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壊れたスタンレークーラーボックスを修理してみた

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All Photo by inos

先日野辺山キャンプへ持って行ったスタンレーのクーラーボックスですが、車から荷物を降ろす際うっかり地面に落としてしまい、運悪く逆さまにヒットしたことで持ち手が折れてしまいました。おかげでクーラーボックス本体の損傷はなく冷蔵目的での使用には影響がありませんが、このままではとにかく使いづらいため何とかしようと考えました。

ジムニーの荷台は腰の高さ程度ですがそこから転がり落ちただけでご覧の有り様。クーラーボックスって誰しも保冷能力ばかりに注目しますが、こうして壊してみると耐久性なども重視すべきと勉強になります。キャンプ用ではなく釣り用のクーラーボックスならもっと丈夫に出来ていそうな気はしますね。

まあとはいえ持ち手が壊れたというだけで新しいものに買い換えるのも勿体無いので、まずはスタンレー公式サポートに連絡をしてみたところ修理は受け付けていないとの事。かと言ってこの持ち手部分だけアフターパーツとして販売もされておらず、社外品に関しても皆無。

じゃあ自分で修理しようと考え素材を調べてみると驚くことにポリプロピレンで出来ているじゃないですか! この時点で結構絶望的でしたね。ポリプロピレンやポリエチレンは一般的に接着剤がくっつかない素材として有名ですから。

いろいろ情報を集めてみたところ世の中にはポリプロピレンに対応する接着剤があることにはありました。私も所有している ”スコッチ超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途 2” は有名なところですが、こちらは弾性接着剤ですから完全硬化後もゴム状弾性体に留まり、カチカチに固まるタイプではありません。今回は金属で当て木をする前提から出来れば硬質タイプを用いたいところ。

そこで発見したのがセメダインからリリースされている ”難接着材料用接着剤PPX”。いわゆるポリプロピレンやポリエチレンにも対応する瞬間接着剤。これは接着剤そのものよりも、付属する専用プライマーが良い仕事をしてくれるらしい。

とはいえ、相手はポリプロピレンですからね、折れた箇所をそれだけでイモ付けしても、沢山の食材を入れた重たいクーラーボックスを支える程の信頼性はありません。そこで今回は板厚2mmのステンレスプレートを補強材としてネジで共締めすることに。もちろんそれも接着剤PPXを併用し持ち手に固定します。

使用するステンレスプレートはすぐに見つかったものの、固定に使用するネジとナットは少々珍しいタイプが必要になりました。上の写真にある特殊な形状のナットは、一般的に家具の足裏に装着して足の高さを微調整するためのアジャスター受座。

今回はこの形状が大変重要でして、ステンレスプレートを固定するのにボルトとナットをそのまま使うと工業製品感が強すぎるので、ボルトの頭はともかく一般的な六角ナットは使いたくないなと。そこでこのアジャスター受座を使用してクーラーボックスの持ち手の中にナット部分を埋め込んでしまうような使い方をすれば、ナット締めしているという雰囲気ではなく専用固定プレートで止めているような見た目になるんじゃないかと!

ただこの受座が少々トリッキーでして、何とネジ山の規格がW1/4(ウィット)でした。そのためこの受座に合わせボルトや別箇所で使用するナットもすべてウィット規格で揃える必要がありました。これまでの人生でミリネジやインチネジは使ってきましたがウィットは初めてかもしれません。ウィット規格のボルトにはプラスネジが無いんですね、探してもマイナスネジしか見つかりませんでした。

上で説明したような専用プレート感を出すためには組み合わせるボルトの長さを調整する必要がありました。ボルトを締めて固定した時にナットとボルトの先端がツライチになるようにしたい。現物合わせで面を出せるよう購入したボルトは必要サイズより十分すぎるくらい長いもの。

グラインダーがあればネジの先端を一気に削る事が可能ですが、東京のマンションでそんな作業をしていたら途端に「うるさい!」と苦情が来ますからね。今回は金鋸を使って手作業で切断しました。

正確な長さに切断する狙いと、ボルト固定の目的で上の写真のような専用ジグを作りました。

仮にここで長さ6mmのボルトが欲しくて10mmのものを購入した場合、たった4mmの長さ調整を金鋸で切断するのは逆に大変です。その場合はおそらく金鋸による切断は難しいので金ヤスリでひたすら削る事になるでしょう。今回はこのボルト長調整作業を見越してあえて長いボルトを購入しておきました。最終的に6mmにする想定で16mmを用意。

またボルトを切断必する際は必ず1つ以上のナットを先に通しておくのがコツ。切断後は少なからずねじ山が壊れますから、あらかじめ通しておいたナットを緩めながら抜く事でねじ山が回復するというわけです。ネジの先端は最終的にサンドペーパーで丁寧に仕上げ。

クーラーボックスの持ち手そのものは左右を繋ぐ長い棒の部分のみ取り外しが出来ますから、バラせる部分はバラして効率と作業性を重視しました。

上の写真が接着剤による固定と、ステンレスプレートによる補強が完了した図。まあこうしてみると全体的にプラスチックパーツで構成されているクーラーボックスにここだけが金属ですから後付け感は否めませんが、この補強がなければ十中八九事故は再発しますからね。この箇所の強度だけはネジと接着剤で入念に!

ちなみにぼんやりと写っている奥側のアームにも同様のプレート補強を入れました。左右対称の見栄えにしたかったのと、まずは折れていないアームで接着強度などのテストを兼ねまして先行して同様の施工をしたというわけです。

ステンレスプレート裏側のボルト固定はこんな感じ。ここが六角ナットだとちょっと工業製品感が強くなりますが、今回こだわりのアジャスター受座をナット代わりに用いた事で、なんだかこういう設計で作られているかのような専用プレートに見えなくもないかと。

ボルトの直径に対しナットとして固定する面積も広いので力が掛かっても分散され、見た目と機能性で一石二鳥ではないかと。

最後に持ち手の棒を元通り取り付けて完成。今思えば使用するボルトの頭は丸ネジではなくキャップボルトにすれば更に良かったかとも思いますが、それはさておき、最低限クーラーボックスの重みを支えられる強度に関しては何とか確保できたのではないかと思います。

まだ空っぽの状態でしか持ち上げていませんが、少なくとも現段階では力強く一気に持ち上げてもビクともしません。ここに保冷剤を含むたくさんの食材を放り込んで最大重量となった状態で、他のキャンプ用品と一緒に車に積み込んだり持ち歩いたりしても大丈夫か...しばらく経過観察です。

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