iPhone
を購入してからというもの、喜び勇んで色々なアプリをインストールし、普通の携帯電話には無いようなツールを次々と試す事に面白みを感じていましたが、今となっては
”めぼしいアプリ” のほとんどを手に入れてしまっていて、ここしばらくは iPhone
らしい機能拡張に乏しい日が続いていたところ、ちょっと変わったアプリを入手しました。
iPhone 用アプリには Dimension
などの、”モノの大きさを測る” ものさしツールが数多くありますが、画面に目盛りが表示されて定規になるとか、iPhone
本体をスライドさせGセンサーからの信号を元にスライド量を計測するようなものがほとんどです。しかし今回見つけたこのアプリは離れた場所との距離を計測するツール。
iPhone
から音を発生させ、その音が対象物に当たり跳ね返ってくるまでの時間差を計算し距離を算出するという原理。ただし音は気温によって伝達スピードが変化しますから、当然計測環境の温度を入力する項目も用意されています。情報によると20cmから4m程度まで計測可能との事。
実際に自分の部屋で壁までの距離を計測してみましたが、これが案外正確であることが分かりました。まずは手元にあったメジャーを使用して壁までの距離をぴったり1mにしておき、その位置から
iPhone
で計測スタート。結果は1.01メートルですから1cmの誤差。音の伝達スピードは気温15℃の時に340mくらいですから、今回のように1mの距離を計測する場合には気温を無視すれば1/170秒の時間差を検出している事になります。しかも計算は音を一旦デジタルに変換してから行うはずですから
iPhone 本体のプロセスディレイを考慮すると、こんな正確な値が出てくるのが不思議なくらいです。
また、このアプリの良いところは、画面を切り替えると、検出した跳ね返り成分のピークを見る事が出来るので、例えば向かい合う壁の距離が近い時に発生する定在波を検出し誤った値を表示するような場合にも、検出した音のピーク表示から正しい距離がどれなのかを見分ける事が出来ます。
果たして実用になるかどうかは疑問ですが、発想は面白いですね。こういうアプリが増えてくると、次期 iPhone
にはレーザーポインター機能が付いてもおかしく無さそうな気がしてきます。レーザー計測なら数十メートル離れた対象物をきわめて正確に計測できます。 |