久しぶりに開けた自宅郵便受け。正確には、毎日覗き込んではいたけれど、ある程度中身が溜まらないと開けない性分でして。そんな事だから、書留や小荷物の不在通知が入っていても気付いた時にはとっくに送り主の元へ返却されてしまっているのですが。
両手で抱えるようにして部屋まで運んだは良いけれど、その大半がチラシというのは頂けない。仮にチラシの内容が素晴らしかったとしても、この時代にエコと掛け離れた商売方法に少々疑問を感じる。ただこれについて語るには、まずこの私自身はエコと無縁の生活をしている事を始めに断っておかなければならない。
エコや環境という言葉を耳にする機会は色々あるように感じるが、実はそのほとんどがTV-CMの中だったりする。これは多くの企業が
「うちの会社はエコや環境問題にも取り組んでいます」
とアピールする手段であって、勿論それは悪い事ではないし、一個人が動くよりずっと大きな影響力があることは間違いない。
しかし、問題はそういったCMの登場人物が
「そっかぁ、環境にもやさしいんだぁ」
みたいな事を言っているケース。例えば車のCMなんかでよく目にするパターンだ。私の個人的意見として言わせて頂けば、環境に優しいかどうかで車購入を検討する人がどれだけいるだろう?ということだ。乗りやすさ、燃費、快適装備、デザイン、そして価格など、とにかく一個人が高価な買い物に至る時、環境問題よりまず自分が使うにあたって気に入るか気に入らないかが先ではないだろうか?
こうして書いていると、この時代、皆が環境問題に対し少しでも良い方向へと取り組んでいるというのに、私は凄く自分勝手な意見を言っているように思えてくるが、決して環境問題に対して取り組む事が悪いと言っているわけではない。ただあからさまに
「うちの会社はエコや環境問題にも取り組んでいます」
と謡っているのがプッシュされすぎてしまって本質が見えてこないような気がするのだ。
15秒や30秒という短いCMの中でお客さんが知りたいのは、車だったらどんな装備があるのかとか、食べ物だったらどんな素材が使われているかとか、CDだったらどんな曲が入っているかなど、少なくとも環境問題に取り組んだかどうかという企業努力ではないはずだ。
努力というのは決して人に語って認めてもらうものではなく、それを言わずして伝わってこそ何ぼだと思うのだ。
私はこれだけの努力をしました、だからいい商品になりました、買ってください!ってなんかおかしいと思いませんか? |