Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

人の作品を見るという事

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All Photo by inos

diary5475

神宮前の東京カメラ部 THE GALLERYで開催されているハービー山口さんの写真展に行ってきました。

ハービーさんの写真展といえば5年ほど前に川崎市民ミュージアムで開催された時に足を運んで以来。あの時はご本人にお話しを伺いながら見る事が出来ましたが、今回は写真展としての規模もこじんまりとしていて丁度今日はご本人もいらっしゃらず、係の人と2人きり、2周目を見始めた時はちょっと気が引けました...。

予め過去未発表作の展示あり!との情報を掴んでおり、それなら展示作品の中から当ててみよう!と密かな挑戦があったのですが、いざ目の前にしてみればその答えは簡単で、東北被災地の写真が何点か含まれていました。人を撮る事が好きだというハービーさんですから、被災地の写真といっても残酷なまでに形を変えた土地の現状を記録したものではなく、そこで元気に暮らす人達を捕らえた笑顔いっぱいの写真ばかりでした。物事というのは全て捕らえ方次第だなぁと改めて感じられたのが今日一番の収穫だった気がします。

また、ハービーさんの写真展といえばコンタクトプリント。デジタル世代の方はあまり馴染みが無いかも知れませんが、フィルム撮影の場合はベタ焼きと言ってネガを均等に並べたものを四つ切りサイズにプリントしてそこから引き伸ばすコマを選択します。写真展でこのコンタクトプリントを展示するという事はNGコマまで公開する行為なわけですから写真家さん的にはあまりやりたくないはずですが、ハービーさんは「OKが出る前後に何を見ていたか、そこまで含めて見て欲しい」という意味の事をその昔言っていたと記憶しています。

このコンタクトプリントを見ていて感じたのは、ハービーさんは縦位置アングルの時にコマによって右を上にしたり左を上にしたり頻繁に変えているという事。普通は続けて縦位置を撮るなら右を上にしたらそのまま撮り続けると思うのですが、一旦上下を入れ替えて撮り直す意図は何でしょうね。ストロボを使う場合は意味が出てきますが、ハービーさんはあまりストロボを使う人ではありませんし。ご本人がいたらぜひ聞いてみたいポイントでした。

写真展を見てから街を歩くと不思議といつもと違った景色が広がっていて、天気が良い事を理由にして少し歩きました。

diary5476

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