北海道の真ん中に降り立つ(8)

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上士幌町と言えばここタウシュベツ川橋梁。夏の間だけ地表に顔を出し雪解け水で湖が満たされると湖底に沈んでしまい姿を消す幻の橋。今は使われていない旧国鉄士幌線のコンクリート製アーチ橋です。

大体今ぐらいの季節から徐々に川の水が増え始め冬を迎える前に完全に姿を消すと言われていますが、湖底に沈んだ後は真冬の北海道の寒さで凍りつきそれが再び春頃に溶け始めますからコンクリートの橋は過酷な環境下に耐えられず年々形が崩れていっているらしいです。そういった理由からこの橋の姿が見られるのもそう長くないだろうとされており、今なお沢山の観光客が訪れることで有名な場所。

橋を一望できるこの場所は湖の対岸に位置し、一般の人はこれ以上近づくことはできません。現地ツアーに申し込むか特別な許可を得れば橋まで歩いていけるルートがあるようですが何しろ野生のヒグマの多発地帯だけに命の保証が無いのです。

大雪山を旭川方面へ進み三国峠からタウシュベツ川橋梁の方角を振り向いて驚きました。さっき自分がいた場所はこんなに山奥だったのかと! そりゃヒグマが出てもおかしくないはずです。ちょうどこの時1台のパトカーが公衆トイレに停まっておりお巡りさんと一緒になりましたので熊について話を聞いてみたところやはりお巡りさんもこの峠の途中で熊を目撃したと言っていました。

この辺りはせいぜい車で通過する程度が安全で、用事もないのに歩いていたら危険な場所であることは間違い無いですね。


大雪山をタウシュベツ 方面から数十キロほど北上していくとそこに有名な滝を見る事が出来ます。層雲峡と呼ばれる観光地で流星の滝と銀河の滝という2つの巨大な滝が並んで見られる事で知られています。

この日このポイントは時間の関係もありゆっくり見てくる予定ではありませんでしたが、せっかく足を運びましたし道すがら見られるのなら!という気持ちで立ち寄る事に。

確かに立派な滝が2つ流れていました。かなりの高低差があり水量もかなりのものです。そして何よりその断崖絶壁が日本というより中国の山奥にでも行ったかのような景観でとても美しい!

ただ問題が一つありました。それは、ここは美しく立派な滝が2本並んで流れている様が珍しく有名なのに、その二つを同時に見るためには向かいにある展望台まで徒歩にて山を登らなければいけない事。しかしこの時は生憎結構雨が降っており片手に傘を持ちつつ急な斜面を登山するのは流石に躊躇するというもの。一瞬悩みましたがそこは守りに入り断念しました。

もともとは時間的に見られないと思って諦めていた場所ですからね、雨でも見る事が出来た!それだけで儲けもんでしょう。

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