Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

まだまだ手探りな感じですが

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All Photo by inos

撮影した天体写真が仕上がりました。後処理にはいつも以上に時間がかかって私自身驚いています。それでいてどうも納得できる結果が出ていない点は今後の課題です。

今回は深夜から明け方までマイナス7℃の中で頑張ったんですけどね、思うような仕上がりにならなかった要因の一つは、野辺山という場所から南向きの低空を撮るには甲府方面の光害が酷く光が被ってしまう点にありました。上の写真のような低空の天の川を撮るだけでも山の上が黄色く光ってしまいます。先日の千葉方面での撮影結果と比べると一目瞭然で人口光の強さがわかります。そのためこれ以上コントラストを高めると天の川よりも光害の方が目立ってしまい無理ができません...。

それでも今回のテーマは星空はそこそこに地上とのバランスを考える事でしたから、全体的には成功と言えそうです。こんなふうに遠くに街並みを入れながら天空も写すのが目標でしたからね。ずっと遠くに富士山も写っているのがわかります。肉眼では全く見えない景色なのですが4分間×6枚=24分間露光で夜の景色はこんなふうに写るのですから寒さに耐えた甲斐もあるというものです。

◎撮影地
長野県南牧村(野辺山)
◎撮影日時
2019年4月28日 1:30~
◎撮影機材
・SONY α7RII
・Laowa 15mm f/2
・Kenko スカイメモS(ポータブル赤道儀)
◎露出時間
ISO1600 F4
追尾:240秒×5枚
固定:240秒×1枚

こちらは今回のもう一つのテーマであった星雲の撮影です。撮影対象が小さいのでNikon AI Nikkor 105mm f/2.5Sを組み合わせてましたが、如何せん20年以上前のフィルムカメラ用レンズですから色収差などは膨大に発生しますが、今回はお試しみたいなものなので仕上がり精度よりも実験に近い感じです。最終的にはこの対象を綺麗に写すのが目標です。

さそり座のアンタレス付近は宇宙一綺麗な場所と言われるくらいカラフルなエリアです。赤、青、黄の星雲の集まりからクラゲのようなしっぽが伸びて、上手く撮れればとても魅力的な写真になります。膨大なお金を掛けて本格的な天体撮影をしている諸先輩方からすればこの結果は「なんだそれ!」と言われてしまいそうですが、現時点で私が仕上げられるアンタレス付近はこれが限界。

対象とする星雲が極めて淡い被写体ですから撮影直後は画像として全く見えません。それを後処理で炙って炙ってこれでもかというくらい炙り出してようやく色が見えてくる感じ。見えないものを炙り出すということは見えている収差やノイズなどとんでもない事になるわけで、ノイズを出さないようにクリーミーな星雲を浮かび上がらせるのは至難の技です。天体撮影入門者が挑戦すると思うような結果が出せず挫折するのでもう少し簡単な対象から始めた方が良いと言われるくらいですからね。天の川のように明るい対象とはわけが違います。

また、今回は思わぬトラブルもありました。3分半露光を10枚繰り返した結果、どうやらかなりセンサーが熱を持ったようで驚くほど熱ノイズが発生してしまいました。これについてはいずれ検証してみたいと思いますが、今回はその熱ノイズの処理に悩まされました。マイナス7℃環境で撮影なので熱ノイズは心配していなかったんんですけどね、本格的に撮影する人がペルチェ素子冷却センサーを使う理由がわかります...。

◎撮影地
長野県南牧村(野辺山)
◎撮影日時
2019年4月28日 2:30~
◎撮影機材
・SONY α7RII
・Nikon AI Nikkor 105mm f/2.5S
・Kenko スカイメモS(ポータブル赤道儀)
◎露出時間
ISO1600 F4
追尾:210秒×10枚

せっかく野辺山まで行ったので星景写真として八ヶ岳込みの写真も撮っておきました。こちらは地上がある程度見えるように半月の月が昇ってからの撮影をしています。昼間のように写っているのはそういう理由で、実際は真っ暗で目の前に獣が近づいていても全く気づかないレベル。月明かりだけで撮る写真シリーズみたいなのに挑戦するのも楽しいかもしれませんね。

こちらは天体自体はあまり面白いものがないエリアですから夜空の写真...という感じで。

◎撮影地
長野県南牧村(野辺山)
◎撮影日時
2019年4月28日 3:20~
◎撮影機材
・SONY α7RII
・Laowa 15mm f/2
・Kenko スカイメモS(ポータブル赤道儀)
◎露出時間
ISO1600 F4
追尾:195秒×4枚
固定:195秒×1枚

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