Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

私がフリーでいる理由

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自分が考えていたプランの1/3も形に出来なかった日。仕事で大阪まで来たのに私の中での達成感がそれくらいという意味。

今日仕事仲間と、自分がフリーランスで働く理由みたいなものを調子に乗って話しました。考えてみれば私もフリーランスになってもう10年が経過しました。

組織の体制だとか、式命令系統だとか、上司への気配りだとか、そういうのは確かに苦手ではありますが、それを別としてもフリーランスで働く理由はちゃんとあって、企業に属していれば少なからず利益を意識しなければなりませんし、逆に利益を生まなければプロジェクトそのものを廃止せざるを得ないケースもあります。至極もっともな事です。でも世の中には定量化が難しい仕事は沢山あって、物を売るような商売であれば携帯電話の契約プランのように、条件に応じた設定を準備することも出来るでしょうが、売った携帯電話の使いこなし術を伝授してユーザーの知識やスキルを向上させ生活そのものを豊かにする事が目的だとすると、ユーザーの個人差は千差万別ですからあらかじめプランを設定するのは難しくなります。まして私が担当するような放送業界のプロ用機器となると、使い方や機能や周辺機器との組み合わせは無数にありますし、制作内容に応じたツールの選択やワークフローを含めた提案、演出に適したテクニックは数字で表しようがありません。

目的はあくまでユーザーのスキルアップだったり環境の構築だったりしますから時間単価を設定したところで結果が伴わなければ意味がありません。1日掛けてもスキルが向上しなかったと判断されればお金を頂く理由にはならないです。ですから場合によっては仕事を受ける段階ではお金の話はせず、終了してから好きな金額を決めていただく事もあります。もし1円も頂けなかったとすればその日の仕事はその程度と評価されたという事です。

私が考える商売とはこういうモノです。「良いものが出来ました!いくらで買ってもらえますか?」これが物作りの本質だと考えます。企業に属していたらまず受け入れられない考え方ですよね。仮に今回はタダ働きでも次回に繋がるなら意味のある事ですし、自分自身の経験値を上げられるならタダでもやらせて頂きたい事はあります。その辺りの調整がフリーのほうがやりやすいのです。上司の印が無くても仕事が受けられますからね。

東京へ戻る新幹線の2時間半はこんな自分を振り返るのに丁度良い時間。窓からはそのスピードにしっかりついてくる十五夜の満月が綺麗に見えました。

コメント

  • Comments ( 2 )
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  1. あぁなるほどなるほど、フリーで居る理由は良く判ります。と言うかようやくinoさんの仕事の概要が判りましたよw
    フリーで映像関係で何かを教える仕事だとは薄々感じていましたが、本当に専門的な事を教える立場だったのですね。よく出張されているからどこかに属しているのかと思いきや完全なフリーだったとは・・・。しかし移動費と宿泊費が実費だとすると恐ろしいですね(苦笑)。

  2. やりとりのある企業は殆ど決まってきたりしますから何処かに属しているようなものですね。ある程度身を乗り出さないと情報や技術が入ってきませんし、あまり踏み込みすぎると色に染まってしまうようなところがあって、さじ加減が難しいと日々感じています。

    pro-fitさんも職種こそ違いますが、中央線と総武線くらい?近い所を走っているなぁと前々から思っていましたw。最近は着々と次のステップを踏み出しているようで、勉強させて頂いております。

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