Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

若者に教えてあげられるものは何なのか

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All Photo by inos

例えば何か一つの題材について話し合った時、人にはそれぞれ思考があり各々が意見を出し合った末、それらを冷静に判断し多くの関係者が納得した上で実行に移すのが会社内の仕事運びに多く見られるプロセスです。それは大きな会社や国が決めたルールに沿って処理を進めるような職種程顕著であり、YES/NOをはっきり記したマニュアルが存在する場合もあるかもしれません。

一方でそれらのルールから逸脱し、人が考えもしないような突拍子もない発想を仕事とするのがクリエイターの世界です。万人受けしない発想だからこそ貴重な存在と言えますが、人が考えないようなアイデアというのは反対されないまでも半信半疑でしぶしぶ納得してもらう事も少なからずあり、それで結果が伴えば良いですがそうでなかった場合にはむしろ叩かれるような結末も覚悟しなければなりません。

世の中を全てビジネス目線で考えてしまうと、クリエイターと呼ばれるポジションは説得力や安定力に欠ける存在になりますし、それを強引にマネタイズしようと仕向ければ昨今のユーチューバーのごとく本質を忘れた迷惑行為に繋がります。

先日、趣味の延長で映像制作をしている一般の方の会話を聞く機会がありました。彼らによれば、クリエイティブな作品を追求するとそれまでの常識や技術や考え方と言うのは全て足かせとなり、まだ見ぬ可能性を自分が知り得る世界の中に閉じ込めてしまう要因となる...みたいな事を言っていました。なるほどなぁ。

その概念を極端に捉えればプロより素人の方が面白いものを作るのか?みたいな逆転の疑問も出てきますし、芸術には技術や経験がものを言う点が多くあるのも事実ですから一概に「そのとおり」とは言えませんが、何事においても歳を重ねるにつれ凝り固まった思考に閉ざされる傾向が強いのも確かで、若者の考えが面白いのは多分まだ世の中に知らない事が多くそれ故発想が自由な点にあるのだろうなとも。

そういった自由な発想を持つ人達に「映像制作のノウハウやいろはを教えてほしい」と言われた時、私は何処までを教えてしまって良いのか難しい判断に迫られることがあります。教えれば教える程、それは今の現実を押し付けてしまっているような気がして...。

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