せっかくの春の祝日だというのに強風を伴う雨とくれば MINI
でお出かけというわけにはいかない。かといって家でボーッとしているのでは勿体無いので、東京ビッグサイトで開催されているPIE
(フォトイメージングエキスポ)に行ってきた。
こと、写真用品に関してはフィルムが好みという事もあり最新機種をマメにチェックするほうではないし、まして、800万画素のCCDが1,200万画素になったところで私の写真ライフには一切変化が出ないからして、このような新作発表会のような場には縁が無いのだが、今回はあの
SIGMA DP1 を使って内田ユキオさんがカラー写真を撮り下ろし、それらが SIGMA
コーナーに展示されているというからそれだけでも行く価値があると思い足を伸ばしたというわけだ。
プロ用の映像機器展などは毎年幕張メッセにて見ていたが、このようなコンシューマー機器も含めたカメラ展は今回始めて見る事となった。勿論真っ先に足を運んだのは
SIGMA ブース。DP1 と SD14 の2機種が大々的にアピールされた展示構成はさすがに ”今が旬のメーカー”
という感じ。カタログを入れる DP1デザイン の手提げ袋など15時位には在庫が無くなってしまっていた。
そしてユーザーなら気になるオプション品の展示の中にも ARTISAN
& ARTIST
のカメラケースやストラップなどカタログには無い製品まで並んでおり注目度は高かった。肝心の内田さんの写真は権利の問題で内容までをここに掲載するわけにはいかないが、人々の後ろを取り巻くように展示されたパネルがそれでした。プロのカメラマンなので仕事として頼まれればこうしたカラー写真も撮るようですが、やはり内田さんはモノクロのほうがしっくりきます。
展示会の規模にかかわらず、一般的に注目を集めるのは大手カメラメーカーだったりするのだが、それらは基本的に街のカメラ屋さんと陳列される内容が同じなのであまり面白くも無く、どちらかというと細々としたパーツ、ケース、周辺機器などを扱うメーカーこそこういった大きな展示会でなければ手に取って見る事が出来ないから、私はそちらに重点を置く。
会場をぐるりと一回りしてみて印象的だったのは、人だかりが出来るようなプレゼンテーションの多くが、パソコンを使用した画像補正の方法や現像法といった、いわゆるソフトの使い方講習。もしくは綺麗なお姉さんの撮影大会。
ん〜、確かに便利な世の中ではあるけれど、写真を撮る道具であるカメラがコンピューター機器の延長になってしまっていることが悲しい。ピカソやモネの絵がプリンターから毎分何枚ものスピードで印刷されていたら、今ほどの価値にはならなかっただろうと考えてしまう。
そんな中、Rollei
コーナーでは去年発売されたモノクロフィルムとそのプリントが展示されていた。ほとんどの人がそれに気づく事すらなく通り過ぎていく中で、一人の女性は熱心にそのフィルムについて質問していた。いつまでもその気持ちを忘れずにいて欲しいと願った。
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