Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

TOKYO AUTO SALON 2019(5)

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All Photo by inos

東京オートサロンをカスタムカーの祭典!と位置付けるなら、今年注目すべき1台は間違いなくこの車じゃないでしょうか?

ジムニーファンでなくとも思わず足を止め「すご~い」と言葉をこぼしてしまう圧倒的存在感。R31 HOUSEのモンスタージムニー。

常に周囲には人だかりが出来ていましたが写真に比較的映り込んでいない理由は、皆カメラ片手に写真に収めようとしますが対象が大きすぎて2歩も3歩も下がらないと画角に収まらないからだと思います。私はこの日15㎜の超広角レンズ1本で頑張っていますので近距離での撮影には柔軟に対応できましたが、いかんせん絞りもフォーカスもフルマニュアルですので撮影そのものは結構苦労しました...。

どうですかこの迫力満点のジムニーシエラ。ハリボテではなく実際に走るらしいですからちゃんと作られているようです。ただし時速は3km/hだとスタッフの方が笑って言っていましたが、実際のところどうなんでしょうね? 5,000ccくらいのエンジンを載せれば良いだろうとの事。1,500ccじゃちょっと無理か。

実はこの車、オートサロンのプレス発表時点で既に話題になっており各種情報が広まっていたわけですが、情報によるとこの巨大タイヤは1本200kgもあるらしくそれが4本ですから800kg。そりゃ時速3km/hも頷けますね。海外のトラクタータイヤ製造メーカーに依頼してこの車のためにワンオフで作ったらしいです。この見た目からして1本30万円がお安く感じてしまうのは何かが麻痺していますね。

ホイールは13Jのものを準備したところ幅がぜんぜん足りないので、真ん中で真っ二つに切ってスペーサーを追加し、結局20Jまで広げて対応させたという。かなりの力業ですね。

NOSのボンベを2本背負っていましたがこれは流石に見た目重視で実際に使ってはいないようです。

普通の車は下回りを見るのに腰をかがめて苦労しますが、この車の場合は楽ちんですね。目線の高さがフロアだったりしますからね。で、実際に覗き込んで見ると実は特殊な事をしているように見えて可能な限り純正パーツが流用されていることが分かります。サスペンションがロングタイプになっていたりラテラルロッドが専用設計だったりするのは当然としても、駆動系はデフをタイヤの軸付近まで下げる関係でプロペラシャフトがミッションから斜めに生えている程度で、純正フレームにトラス構造のフレームを追加して全体をかさ上げしているイメージ。

だから本気でこれを頑固に走らせようとして5,000ccエンジンを積むなら全面的に強度面から見直さないと実現は難しいですよね。エンジンだけでなく各種マウントも、ミッションも、ギヤも、デフも、シャフトも、すべて強固なもので作る必要がある...。今は非力なエンジンだからある意味バランスが取れているというか。でもこういうものを作ってみようという心意気!がスバラシイわけであります。

さて、走らせる事が目的ではないのになぜこんな車を作ったのか? 実はそこには正当な理由があるようでして、上の写真で巨大なタイヤの上に乗っかっている1/12スケールの小さなラジコン、これが今回の新製品であります! そう、つまりこの巨大な車はラジコンを売るためのデモカーと言いますか、実物大の広告塔であります。

ラジコンをアピールするために本物を作ってしまうってすごい発想ですね。そのラジコンが何台売れるか知りませんが、どう考えても元は取れないわけでだから損得勘定抜き! 面白いものを作りたいという子供のような大人の発想、私はそういうの大好きです。少なくともこの迫力に圧倒された子供はラジコン欲しがるんじゃないですかね?

それでもこの実車に関しては国内ではまず売れないでしょうし走らせる場所もないため販売は予定していないようですが、海外で買ってくれる人がいれば...とおっしゃっていました。売れたら何かのニュースになりそうです。

モンスタージムニーについて詳しくはこちら

https://motor-fan.jp/article/10007401

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