昨日ロスからラスベガスへ移動している道中も実は私の中で少しの戸惑いがありました。日本の感覚でカメラを向けようにも何を撮って良いのか分からない。
その理由が寝不足だけではない事が今日のこの景色を見て初めて納得できました。レンズ越しにはどうにも表現できないスケールです。 例えばこの画を28mmで撮っても20mmで撮っても出来上がる画は大差無いでしょう。上下左右が多少広くカバーできたところで、実物は遥かに大きいのですから。 大陸からなる国というのはこういうものなのかもしれません。
人間の力など無力に近いという答えをいとも簡単に教えてくれる場所、グランドキャニオン。
自然のままとは言え、観光客が訪れるような場所には手すりが備え付けれられていますが、基本的には自分の命は自分で守る。 長い年月をかけ、大地のやわらかい部分が水に流されて出来た地形。簡単に言うとそういうことなのでしょうが、 何せその高低差が1,400メートルもあるというのですから、富士山の1/3程の高さが渓谷になっているという計算。 滑って転んだ...ではしゃれにならない絶壁です。人間の手がほとんど入っていないだけあり自然の動物も沢山います。
行くまではちょっぴり天気の心配なんぞしておりましたが、考えてみればここは砂漠。1年で数えるほどしか雨は降らないそうです。 ただ、この地形と気温の影響で風は常に吹き荒れるようで、飛行機が着陸できないことも多々あるのだとか。 穏やかだった今日でさえ、小型飛行機だけにかなりの揺れがあり、乗り物酔いにはめっぽう強いこの私が、”早く降ろしてほしい”
と思いました。 当然同乗した他の乗客は機内で大変なことに...。
飛行機で出発してグランドキャニオンの中にぽつりと作られた飛行場に降り、バスと徒歩で渓谷を見る。そしてまた飛行機で引き返す。 これだけの事で丸一日を消化します。それだけ広いということです。それでも見てくるのは2ヶ所のポイントだけ。
機内は基本的に写真撮影OK。電子機器の使用制限があまりにラフ過ぎて、やさしいパイロットさんは飛行中にデジカメで写真を撮ってくれる。 当然その間、操縦桿は手放しのまま。風で揺れているのか、操縦ミスかはパイロットにしか分かりません。
これはラスベガスにある小型飛行機専用の飛行場から離陸しますが、空港ロビーに置かれたリクエストカードにはあらゆる国のサインがありました。
「Very very nice! Good
flyght.」
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