六本木アートナイト2019(4)

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六本木ヒルズ近くのこの芝生エリアは毎年何かしらの参加型イベントが行われていて安定の賑わいを見せています。六本木通り沿いという事もあってアートナイトを知らない人も足を止めますからやたら人でごった返すんですよね。

今年はどうやらペイント関連というか、どちらかというとペイントをはがす行為でアート化していく感じでしょうか。もともと黒く塗られているボックスの壁に何かしら硬いもので文字や絵を描くとペイントが剥がれ、内部のLED光源が透過するという仕組みで、原理はいたって簡単ですが暗闇にレインボーカラーの光源がキラキラと輝くので皆夢中で書いていました。

通りかかったおじさんは「これはいったい何ですか?」と首を傾げていましたが、アートナイトを知らない組だったようです。

今回全体の展示を通して一番インパクトがあったのはこの展示かなと思った ”少女の影”。

意味わかりますかね? 地面に靴だけが無造作に置かれていますが、そこから伸びる陰には少女の姿がくっきり見えます。写真にしてしまったので静止画ですが、実際はこの少女が体をゆすって動いていました...。

ちょっと気味が悪い感じでここも人だかりが出来ていましたが、ちゃんと見れたのは最前列の人くらいで後ろのほうの人はなぜ人が集まっているのか意味が分からなかったでしょうね。

原理を知ってしまうと「なーんだ」という事になるでしょうが、これはプロジェクションマッピングの応用ですね。斜めに当てている光が実はただの光ではなく少女のシルエットを含む映像というだけ。でもこれはなかなかのアイデアだと思いました。サイズ感も等身大っぽくそれらしいですしプロジェクターの輝度も高すぎず周囲の街灯と丁度いいくらいで。見せ方のテクニックですね。難を言えば、落ちている陰に対して靴の向きがちょっと不自然かなというくらいで。

六本木ヒルズ、大きな蜘蛛のオブジェ付近では今年盛大にステージパフォーマンスが行われていました。アートナイト全体ではこの辺が一番盛り上がっているエリア。

大勢の観客の後ろのほうから見ていましたからパフォーマンスの細かな部分までは見られなかったのですが、こちらもプロジェクションマッピング的に投影される映像と生身の人間とのシンクロで激しい踊りが繰り広げられていました。

センターステージの他にすぐ脇にはサントリー主催?と思われるトラスで組まれたステージもあり、そちらはグループによる舞が行われ、アルコールなども販売されていたようですから数少ないテーブル席さえ確保できれば開放的なひと時が過ごせたようです。

今年のイベントで注目ポイントはこの大きな赤い玉。「単なる大きな風船でしょ」とかそういう冷めた目で見てはいけません。この玉は六本木の街を毎日場所を移して出現すると言われていて公式WEBサイトでも出現場所が予告されていました。私が訪れた時は六本木ヒルズ前の広場で歩道の屋根との間に挟まっておりました。皆その存在を知っているのか次々人が集まってきては記念写真を撮っていく...。どんな意味があるのか知りませんがこういう演出は結構好きです。

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