Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

飛行機からでもいい...

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All Photo by inos

一昨日のライブMCの中で面白い事を言っていました。

人に相談する時というのは、本当は既に自分の中に結論が出ている事が多い。でももしかしたら今固まり始めた答えとは逆の、もう一方の答えで良いんだよ...そんなふうに言ってもらえるんじゃないかと期待するから人に問いかけてみるんだと。

なるほどと思いました。

私は普段の仕事で、クリエイターとしてのポジションと、エンジニアとしてのポジションの両方を行き来するような環境にいます。クリエイターとして物事を捉える時は今まで行ったことも無いような未知の世界に足を踏み入れたくなります。

「じゃあ上空500メートルから俯瞰気味に広い画を撮ってみようよ。」

エンジニアとして物事を考えれば、500メートルから画を撮るにはそんなに高いビルや塔は今のところ日本には有りませんし、なるべく高い建物の屋上から脚立やクレーンを伸ばすには強度の問題があってとても進められません。クリエイターは理想を言う。エンジニアは現実を前に否定的になる。これが世の常です。多くの場合は背に腹は代えられませんから安全を取り、出来る範囲で理想を現実にすると思います。きっと333メートルからの俯瞰の画が実現します。

でも、ここで大事にしたいのは500メートルの上空からの画を撮ってみたい(見せたい)という発想です。そこがクリエイターとエンジニアの大きな違いと考えています。エンジニアはこれまでの実例から数々の知識とノウハウを組み合わせて ”今出来る最高” を考えますが、クリエイターは現実的かどうかはさておき、”こんなものを形にしたらどうだろう” と漠然としたイメージから始まります。

鳥を見て感激したクジラ君から、鳥とはどんな生き物かを聞いた魚君は、自分に羽根のついた姿でしか鳥を想像できなかった...という有名な話がありますが、クリエイターとエンジニアの間にはそれに良く似た低いようで高い壁があるように感じます。

相手に相談を持ちかけた時、ダメと分かっていてももしかしたらもう一方の可能性が花開くこともあるのではないか...。私はどんなクジラ君であればいいのか、いつもそんな事を考えます。

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