日本で最古、最大級と言われている樹齢2,000年の桜が山梨県北杜市山高の實相寺(じっそうじ)にあると昨年のTVニュースで見ていたので先日の日曜日に足を運んでみました。
前日までの雨でお花見は来週か?とも考えましたが、WEB情報によればちょうど満開を迎えたとの事でしたので ”散る前に見ておく!” のが吉と考えての行動。我が家からだと車で15分程度の場所でした。
實相寺(じっそうじ)というくらいですからここはお寺の敷地であり観光地とは少し違います。それでも ”日本三大桜” とあって露店なども出ており、そこはやはり桜祭りの雰囲気。”日本一の桜” との出会いに胸が高まります。
敷地内に専用駐車場が準備されているわけではなくご近所の一般住宅の庭などが開放されておりそちらへ車を停めることになります(勿論有料)。しかしお寺のお隣のような立地なので車を降りた後の徒歩移動は2分くらい。近くてよろしい。
入口へ続く道路からは既に見事な桜が視界に入りますが、手前に咲き始めたスイセンの黄色もまた美しく。
お寺の境内に入るには拝観料(大人500円)が必要です。この目で見るために来たのですから勿論お金を払ってその先に進みます。
東京でお花見というと早朝から場所取りをしたり、花より人の方が多いのではないか?と思うほどに多くの花見客でごった返しますが、山梨のここはそんなことはなく常識的な人数の来場者ですから肩と肩がぶつかるようなこともありません。敷地内は飲食禁止ではないと思うのですが誰も飲み食いしている人もいません。正にお花見に集中する!そういう雰囲気。
今年は一気に満開を迎えた雰囲気の桜です。街でポツポツ咲き始めた!というよりは開花宣言から満開までの期間が短かった。だから皆が桜の枝を取り囲むようにまじまじとその美しさを眺める、そんな印象が強かったです。
日本では1年でいちばん写真が撮られると言われるお花見シーズン。皆ここぞとばかりにカメラを向けていました。
春散歩が実に気持ち良い日でした。風が吹けばひんやりするのでしょうがこの日は本当に穏やかで「ああ日本は平和だな」とつくづく感じた時間(米は高いけど)。
春の光が柔らかく見えるのはやはり空気が少し埃っぽいからでしょうか。太陽の南中高度は秋だって同じはずなのに断然春は柔らかく見えるのですから違いと言えば空気くらい?
じゃじゃーん、目の前に現れたのがテレビなどでも放送されている日本最古樹齢2,000年の桜の巨木。なんと大迫力。
元の樹形はわかりませんが少なくとも現在の形は実に力強く貫禄を感じます。
説明によればこちらの桜は山高神代桜(やまたかじんだいざくら)と呼ばれ国の天然記念物に指定されているそう。エドヒガンザクラですね。
1922年には天然記念物に指定されたものの近年の環境変化で樹勢が急激に衰えてきたと書かれています。この桜を守るため道路は迂回させ根の周辺の土は入れ替えたとも。確かに日本一古い桜とあらば簡単に枯らせてしまうわけにはいきません。皆の力で守っていこう...そうした努力で今の形があるということなのですね。
木というのは放っておけば太陽の方向に真っ直ぐ伸びると思っていましたが、このクラスの木となるとその重みや光の射し方で樹形はこのようになるのでしょう。盆栽を育てるように針金で矯正しているわけではなくおそらく自然にこうした形に成長したのだと思います。
かつての根元幹周は13メートルもあったらしいですが2006年時点では11メートルにまで痩せてしまったようです。とは言え現在でもこの迫力。
枝の先にはボリュームたっぷりの花が咲いています。とはいえ満開とは公表されていても日当たりの悪い部分にはまだ沢山の蕾が開花を待っている状態でしたからあと2、3日もすればさらにゴージャスな姿が見られるのかもしれません。
上の写真を見て気になった方もいるかもしれませんがこの桜には周囲を取り囲むように沢山の棒が立てられています。これは一体何か?
近くで見るとその答えが明らかになります。この桜は既に自立出来ないほど老朽化しているためこれらの棒によってあらゆる方向から支えられておりました。
重たい枝を支えるのは勿論ですが地面に近い今にも崩壊しそうな幹の部分もゲートボールのスティックのような形状の棒で固定されています。しかも幹とは逆の地面の方へ目を移すとこれらの棒はコンクリートで地面に固定されているという徹底ぶり。確かに無風でさえこの木の重さを支えるのは大変なところ、台風のような強風や積雪が心配される状況においてはこれくらい徹底した支柱を立てておかなければ耐えられないのでしょう。
周囲にはソメイヨシノと思われる桜もほぼ満開を迎えておりました。桜は世界のあちこちにあると聞きますがこうした画を見るといかにも日本の春と感じるのは不思議です。
桜を写真に残すのは色と明るさの両方で大変難しいと感じます。ましてそこに春の柔らかさを出すのは尚更。
午後も14時近くなってきたところで少しずつ人が増えてきました。とは言っても写真に写っている程度のものですから窮屈な感じはありません。犬の散歩をしながら桜が見られるのですから贅沢です。
敷地内は数百本の桜並木が続くような規模の大きな名所というわけではありませんが、点在する木々の一つ一つに存在感があり見所を案内するツアーも行われておりました。
庭を見ても草などはほとんど生えておらず大変綺麗に管理されているのが伺えますし、歩道もしっかり作られているおかげで大変気持ちよく過ごすことができます。
こちらはこちらで見事なしだれ桜。どんだけ大きいんだよ!と、これまで見たことのないサイズと迫力に驚きました。
こちらの桜は身延山しだれ桜の小桜らしく、つまりは全国名木の一つと数えられるそうです。しだれ桜はソメイヨシノよりは少し遅れて開花しますから今はまだ蕾でこれから開花する感じですね。蕾でこの迫力ですから満開になったらさぞダイナミックに変身するんでしょう。その時もう一度見てみたい気がします。
樹齢2,000年の名木を眺める人々を遠くから望む。穏やかな春が大変美しい山梨の週末でした。


















