夕方のテレビ番組で ”CO2削減の現状について” というテーマが取り上げられていた。
近年、世の中はクールビズに代表される環境問題に対する取り組みが盛んに行われているが、実際の所それがCO2削減に繋がっているのかという調査をした所、結論はむしろCO2排出量が増えているのだという。なかなか面白い結果だ。
各企業などではエアコンの設定温度を上げるなどして、昔に比べれば確かに努力はしている。だが直接お客さんを迎え入れるような商売の場合、それが売り上げに直結する結果となり、設定温度を下げざるを得ない事のほうが多い。
例えば、街の書店、コンビニ、スーパーの生鮮食品売り場など。
それらの店舗へは夏の暑さを避け涼みに来るお客さんだっているくらいだから、もし ”動かずにいれば暑くない”
程度の温度設定に変えてしまったら、確かに来客数は減るだろう。
番組内ではオフィスの無駄な蛍光灯を外して省エネ効果を狙うという発想もあったが、それならオフィスよりパチンコ店に足を向けるのが先だろう。
人はいつでも今より便利で快適に暮らせる環境を ”未来” と呼んで、モノを作り、それらを手に入れることを ”幸せ”
と呼んで各々が働いてきた。
つまり私が思うに、それらを手放したり使わない方向で今後の解決を図ろうとしても、所詮それは無理ではないかと考える。
だって、大金叩いて買った高級車に乗るのに、環境の事を考えて 「ナビは使わないようにしましょう」
とか、「空気の入れ替えはパワーウインドウを使わずドアを開けましょう」 とか言ってみても誰もそんな事はしないでしょう。
会社ではエアコンの設定温度が28℃の人も、自宅では26℃だったりする。今現在、環境への取り組みという言葉は残念ながら企業イメージでしかない。
テレビの番組司会者も番組内では前向きな姿勢だったが、「でもやっぱり俺も温度は低めに設定するな」
と締めくくっていたのが印象的だった。