カテゴリー別アーカイブ: Photo

今日はズームレンズとの戦いだった

Posted on 2017/09/12

東京の夕暮れ、こう見えて小雨が降っていたりしますから一部地域では虹も見えたようですね。どす黒い雲で変な空でした。これは使い慣れた40mm単焦点レンズで撮影。

今日は某車メーカーショールームでの写真撮影のお仕事でしたが、カメラ本体は自身のα7RIIを使用したもののレンズは提供された24-70mm F2.8 G-Master。標準ズームで税込30万円オーバーって一昔前ならちょっと信じられないほど高価なレンズですがこれがいまいち私にはしっくり来ない...。

普段ズームレンズというものを使っていないので慣れていないだけなのですが、広角で寄るのか望遠で離れるのか、同じような絵作りをするにも一瞬頭の中で迷いが出るんですよね。結果的に仕上った画には力が足りないと言うか...。結果を見た人には「いいね」と言ってもらえるので、多分それも現場で迷いが出た事を知っている自分だけが感じる事なんでしょうけど。

単焦点レンズの場合は先にイメージを頭の中に描いてそれに合う焦点距離をチョイスしますから、答えを導き出す為の手段を考える!という感じですが、リングを回すだけでグィッと焦点距離が変わるズームレンズはその順番が逆で、先に答えが見えてしまうのでその中から自分が選ぶみたいな使い方になってしまう...。レンズに撮らされる...というやつですね。単焦点レンズのように先にイメージしてからリングを回せばいいじゃないか!と言われるかもしれませんが、どうもそれが違うというか。

その代わり、ズームレンズ1本で単焦点レンズ3本くらいの仕事をしてくれるので仕事や旅行なら楽チンです。G-Masterなら各収差も最小限なので単焦点っぽい仕上りも期待できますからね。歪曲は結構出るので後修正が必要なのと、同じ焦点距離同じF値なら単焦点レンズの1段分くらいボケが少ないので、常に単焦点F4くらいのボケが使えると思って取り組めば間違いないです。

残暑が連れて来るもの

Posted on 2017/09/10

この時期、暑がりな人にとっては1年でいちばん辛い季節と言っても過言ではありません。夏の始まりや真夏であればどこもエアコンがキンキンに効いているので屋内にいる限りむしろ涼しいのですが、今の時期はショップも電車も冷房が弱められていますから、残暑で真夏さながらの気温を記録しつつも駆け込んだ電車は涼しくないという...。油断ならない季節なのです。

しかし光の質は明らかに秋を物語っていて最近は日差しが随分低くなってきました。冬ほど硬くなく夏のように強くない、影を捕えるには丁度良い季節。

アクションカム感覚で高画質を狙うならコレ

Posted on 2017/09/07

先日SONYからRX0という小型カメラが発表になり、小型ガジェット好きな人には結構衝撃だったようで、発売はまだ1ヶ月以上先だというのに前評判は上々といった感じですね。

発表直後SNSでワッと噂が広まった時はそのボディサイズから誰もがSONY版GoPro!と言葉にして、新型アクションカムだろうと先入観を持ったわけですが、じっくりフタを開けてみたら実はこれCyber-shotの位置づけで、つまりはスチルカメラの立ち位置だったわけです。とは言え近年はスチルとムービーの境界は殆ど無くなってきていますから、例外なくRX0もFull-HDまでの動画撮影は可能なわけで、しかもそれが960fpsまで対応だって言うのですから驚きますね。(GoPro HERO5は最高120fps)

そして一番のトピックスは何と言っても実装されるセンサーサイズが1インチだという事。これまでのアクションカムやGoProは1/2.3インチ程度ですから約4倍も大きなセンサーが採用されています。しかもExmor-RS(積層型裏面照射)との事ですから、暗所に強くCMOS歪みも最小限なはずです。

ところでこのRX0、多くの方が「小さいよね」という事は口にするのですが、現物がどういうサイズ感で設計されているかはあまり注目されていないようです。私はちょっと気になった事があって...このサイズならGoPro系のアクセサリが使えやしないかと!

そこでカタログスペックを色々調べたところ驚くべき事実が判明。RX0はGoPro HERO4と全く同じ大きさで設計されているのです。分かりやすく全て同じ縮尺にまとめたのが上の写真です。こうしてみると明るい色というのは確かに膨張色である事が分かりますね。RX0とHERO4は同じ大きさです! GoProはレンズがボディから飛び出した設計の為、ボディの厚さだけ見ればRX0のほうが長いのですが、実はそのレンズを含めた長さで計測すると0.2mmの差しかないのです。つまりRX0はGoPro HERO4のレンズの分だけボディの厚みがあるということ。横幅と高さはHERO4と全く同じ。

世の中的にアクセサリーの数ではまだまだHERO5よりHERO4のほうが圧倒的に多い事を考えるとこれはGoProアクセサリーを見方につけない手はないですよね。特に注目されるのはサードパーティーが販売しているGoPro用ジンバルの流用。RX0には手ブレ補正機能が付いていませんがジンバルが使えれば鬼に金棒。それでFHD960fpsスローモーションが撮れるのですから夢広がります。カメラ重量はGoPro HERO4の88gに対しこちらは110g(共にバッテリー込)ですからジンバルのモータートルクが若干心配ではありますが。

更に防水仕様ですからこのまま水の中にドボンもお構いなし! これは静止画重視の私にとってかなり響く仕様。水遊びだからといってGoProの画質で我慢しなくて良い!という事ですから。SUPが楽しみになります。

大きさからして鞄の隅に放り込んで常備するのが最適な運用と考えますが、私的にはこのカメラの場合拡張性にも期待したいところです。何たって前面のレンズ保護フィルターが4隅のネジで取り外せるよう設計されていますから、サードパーティーがそのネジを利用して各種オプションパーツを作ってくれそうですよね。現時点ではメーカー純正のレンズフードや、汎用30.5mmの光学フィルターアダプターが取り付けられるようです。恐らく近い将来テレコンやワイコンをリリースするメーカーは出てくるでしょうね。

一つ残念なのは絞り調整が出来ない事(F4固定)。という事は撮影はプログラムオートかSS優先ですね。

多分今だけの悩み

Posted on 2017/08/31

この写真何か変だと思いますよね? いえ、フィルムルックな感じは私の色作りの好みなのでここでは置いておくとして、建物から何から全てがピサの斜塔のように斜めっている。もっと言えばただ斜めなだけでなく弧を描くように曲がってしまっている。

そう、これがα7シリーズ最大のウィークポイントだと思っています。所謂「CMOS歪み」とか「ローリングシャッター現象」とか「コンニャク現象」と呼ばれるヤツですね。

勿論こうならないような撮り方も出来るのですが、α7RIIにおいては静止画撮影時「サイレントシャッター」機能を使用していたり、動画撮影をする場合にこの発生率が高くなります。動画撮影時はどうにも回避できませんが、静止画撮影時はサイレントシャッターではなくちゃんとメカシャッターで撮影すれば基本的には発生しません。だからサイレントシャッター機能はON/OFF出来るようになっているのです。

原因としては、CMOSセンサーは原理的にセンサーの左上から1ラインずつスキャンして撮像するため、動きの速いものを撮影すると画面の上からスキャンが始まり下の方までスキャンする頃には被写体が動いてしまっている為、画面内で斜めに写ってしまうという理屈。

上の写真の場合は私が歩きながら撮影している為、カメラが大きく左右に動いたのでしょうね。つまり流し撮りに似た状態でシャッターを切ってしまったので景色全体が斜めになっている...というわけ。

スナップ撮影は目の前の出来事を咄嗟に写しますから、いちいちサイレントシャッターのON/OFFとかしていられないのでこういう事が起きるんですよね。ちなみにα9ではサイレントシャッターでもこのような事はほぼ発生しないようです。あちらはセンサーのスキャンスピードがα7の20倍と言われていますから気にならないレベルなんでしょうね。あと原理的に高画素センサーのほうがより顕著に発生するでしょうから7RIIのソレが気になるのは当然なわけで...。多分この悩みはこの先2,3年くらいだけのもので、いずれ安価なカメラでもセンサー読み出し速度が向上し「そんな事もあったねぇ」なんて時代になるんでしょうね。

あと、どうでも良い事ですがαシリーズのボディ前面にあるロゴ、「SONY」や「7R」は良いとしても「α」って主張が強すぎますよね。「α」ロゴは取っ払ってそこに小さく「7R」とだけ」書かれていればだいぶすっきりすると思うのだけれど。そういうところがビジネス優先の日本人的センスというか、Leicaに追いつけないところですね。LeicaのMシリーズはロゴありモデルと無しモデルの2つが発売されますからね。

世の中には9ってのもあるけれど

Posted on 2017/08/30

購入して4ヶ月が経過したα7RII。それ以前にもしばらく知人のものをお借りしていたので実際はその2倍くらいの期間使っているわけですが、このカメラの安心感と来たらもう他には移れないくらいです。

勿論、スナップカメラとしてファッションの延長のようにスタイリッシュで、場の雰囲気を崩さず、相手に威圧感を与える事なく、出来る事ならフレンドリーに対話するくらいな感じで撮りたい...という観点で言うとLeicaには敵わないわけですが、デジタルな道具としての立ち位置はかなり良い所にいると思います。

安心感に繋がっている要素は高感度特性と手ブレ補正機構で、いずれも最終的にはノイズ耐性という点に落ち着きます。

世の中に ”感度に左右されない超低ノイズなセンサー” があったとしたら常に高感度で撮影出来るので手ブレ補正機構さえ不要になるわけですが、そんな夢のようなセンサーは存在しないので、現実的にはノイズが気にならない感度設定がどのあたりかを自分なりに探る事になります。私的にはこのカメラの場合WEB掲載目的ならISO3200までは何とか実用レベルで、それだけでも夕暮れや室内の撮影ではかなり楽です。

更にボディ内手ブレ補正が4段分くらい効いてくれているようなので、実はむやみにISOを上げてノイジーにするくらいなら、その分シャッター速度を落として撮影するという選択肢も有効で、先ほどのISO3200で撮るようなシーンなら4段分のシャッター速度を逆算するとISO200で撮影する事が出来S/N面ではかなり有利になります。それって24dBノイズが減るって事ですからね。

また、やむを得ず高感度で撮影しノイズが発生した場合でも、フルフレームサイズ高画素センサーのためきめ細かなノイズになりますからスマートフォンで撮った時のザラザラ感のような扱いにくさはありません。この点が私がα7S系ではなくRを選んだ理由だったりします。

実はこのカメラ、オートフォーカスも結構凄いのですが残念ながら私はEマウントの現代版レンズを一本も所有していないので、LM-EA7との組み合わせによるオールドニコンレンズの簡易AF動作ではその能力の1/10くらいしか活かせていないと思います。サードパーティ含めEマウントのAFレンズ欲しいんですけどね、値段が高いのとバカデカイのでなかなか踏み切れず...。

今日はこのカメラの良いところばかり取り上げましたが、明日はウィークポイントについても少し触れてみようかと。

フルフレームセンサーにうってつけの日

Posted on 2017/08/27

スーパーで売っていた桜餅が美味しそうだったからと言ってPhotoshopでグリグリとピンク色にペイントしたわけではなく、近所の公園に綺麗なピンク色の花が咲いていたのでそこで写真を撮ってみました。

金属を撮るなら曇天!と私なりのルールがあって、その理由はピーカンのハイコントラストな金属を表現しようにも、カメラのセンサーは勿論、パソコンモニターではその明るさが表現できないからで、動画業界のHDR(写真のHDRとは別規格)対応モニターであればそれなりのポテンシャルがありますが、一般的なパソコン用ディスプレイは輝度に対してその1/10ほどの表示能力しかないため、ブログでそこに踏み込んでも見てくれる人には伝わらないので、それであれば曇天の金属質感のほうが再現性が高いなと。光の反射もソフトなので美しく見えますしね。

そんなわけで最近α7RIIと組み合わせることの多いNikonの105mmF2.5を持って近所の公園まで散歩に出かけたのでした。

中望遠なのでF2.5でもそれなりにボケますし、昔のマニュアルレンズにしては芯はシャープに出るのでオールドレンズのようでオールドレンズじゃないみたいな写り方をします。ボケは少し癖があって最新レンズと比較してしまうとアレですが、上の写真みたいにシンプルな前景と背景を選びさえすればそこそこファンタジックな写真が撮れます。フルフレームセンサーの得意なシーンですね。これはF2.8で撮っていますけど、F5.6くらいまで絞ってもブレーキワイヤーのエッジみたいにハイコントラストな部分には色収差が結構出るので後処理による微調整は必須です。

帰宅してからこの花について調べたところどうやら ”サルスベリ” というようです。あまり香りはしなかったような。のんびりしていたら3ヶ所も蚊に刺されました。

命と引き換えに伝えたかったもの

Posted on 2017/08/26

新聞等の印刷報道、文学、作曲に与えられる米国で最も権威ある賞、中でも報道部門は雲の上の存在として写真ファンなら誰もが知る特別な響き。ピュリッツァー賞。

そんなピュリッツァー賞受賞作をこの目で見るのは生まれて初めてのこと。日本人2人目となる受賞者 ”沢田教一” 展に足を運びました。

沢田教一さんは私が生まれるずっと前に既に亡くなっている写真家さん。1955年頃から写真を始め、地元青森の風景をカラー写真で残していることにも驚きますが、その後ベトナム戦争で米軍に同行取材。当時はまだ写真技法など確立されていなかった頃だと思いますが、沢田さんの写真はそういった技法をよく理解しているかのように仕上がっていて、今で言うところの写真雑誌でも読んでいるかのように絵作りが丁寧であるのが印象的。

でも、やはり作品の本質は写真の仕上がりではなく ”何を訴えたかったか”。それは順路に沿って10枚も目を通せば明確となり、それ以降はもはや息を飲むような作品に圧倒され、やがてピュリッツァー賞だけでなくロバートキャパ賞や世界報道写真コンテスト大賞を受賞したいくつかの写真が現れれば言葉を失います。

それは悲惨な現実を目の当たりにして...という意味だけでなく、激しい戦闘の最中でも沢田さんは最前線で戦う兵士の姿以外に、その裏にあった市民の心の声に寄り添いそれを形にすることで、写真という限られた表現手法ながらその時代背景や市民の想いといった目には見えないものを想像させ、そして戦場の恐怖と平和を見つめることの大切さをストレートに表現していたのでした。

実際、ピュリッツァー賞を受賞しているのも戦闘の様子ではなく、一般市民である2人の母親が子供を連れ深い川を渡る姿を捉えた作品ですし、その他の受賞作品を見ても 確かに受賞にふさわしい内容、いずれも恐怖だけでなくどこか人間味ある優しさとの対比で構成されているため、時代を超えて見た者の感情は自ずと当時の現実を連想するような作品。

なるほどと思いましたね。私的には近年稀に見る刺激的な写真展でした。単に芸術的な写真展なら他に沢山ありますが、写真というものが言語の代わりに60年も先の未来の人に伝える手段として使われ、それを受け取った ”戦争を知らない我々” に衝撃を与えた...。本物を見たことがない人がさも本物を見たかのように。

沢田さんはその数年後、カンボジアで襲撃を受け34歳という若さで命を落としています。

私は子供の頃に写真を始めてから今年で30年余り。しかし少なくともそんなふうに未来の人に何かを伝えられるような写真は1枚も撮れていません。当時より高性能な機材を持ち、情報に溢れ、命の危険なく好きなものが撮れる時代に生きているのに...。腕じゃなく、機材でもない、圧倒的に違うのは ”命を掛けてでも伝えたいものがある” という気持ちなんだなと。命と引き換えとは言わないまでも、今、人に伝えたいものって何だろう...そんなことを考えるきっかけになりました。

最近の日本の風景

Posted on 2017/08/15

東京だけでしょうか、外国人観光客の数が凄い事になっているのは...。歌舞伎町あたりを歩くとすれ違う人の半分は外国人なんじゃないかと思うくらい。

主要都市にあるホテルのロビーなども結構凄いですよね。観光客と分かるのはスマートフォンや一眼カメラで日本の街並みを写真に収める姿を見かけるからなのですが、そこに紛れていると私がカメラ片手に歩いていても全く目立つ事なく溶け込めるのは有難い限り。むしろそういった観光客の人達をアイコンタクトだけで撮らせてもらう事もあって、その後は手を振って笑顔で去っていく姿も日本人とは少々違う点。

外国人ってなぜこうもかっこよく見えるのでしょうか...。

今年最高の気温だそうで

Posted on 2017/08/09

暑い日は何をするにも体力が必要です。それが好きなことや趣味に没頭する場合も例外ではなく。本日の最高気温38度。

私の場合趣味と呼べるような行為はアウトドアな事が多く、自転車に乗るにしても車に乗るにしても季節を満喫できる反面、極端な天候の変化に左右されます。それが雨や風ではなくただ“暑い” という場合も行先や行動範囲が変わりますからね。

自転車に乗る人は基本的に夏はオフシーズンと考えるのが得策で、体力づくり目的で自宅にローラー台を設置しエアコンの効いた環境でもペダルをこぎ続ける!なんて強者もいますが、普通の人はそんなシステムは持っていませんから熱中症などを懸念して自転車では出かけなくなりますよね。

先日東京駅でバッグからカメラを取り出したらすかさず仲間意識で声を掛けてきてくれた人がいて、「マニアックなレンズ使ってますね、エルマリートですか?」なんて会話から始まり次々質問が飛んできたわけですが、その日も今日のように茹だるような暑さでそのままじっと立ち話を続けるような余裕はなく、ちょっとそっけない対応をしてしまいました。

声を掛けてきてくれたおじさんは全身汗だくでその後も写真を撮り続けていましたね。プロのカメラマンでなくても写真を撮るというのはそれくらい体力がいるのは間違いありません。

夏を光で例えたら

Posted on 2017/08/06

季節の光ってやっぱりあると思います。春なら窓から差し込む日差しが柔らかく、秋には透明感のある空があり、冬は埃っぽさの中にコントラストの高い影が足下に落ちる...。

そんなふうに夏の光って何だろう?と考えてみると、一つは海辺のギラギラした眩しさ。予測不能な波や砂や石への反射は目を細めなければ体に悪いんじゃないかと思うくらい。もう一つは屋内から見た外の眩しさ。長い時間屋内にいて、さあ出かけよう!と扉を開けたら外はこれでもか!というくらい良い天気で、何処を見ても真っ白け。

どちらにも共通して言えるのは乱反射によって視界に飛び込んでくる光の全てが眩しい...。

そう、夏というのは明るい世界に暗い場所の美しさが際立つ季節。