とかく今の世の中は効率を優先することが多いです。目的地までの最短コースはこれだとか、トイレに行って用を足すなら入り口からいちばん近くの便座だとか、 確かに目的達成をゴールとするならそれらは最適な選択なのかもしれません。カーナビを使ってルート選択をしても、スマートフォンで電車の乗り換え案内を調べても、大抵そういったアルゴリズムで作られていることが多いです。

しかし私のように目的地までの道中を写真を撮りながら楽しみたいなんて人にとっては、必ずしも最短コースがベストとは限りません。楽しさや感動は数式に置き換える事が難しい感情論です。

私の身近には朝夕の通勤電車に急行電車を使わず各駅停車をわざわざ選んで移動している人がいます。理由を聞けばその道中で本を読むことが楽しみなんだと言っていました。実に素晴らしい考えだと思います。こういった時間の使い方は最新のコンピューターを駆使したところで導き出される答えではありませんよね。

どんなものも最短コースという観点で見れば答えは1つしかありませんし、それを仮に正解とするなら世の中はもう少しシンプルにまとまるのでしょうが、それは人の意思と呼べるものではなく元から準備されている答えを選んだに過ぎません。人の考えというのはもっと白黒つけ難い色んな要素を詰め込む事の出来るプロセスの一つだと私は考えています。

機械をどう活用すれば人間が考えるファジーな答えに近づけるかじっくり考えた1日。たまには仕事もしています。