持つ事の喜びより、使う事の意味

By

目黒だったか恵比寿だったか、山手線でしばらく私の目の前に座っていた色白のカップル。二人で何やら話しているようだったけれど、耳に突っ込んだヘッドホンを外したところで私には分からない難しい国の言葉。ドアが開いてから徐にゆっくり立ち上がる様は日本人とは別次元の落ち着き。手に持ったガイドブックがいかにも観光である事を象徴していたけれど、それ以上に気になったのは男性が首から下げていたカメラ。BESSA R4AにフォクトレンダーNOKTON大口径の組み合わせ。多分あの大きさだと50mm。

日本人が持ち歩くなら途端にライカ辺りの力を借りないと様にならなくなってきたフィルムカメラ。外人さんが持つと、あえて日本メーカーをチョイスしているところが逆にかっこよく見える。ライカM9が1/10の値段で売っていたなら私だって欲しいレンズは山ほどあるのに、結局高級過ぎる道具は使わずにしまい込んでしまうから意味がない。その点外人さんは実用性をよく分かっている。

COMMENTS

コメントはまだありません。

FacebookでシェアTwitterでシェアTumblrでシェアPinterestでシェア