青山にあるHONDAのショールームで東京カメラ部の写真展と同時にハービー山口さんのトークショーがあるというので足を運びました。ハービーさんは国内を代表する私の好きな写真家さんですからね。実は昨日のFMラジオにもゲスト出演されていてそれも聞いていたところでしたが、ご本人にお会いするのも久しぶりでしたので生の声を聞きに．．．。

1時間のトークの殆どは写真やテクニックに関するものではなく、ご自身の生い立ちや物事の感じ方考え方について具体例を挙げながら話されていました。このあたりは内田さんにも共通するところですが、写真について語る時、カメラやレンズは何を使ってどんな設定で撮ったか？などという事は写真の仕上がりからしたらどうでも良い事で、自分の目で見たものや心で感じたものを写真という手段を使ってどう伝えたかったのか？が大事なのだと思います。ハービーさんのお話の中ではそれさえ語られる事はなく、ただ「撮らせてもらう相手が幸せになる事を願いながらシャッターを切る」とおっしゃっていたのが強く心に刻み込まれました。

どうやって傑作を作り上げるか！勿論そういう目論見は何処かに持ち続けているとは思いますが、そういった作品性以前に写真を撮る目的がもっと具体的な形として強く存在しているのだと思います。自分の写真を見てくれた人が少しでも勇気づけられたり、目標を持ってくれたり、頑張ろうと思ってもらえたらと．．．。

私がそんなふうになるにはまだまだ時間が掛かりそうです。

写真展の作品に関しても撮影許可が出ていましたので撮らせて頂きましたが、印象に残ったオートバイの写真（最初の写真）を除いては掲載を控えさせて頂きました。やはり写真は本物を見るのが一番説得力がありますし、写真家さんが表現したいサイズ感みたいなものはどうしてもWEBでは伝えきれませんからね。点数は少なめですがどれも素晴らしい作品ばかりでしたので是非会場に足を運んで見てみてください。2月8日までの開催です。