毎年のことですが私が「CP+でプラスと感じた事 」を挙げるとすれば本音で言うとこの内田ユキオさんのプレゼンテーションだと思っています。他のメーカー、正しくは他のプレゼンの多くが新製品や機能や性能を謳うことが多いのに対し、内田さんのプレゼンはいつでもそれらは二の次で、もっと写真の本質を語っています。

メーカーのステージである以上、勿論プロモーション的な要素があるのは確かですが、それを差し引いても ”大事にしたいもの” がはっきり伝わってきます。私も仕事上同じ立場で説明する事があるわけですが「あの人のようでありたい」と願うとすればまず間違いなく内田さんの顔が浮かんできます。まだまだ足下にも及びませんけどね。こうして尊敬できる人がいるという事はありがたい事です。

「鶏が先か卵が先か」なんて言葉がありますが、機械の性能が向上した現代においては何を撮りたいか！よりもどんなカメラを使うか？みたいに考え方が逆転してしまうところがあって、ピクセル等倍で画質比較なんてことはプリントした写真を虫眼鏡で見ているようなもので、本来はあまり意味の無い事のはずですが、近年の写真業界はそんなふうなところばかりが注目されているような気がしています。内田さんの話を聞いた後は「そんな事はどうでもいいんだな」って気持ちになります。

パシフィコ横浜という場所はこうしてカメライベントを行うには最適な場所かもしれませんね。ただでさえみなとみらい周辺は普段から写真に撮りたいと思うような場所ですから、イベントで刺激を受けた後は尚の事。「さあカメラを持って実践です！」と言われているかのよう。