昨日と同じ場所ですが少し雰囲気が違って見えます。「年賀状ありがとうございました。お元気ですか？」こんなふうに始まる長いメールが仲の良かった仕事仲間から数年ぶりに届きました。

細かな文字が敷き詰められ手紙のように長文の近況報告が毎年彼女から届く年賀状のデザインのようになっていましたが、今年はそれが随分あっさりしていたところを見ると、書き手本人が何処か物足りなさを感じたのでしょうか。仕事を辞めたいとか休みたいなんてグチが書かれていなかった事にホッとしつつ、考えてみれば私より長く同じ仕事を続けている人ですから心配する事もないと後から気付きました。

しかしたまに貰う連絡というのは特別嬉しいものですね。昔ならこれこそが手紙やはがきでやり取りをしてその代表的なものが新年の挨拶や暑中見舞いだったりするのでしょうけれど、形が変わりそれがメールだったとしても、しばらく離れた場所の近況報告というのはそこに書かれた文章以上の情景が昔の記憶と共に広がっていく気がするのです。

こういう時代ですからその気になれば1日に何通だってメールなど出せますし、SNSでつぶやき程度に状況を伝える事は簡単ですが、めったにやり取りをしないから1通の知らせに重みを感じるという事もあると思います。1ヶ月程前、10年ぶりにメールを出した人から「落ちついてから返信したかった」と返事が返ってきた事を今になって思い出しました。

数が増えれば当たりもある、でもそれが本当に形にしたかった事かは分からない。数が少なければ歪になる、それが本当に形に出来たかは分からない。写真に似ていますね。