北海道短期集中観光 2019.8(6)

By

昨夜帰京しましたが北海道観光ネタが続きます。

釧路湿原から上士幌町ぬかびら源泉郷という所まで90kmほど移動しました。途中20km以上も砂利道で舗装路の何倍も体力を奪われただけでなく、雨の砂利道ですから車はもう泥んこなわけで...。レンタカー屋さんゴメンナサイ。

糠平館観光ホテルに宿泊しました。外観も内装も年季を感じますが晩御飯がボリューム満点且つ美味しかったのと、露天風呂が最高でした。山の中のお風呂に入っていると頭上の木から木へムササビが飛んでいくのですから自然豊かな北海道らしさが味わえるのです。

根室から札幌方面へ向かい途中一泊するのなら帯広あたりに宿を手配するのが妥当かと思いますが、今回はあえて北寄りのぬかびら源泉郷に決めたのには理由がありました。

”タウシュベツ川橋梁” は今回の旅で見たかったスポットの一つ。帯広からだと80kmほど離れていますからその後の予定をを考えるとぬかびら源泉郷に宿を確保するのが最適だったのです。

ホテルでの朝食を済ませた後早速足を運びました。気温12℃ですから半袖では寒い。上の写真で赤いのぼりが立っている所がタウシュベツ川橋梁展望台への入り口。ここから山の中へ歩いていくのです。

ただ、見るからにここはクマが出てくる感じの山。タウシュベツ川橋梁見学ツアーというのもあるのですが、そちらへ参加した場合、多い時は2日に1度のペースでクマに遭遇するとの噂もあるくらいここはクマの生息地態。流石の私もここへ入っていくのは怖いなぁ...と思っていると運が良い事に爆音を轟かすハーレーダビットソンご一行様登場! その音だけでクマも逃げていくのではないかと思うくらい。

クマ除けの鈴が無いので皆で手を叩きながら進みました。

少し歩くと展望台まで120メートルの看板。そうです、山の中に入ると言ってもせいぜい200メートル弱。でもそれが怖いんですよ。人の手の入っていない山という感じで、どこから動物が出てきてもおかしくない。逆に「駐車場まで60m」と書かれている点を見ても、いかにこの場で迷子になることが危険かを物語っていました。ふつうたった60mの距離なら看板など立てないですよね。絶対に間違えないように!そういうことなんでしょう。

途中、無数のキノコを目にしました。なんて美しい生え方なんでしょう。自宅のテラリウムでキノコを育てられたら面白そうですが、キノコって傘を開いている日数はすごく短いので、やはりこんなふうに大自然の中で見つける他は鑑賞は難しい気がします。食べられるかどうか判断はつきませんが虫が食べていなければ大抵食べられないと思うべきでしょうね。

タウシュベツ川橋梁展望台に到着しました。展望台といってもそれらしい施設があるわけではなく木々の間から向こうが望めるポイントをそう呼んでいるのです。

ダム湖底に架かる幻のアーチ橋、それがタウシュベツ川橋梁。その昔、国鉄の旧士幌線で利用されていたコンクリート造りの橋で、後に糠平(ぬかびら)ダムが誕生。夏には山の雪解けで増水しダムの底に沈むことから利用停止に。例年1月頃に姿を現し秋には姿が見えなくなる事から ”幻のアーチ橋” と呼ばれるらしい。今年は異例の低水位で8月も終わろうとしていたこの日もまだ姿を見せているという事で、一度見てみたい!と思ったわけであります。

こればっかりはいつ来ても見られるというものではありませんし、古い橋だからして、雪、氷、水の力でどんどん崩れていると言われており、その季節が来たとしても今後いつまで原型を保てるか分からないそうです。

展望台と言われるここから橋までは目測でも数百メートルは離れており、そのディテールまでを確認することは出来ませんが、暗い森の中から見るそれはなんだか神秘的にも見えて、歴史的背景やここまで来る道中の苦労を思うと一層特別な景色に感じます。

どう写真に収めてみても全て同じ角度からしか撮れませんからバリエーションは増えませんが、、それでも保険のシャッターをいつもより多めに押してしまうのは私だけではないハズ。

そう思って後ろを振り返ると先ほどのハーレーご一行様がいない...遠くをバイクが離れていく音。山の中で私一人。急に怖くなります。多めに手を叩きながら移動しました。

橋をもっと近くで見たいなら、ツアーに申し込むか、入山許可を取って個人で行くことも可能なようですが、「クマが気にならない人は...」みたいな意味の分からない条件があり、ちょっと私は遠慮しておきました。所要時間も1時間半くらいは掛かるらしいのでスケジュール的な余裕もなかったですしね。

途中ものすごい大木がどっしりと生えておりました。ミズナラの巨木だそうでリスの餌となるドングリが成るのだとか。この周辺はこうした大木だけでなく巨大なフキもあちこちに生えているのが印象的でした。主に道路脇にびっしり生えており人間の背丈よりも大きなフキ。刈り取ったらそのまま雨傘になるサイズ感。多分太すぎて農具が無いと刈り取れないとは思いますけどね。

タウシュベツ川橋梁、単なる廃橋といえば確かにそれだけの事かもしれませんが、必ず見られるわけではないものを見られた!その満足度はかなり高いです。北海道にはまだこうした場所が他にもあるそうですから行ってみるのも良いかも。

COMMENTS

コメントはまだありません。

FacebookでシェアTwitterでシェアTumblrでシェアPinterestでシェア