動かないということ

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写真と動画の違いは何か? 動いているか止まっているかで言えば動画だって静止画の連続だからして厳密には写真と言えるのかもしれませんし、数ある中から選ぶ1枚はもしかしたら決定的な瞬間を残せている可能性が高いわけですが、これまで私はそういう1枚に ”力” を感じた事がありません。

止まっている画というのは時間軸の前後関係が分からないですし、写っているものの動きを的確に把握することも難しいため、見た人の想像に委ねるところがあります。逆に言うとそこが写真の面白い所というか、動画以上に力を発揮する部分だと思っています。現物によく似た1枚の画から現物以上のものを想像させるという点は、どちらかというと絵画に似ているのかもしれません。

フレームに不確定要素を入れ込むとか、必要な要素の一部をフレームから外すとか、そんな写真が私は好きです。写真と動画では、結果が止まっているか動いているかよりも、撮る時の気持ちが一番大きく違う気がします。

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