Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

写真あれこれ

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All Photo by inos

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pro-fitさんにコメント頂いて、そういえば今回の神戸でもHDR合成を目的としたブラケット撮影をしていなかったなぁと気付きました。ミニミニ三脚を使って撮っていますからいくらでも同ポジ撮影は出来たのですけれどね。ただバッテリーが3倍近く必要かと思うとチャージャーを持参しなかった今回は挑戦しなくて正解だった気もします...。

最近のカメラはイメージセンサーサイズが大型化されてダイナミックレンジが驚くほど拡大されていますから、明暗差の激しい被写体を撮った場合も1枚のRAWデータからHDR合成に近い結果を得る事が出来ます。ただし、シャドーを持ち上げる関係上どうしてもノイジーになりますからなるべく低感度で撮っておく事が前提です。上の画はISO200、SS10秒、F16で撮影したものをLightroomでHDRi(High Dynamic Range image)っぽく仕上げたものです。HDRって早い話が、暗いところから明るいところまでの幅が広すぎる自然界の光をデジタルデータに収める事が出来ないために、暗いほうを持ち上げて明るいほうを下げて ”明るさを圧縮した画像” なわけです。ですから仕上がった写真は暗いところから明るいところまで全体的にディテールが潰れずに残るわけですね。あまりやり過ぎると非現実的な ”絵画のような画” になってしまいますから注意が必要です。

理屈はさておき、結果的に仕上がったこの画から感動が生まれるかというとちょっと微妙ですが、技術的にツールをいじっている時は面白いですね。

そんなことよりこのホテル、目の前に噴水ショーなどもあってラスベガスを連想させますね。1度でいいから泊まってみたいです。

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同じような服を着て、同じようにバッグを掛けて、同じように外を見る...。きっと楽しい旅になったでしょうね。

モノクローム仕上げ。フィルム撮影ではKodak T-MAX 3200の使用頻度が一番高かった私にはやはりモノクロ現像が一番しっくり来る気がします。色の力ってやっぱり凄く強くて時にはそれを味方にしないと表現できないものもあるのですが、基本はやっぱりモノクロで伝えられるかどうかに面白さを感じます。

横断歩道の向こうで真っ赤な傘を差した女性がこちらを見ていました...。と書いただけで、天気は雨で、歩行者用信号機は赤で、真っ赤な傘を差すくらいだからお年寄りではなさそうで、きっと信号が変われば横断歩道を渡るんだろうな。というくらいの想像が出来ます。でももしそのシーンをモノクロで撮ったらストーリーはだいぶ変わってきます。傘が黒く写る事で天気さえ雨とは感じないかもしれませんし、信号機だって赤とは限りませんからひょっとするとその女性はこちらに渡ってくる事は無いかもしれない...。じゃあどうしてこちらを見ているのか、なんて事に。

モノクロームって自分なりの物語をそこに付け足せるようなそんな力があると思います。現実よりも鮮やかな色が簡単に作れてしまう現代だからこそ、モノクロームで伝えたいものがあるし、そこから感じるものがある、「世の中の写真が全て作られた青になったとしても、本物の空が無くなったとは思いたくない」と言った内田さんの言葉が私の原点のようになりつつあります。

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お昼には少し早かったですが、明るめの店内と窓から入る風が気持ちよかったカフェ。

デジタルカメラが普及してからというもの写真業界ではハイキーとかローキーとかいうワードが俄に使われるようになりました。どちらも明確な決まりがあるわけではありませんが、適正露出よりも明るめに仕上げ全体的に爽やかな印象を与えるイメージをハイキー、適正露出よりも暗めに仕上げ重厚感を与えるイメージをローキーと呼ぶ事が多いですね。

どちらかというとハイキーは女性に好まれるような印象で、「カメラ女子」や「カメラ日和」などの雑誌でよく目にする気がします。ほんわかした仕上がりから優しさを感じますね。ローキーは写真よりもカメラを愛する男性に好まれる印象がある気がします。適正露出ばかりが写真じゃないぜ!みたいな。私はどちらも好きですが撮影時にそこまで思い切った露出補正をするのは結構な覚悟を必要とします。

ところで最近観光地を訪れる事が多かった私ですが、各地で目にするカメラ女子がCanonのGシリーズを使っているのが多かった事に驚きました。コンパクトデジカメとは言え、同じカテゴリーの他のカメラに比べるとかなりごつく男らしさを感じるモデルですから、カメラの見た目より中身で選ぶような時代になったのかもしれません。そういえば知人の女性も20代でOM-Dを使っていますね。

フィルムに比べデジタルは自宅のパソコンで簡単に現像処理ができますから表現の幅がぐっと広がり誰でも楽しむ事が出来るようになったのは本当に嬉しい事です。いえ、フィルムの頃にも色々な手段はあったんですけどね。増感減感現像とか、クロスプロセス現像とか、プリント時の覆い焼きとか、印画紙の種類でコントラストをコントロールしたりとか...。むしろその頃の方が職人的な技術が要求され、難しかっただけにイメージ通りに仕上がると本当に嬉しかったものです。もう少しだけフィルムの時代も楽しめそうですから私もたまにはフィルムカメラ使ってみようかと...。

古いテクニックと新しい技術、今はそれらが上手く混ざり合って写真が一番楽しい時なのかもしれません。今後更に技術が進化して人が調整するよりコンピューターが調整したほうが仕上がりが良くなったりしたら、趣味では無くなってしまうかもしれませんからね。

コメント

  • Comments ( 2 )
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  1. 機能コメントを入れたと思ったら送信ボタンを押さずにウィンドウを閉じてしまっていたようです。改めてリンク紹介有難う御座います。
    >あまりやり過ぎると非現実的な ”絵画のような画” になってしまいますから注意が必要です。
    確かにinoさん的では無いようですが私的にはこういうのも結構好きなんですよね。以前紹介された秋葉原の夜景の画も好きでした。
    風景をジオラマ風にする手法も結構興味があります。まあこれもinoさん的では無いですか(苦笑)。何にしてもいつも綺麗に撮りますね・・・(憧)。

  2. あ、私もべつに嫌いなわけじゃないですよw こういう画ばかりが続くと飽きてしまいますがたまに使うと効果的ですよね。

    ジオラマは本城直季さんが元祖みたいなところがありますね。あれは後からぼかすのではなくシフトレンズを使っているのでぼけも外側の方が大きくぼけるんです。普通に撮って後処理でも出来ますがちょっと工夫が必要ですね。

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