Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

モノトーンの美しさを見た

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All Photo by inos

写真にしてもテレビにしても始めは白黒で始まったように、仮にそれが技術的な理由だったとしても、写実的な表現の究極はモノトーンで表せるという所に行きつくのかもしれません。

人は目に入るものを ”形” より ”色” から受ける印象が先行すると言われていて、「公衆トイレの入り口の男女マークを形はそのままに色だけ逆にしたら多くの人が間違えて入っていった」という有名な検証からもはっきりしているように、脳内で処理される手前で色に反応し判断する人の特性を前提としてカラー写真を考えると、内容より印象が先行し本来作者が意図した要素が伝わりにくいという傾向がカラフルな現代社会を1枚の画として表現する難しさだと感じています。

色というのは何も芸術の観点だけでなく、ファッションや流行の象徴としても大きな役割を担っていると思います。むしろファッション業界からしたら現物こそが真実であり、写真というのはそれを伝えるメディアに過ぎませんから、表現よりも正確性が求められる業界だと思います。

そういう意味では色が持つ意味とか色から感じる暖かさ柔らかさみたいなものは写真以上に本質が求められ、単に硬調・軟調みたいな事よりも、見ただけで着心地が感じられるような ”色のオーラ” が要求される業界のような気がします。映像や写真というのはそこで交わされる会話の殆どがスペックであったり定量化された数値だったりするわけですが、そういう値で語りきれないのがファッション業界。

あえてモノトーンでまとめた2人の外人さん。日本のサラリーマンの殆どは、黒、白、グレー、茶、の4色を選ぶと言われますが、それとは次元の異なる究極の2階調ファッションを目にした気がしました。

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