Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

DESIGN FESTA 2019.5(2)

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All Photo by inos

今年のデザインフェスタはイラスト・絵画・ライブペイントエリアがかなり拡大されたように感じました。以前はライブペイントコーナーと言えば巨大なアートに圧倒されつつもそのエリアは壁際に1列か2列だったものですが、今回はそうした巨大アートだけでも数えきれないくらいの作品数でしたし、小型の絵画を含めれば1フロアのうち1/3くらいは絵に関する作品だったように思います。

私としては一番楽しみにしているエリアでもあるので願ったり叶ったり。

一つの作品に携わる人数も増えた気がしましたね。個人出展というよりはグループ参加みたいな感じでしょうか。実際に絵を描いている人はアーティスト本人だけなのですが、それを遠巻きに眺めるスタッフがあちこちにいました。

ライブ演奏とのコラボレーションを行う出展者もいましたね。一人が壁面に大きな絵を描きながら、その手前で3人くらいが音楽演奏をしているという感じで。アパレルショップみたいに手前では洋服を売っていて奥ではペイントが進んでいるとか。

こちらは有名な画家の作品をコミカルな刺繍にして販売している印象的な出展者さん。だから毎回記憶に残るんですよね。フェルメールとか、ムンクとか、ゴッホとか、誰にでも分かる認知度の高い作品をデフォルメしているので外人さんにも評判が高く日本語と英語のやり取りで購入している姿を見ました。一つ購入して会社のデスクに飾っておいたら評判良さそうですね。

刺繍というのは手作業で作る他にミシンを使う方法があると思いますが、こういうのを作るときはミシンを使ってサンプルを作り、その動きをミシンに覚えさせて、2個目以降は自動化で大量生産するのでしょうかね? その辺りについてご本人に詳しく聞いてみればよかったです。

今回は切り絵もあちこちで目にしました。これを作るにあたって手先が器用な事は大前提としても、どういう絵を切り絵として表現するか、仕上がりをイメージしながら切り絵に最適な対象を考える能力も重要になりますね。

こちらの35mmフィルムを模した作品はなかなかのものだと思いました。サイズ感も本物そっくりでしたし、パーフォレーションの感じこそ切り絵にぴったりで。にしても線が細いのでカット作業は大変でしょうね。


私の好きな作風の ”針金鳥(iwasi)” さんもご本人がライブペイントを行いながら安定した展示をしておりました。色々お話を聞かせてもらう中で出たのは、私はいつもたくさん写真を撮るので、”写真の人” として記憶されているようです...嬉しい限りと言いますかお恥ずかしい。

針金鳥さんの作品は毎回ポストカードや小型の原画を購入するのですが、今回はそれ以外にもご本人が蝋引きを行ったという透過性の高い紙にプリントされた8作品のセットを購入しました。展示品限りだったため私が購入したことで展示作品が減ってしまいましたが、針金鳥さんのブースはいつもそんな感じで展示会が終わるころにはスカスカになっていますね。それだけ人気が高いという事でしょう。

作品的にはその多くがベースとなる紙の白地を活かした作風なんですよね。つまり紙全体が絵の具で塗りつぶされていない。だから「絵描きました!」っていうクドさが無くてあっさり見れるんです。全体的にモノトーンな方向性なので見せたいものも整理されている感じ。ここ数年はその中に色を入れるようになりそれだけで随分キャッチーになりましたね。色を入れすぎないのもポイント高し。

言うならばこれは現代版の水墨画って感じ。主張しすぎないのに存在感があるのです。

今後も個展とかあったら是非見に行きたいと思います。その時は何かテーマに沿った作品展示みたいなのを見てみたい気がします。2年ほど前にten-taiというタイトルで展示した時はその名前だけで結構ワクワクしましたし、タイトルバックに使われた作品も宇宙っぽくてなかなか良かったですから。益々の活躍に期待します!

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