Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

ハレー彗星から27年、ついに私も彗星を捕らえた

By
All Photo by inos

diary4964diary4964

アイソン彗星がやってくる!という噂は今年の夏くらいに知りましたが、11月や12月にならないと本格的な観測は出来ないというし、それってまだまだ先の事...くらいに考えていたら、あっという間にその時期がやってきてしまいました。

11月29日は太陽にもっとも近づくと言われていてその前後数日は見られなくなってしまうらしく、場合によっては太陽の熱で無くなってしまう可能性もあるとの事で、だとすれば確実に見られるのは今週いっぱい。しかも日に日に太陽に近づいているという事は夜明け直前の地平線目がけ高度を落としているという事で、観測は厳しくなるいっぽう。

見るならいつですか、明日の朝でしょ! と昨夜思い立ち2時半就寝、3時半起床、1時間睡眠でも楽しい事が待っているなら目も覚めます!。せっかくなら天体観測に適した場所まで足を運びたいところ、とは言え今日も朝から仕事だからして、どう頑張っても近所の公園で見るのが精一杯。東京で彗星を見る! 冗談のような計画ながらそれが今日出来る最善策ですから決行です!

持っていった荷物は最小限。カメラ、赤道儀、レリーズケーブル。小さめのカメラバッグと三脚を背負って1.5km程の道のりをトレンクルでまっしぐら。今回は東の空がいかに低空まで開けているかが肝心でしたから広めの公園の真ん中をキープ。

我が家のある西東京から東の空を望むという事はすなわち都心の方向を指すわけで、空は完全なるグレーのグラデーション、2等星がやっと見える程度の条件。おまけに西の空高く84%のお月さまが街灯のごとく煌々と照らしてくれていまして、懐中電灯など要らないほど辺りは明るく、正直 ”天体観測には全く不向” だったのですが、それでも明日には更に彗星の位置が地平線に近づくからしてこんな日でも挑戦する事に意味があったのです。

アイソン彗星は11月20日頃には肉眼でも見える明るさになる...なんて言われていましたから期待したのですが、現時点では予想よりもはるかに暗いらしく、よほど条件の良い場所にでも行かない限り肉眼での確認は難しそうですね。視力1.5の私でも全く見えませんでした。双眼鏡でもあれば違うかもしれませんね。

でもここは文明の力 ”カメラ” に頑張ってもらいましょう。東京の明るい空では長時間露光で真っ白になってしまう事は分かっていましたが、ISO200、SS30秒、F2.8で何枚か撮りました。上の写真がその1枚ですが、実際は画面全体が昼間のように明るく写りました。それをRAW現像にてレベル調整や明瞭度調整を行いある程度トーンを整えた結果が上の写真というわけです。RAWで天体写真を撮る時は多少白くなっても露出オーバー気味で撮っておく事ですね。アンダーの写真を現像段階で持ち上げるとS/Nが悪くなりノイズだらけになりますが、オーバーの写真のレベルを落とせばノイズは抑えられます。勿論、完全にディテールが無くならない程度の飛ばし方で撮ってくるのがコツですが。

さて、上の写真を見てアイソン彗星が分かる人は相当の強者だと思いますので、トリミングをして拡大表示にしたのが下の写真です。ちゃんと写っていましたISON彗星。ほんの僅かに右上に向かって尾を引いていますね。光源が薄い緑色である事も特徴のようです。いささか小さい!と言われてしまいそうですが、これをそこそこ見られるくらいの大きさで撮るには300mm程度の望遠レンズが必要でして、私は生憎レンズ交換の出来ない35mm単焦点カメラしか持っていませんのでこれが精一杯です。

しかしやっぱり写真は凄いですね。肉眼では星らしきものなど数えるくらいしか見えなかった状況でここまで写るとは! 満月に近い月の夜の東京の空ですよ。

1時間ほど粘りましたがまもなく夜が明けてしまったのでその後はすぐに帰宅して仕事に向かいました。

今日は撮れただけで嬉しい。条件が悪く多分無理だろうと思っていただけに嬉しいのです。でも私がこれで満足するはずもなく...。撮影条件として最高になるだろうと言われている12月上旬には九十九里辺りまで行ってみようかと検討中。背景が海なら光害とは無縁の真っ黒な空が期待出来るでしょうから長時間露光が出来るはず。そうすればもっとコントラストの高い分かりやすい写真になるでしょう。今はその頃の天気と彗星自体が太陽熱で無くならないよう願うばかりです。

diary4965

コメントを残す

*
*
* (公開されません)