで毎日のように騒がれている最中のイベント開催ですから、出展社も安全やマナーに関して少なからず慎重に対応している様子が伺えました。
大型の機体になると万一の墜落に備えパラシュートを装着しているモデルも出てきていますし、それらをオプションとして後付け出来るようメーカーが単品発売する動きもある中で、制御系についてもいよいよ冗長性を持たせようという方向になってきました。
上の写真は素人目にもGPSアンテナが2本立っているのが分かります。なぜ2つあるのかを質問してみるとやはり応えは「片方が壊れてももう片方で安全に飛べるように」との事。2つあるのはGPSアンテナだけでなくコントローラーそのものを2つ積んでおいて常にダブルスタンバイなわけですね。片方が壊れた時どうやってもう片方にスイッチするのかは知りません...。そもそも片方が壊れた事を機械そのものが自己判断出来るのか疑問ですが、その点は担当者に聞いても明確な回答が頂けませんでした。恐らくコントローラーを設計しているメーカーの方ではなく機体設計のメーカーだったんでしょうね。
余談ですが、確か1週間ほど前のニュースで、現在のGPSの測位精度(2〜3メートル誤差)が特別な衛星などを使う事なく数センチレベルにまで引き上げる技術が開発されたそうですね。そうなれば橋の欄干にマルチコプターがボルトを通す!なんて時代になるのでしょうか。
今回私が結構きになっていたのがコレ、3Dフライトシミュレーター。現在は自律制御システム研究所さんが機体購入者にのみ提供しているアプリケーションとの事で、私としては3D環境で操作するシミュレーターがどの程度本物らしく、つまり練習用途で使えるのか?という確認がしたかったのです。
係の方に名前を伝え順番を待つ事30分ほど。与えられた時間は5分程度ですから、他の方が係の指示通り指を動かすところ、私は「自由にやらせて頂きます」と宣言した後、ブンブン飛ばしてみました。エルロン/エレベーター操作への反応からしてそこそこ重たい機体を設定してあるようで、Phantomとは全く挙動が異なりますからそこが産業用ドローンのシミュレーターということなのでしょう。それでもラダーの利き具合など詰めていけばそこそこ練習用に使えそうでした。Oculusによる3Dフライト、なかなか面白いですね。FatsharkのFPVゴーグルのような視野の狭さを覚悟したのですが、逆に広すぎて酔いそうでした。顔の向きを変えるとシミュレーターのカメラも連動しますので首なんて振ろうものならもう景色がグラグラと...。でもちょっと病み付きになりそうな。写真ではコンピューターディスプレイに映像が出ていますが、そちらは係の方が見ているもので、実際の操作は全てゴーグルの映像だけで行っています。
1日では掲載しきれないため明日へ続く。


















こんにちは。
私も行きたかったのですが、どうしても野暮用が片付かず断念しました。
極一部の人のせいで、ドローンの無限の可能性を封印して欲しくないと思います。
ヘルメット型の竹コプターはないようですが、30kgまでダイエットすれば乗ることも可能になって来ましたね。
続編が楽しみです。
Thunderbirdさん
こんばんは。今年はわざわざ県外から訪れるほどの規模ではなかったように思います。
盛り上がってはいるんですが、いかんせんスペースが狭く出展社も少なめでした。
ホビーメーカーが参加すれば一気に巨大イベントに変わりそうな気がしました。
「竹コプター」って言葉にしているぶんには気付きませんでしたが
文字にして見ると凄いネーミングですねw
大人がつり上げられるようになるのも目前のようです。
単純に二重反転にしたら60kgちかく行くでしょうし。
inosさん
こんばんは。「国際ドローン展」レポ大変勉強になりました。
開催を知ったのが初日でしたので、さすがに関西からは無理がありました。
出展社リストからはホビー的な賑わいは期待できませんでしたね。次回は・・・
ところでカメラについてですが、私はHER0ありきで始めたものですからVision+やPhantom3のそれの実力を知りません。
一機目はPhantom2,H3-3D,HERO3(+ではありません)
二機目はPhantom2new,H4-3D,HERO4です。
今悩んでいるのはPhantom3ProとInspire1、HERO4の実力差です。
ズバリ、inosさんの見解を聞かせて頂きたいのですが。
いつもお願いばかりでスミマセン。
TKS48さん
こんばんは。
>今悩んでいるのはPhantom3ProとInspire1、HERO4の実力差です。
悩んでいるという事は購入を視野に入れてという事ですか。いいですね。
私の見解など何かの役に立つか自信はありませんので、私にとってのそれぞれの価値を考えると、
・空撮以外の用途でも使いたいならGoProを選びます。
・歪みの無い(魚眼ではない)画を望むならPhantom3を選びます。
・歪み無く、尚且つハンドジンバルとしても使いたいならInspire1を選びます。
個人的には ”魚眼ではない” GoProの登場を望んでいるんですがなかなか出てきませんね。
現行機種のレンズだけモディファイして歪まないGoProにしている方もいらっしゃいますが、
4k解像度になるとレンズの装着精度次第で解像度が犠牲になるので私は手を出さずにいます。
Phantom3とInspire1のカメラ性能はかなり近い方向性のようですね。
マニアックな話をすると、今回のカメラからLog収録が出来る点が評価出来ます。
Logについてはちゃんと説明すると2時間下さい!って感じなので深くは触れませんが、
撮影後のカラーグレーディング(色調整)を前提とした撮影方法です。
手間が掛かる代わりに広いダイナミックレンジを味方に付けられます。
実は私がYouTubeに公開している空撮映像も一部を除き殆どGoProでLog収録したものです。
(GoProではこれをLogとは呼ばずFLATカラーと呼んでいます)
あと、Phantom3はAEロックが使える点も羨ましいですね。
(ただ、そこまでの操作となると2パイロット前提な気もしますが)
一方でInspire1は、今後ハンドジンバルのオプションがリリースされそうですので、
そういった使い方も視野に入れるなら良い選択かと。
http://housoukiki.com/news/2046/
私もGoPro用ハンドジンバルは持っていますが、こんなにカッコよくありませんw
ということで、ぜんぜん話がまとまっていませんが、
早い話が、私なら用途に応じてチョイスするって感じです。
画質はどれも大きく違わない!ところまで来ていそうです。
inosさん
こんばんは。
なるほど!よくわかりました。
そろそろ「魚眼」じゃないのもアリかなと思ったり。
私もFY-G4は使っているのですが、動画にあるハンドジンバルはてっきりカメラ一体タイプだと思い込んでいました。汗
なるほど(目玉おやじ)カメラを載せ変えるんですね、納得。
その方のコメントのようにキット販売が期待できそうですね。
もう暫く勉強と腕磨きをした方がよさそうです。