デジタル全盛の今でもこの私に余裕があるのなら

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ブランドというステイタスはあまり好きではありません。モノの本質よりもブランドに対する先入観で価値を決めてしまっているような気がするためです。だから私は何を購入するにも、モノを見て触れて自分がその価値を決めるようにしています。結果的にそれが有名ブランドだった...というならそれも良しです。ですから時には有名ブランドよりも無名の商品の方が私にとって価値あるものになる場合もあります。

しかしそんな窮屈な私の拘りを覆すようなカメラがLeica M7 HERMES Edition。ライカとエルメスのコラボレーションにより2009年冬に世界200台のみの限定発売。

写真機が世の中に生まれてからもう200年近くが経過していて、それが男の道具である時代はとっくに終わっている事の証に量販店には様々なカラーリングのデジカメが並んでいます。でもこれ程までに上品で、優しさが感じられ、それでいて中身が完成されたカメラを私は見た事がありません。エルメスカラーとバランスさせたのがデジタルのM9ではなくフィルムのM7という点にも35mmフォーマットを生んだLeicaならではの拘りを感じます。

もしこれからもフィルムカメラが写真業界の専らの標準であるというのなら、私はこのカメラに躊躇なく手を出していたと思います。価値とは購入する者が決めるもの...だとすればここに設定された128万円という価格は妥当な数字に見えてくるのです。

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