Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

こんな話をしてももう分かってはもらえない時代でしょうか

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All Photo by inos

趣味が高じて色々な勉強をして技術や知識を身に付けるのはごく自然な行為ですが、趣味として身に付けたかったのに仕事で先に学ぶ事になり、その原理や過程を知ってしまってから趣味として学ぶのは、答えを教えられたクイズを解くようで物足りなさを感じます。

私にとってそれは写真で言うところの ”銀残し” であり、未だにそのリファレンスは仕事で経験してきたトーンとルックだったりしています。銀残しは銀塩フィルムの現像時に、漂白/定着過程において取り除くべき銀の一部を残す技術の事で、これにより色素の全てが発色しないため、サチレーションが低く、非常にコントラストの高い画像が出来上がります。車のTV-CMなどでも多く使われていますし、北野武監督の座頭市なども典型的な銀残しを使ったルックですね。

それから銀残しを行った画像のもう一つの特徴は、かなり粒子が荒れるという事です。それもぼやけた粒子では無く固くシャープな粒子がジラジラと入ります。この辺りは使うフィルムの種類とサイズにより結果は異なるはずですが。

最近ではデジタル画像に対し銀残し効果を掛けるためのPhotoshop/Aftereffectsフィルターなども多く出回っているようです。近い事ならPhotoshopの標準フィルターやレンズフィルターでも出来ますから遊んでみるのも面白いです。

と、こんな話題を出したのは他でも無く、iPhoneから流れてきたJAMES MORRISONの音楽から、当時のCDジャケットが確か銀残しのトーンだった事を思い出し、久しぶりに自宅のCDラック内を探してみたのですがどうも見当たらないのです。それがレンタルだったのか購入したものだったのかは思い出せないのに、ジャケット写真のトーンは鮮明に記憶しているのですから、改めて、形のある媒体の強さを再認識させられたところです。

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