Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

丸く赤い看板の存在意義

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All Photo by inos

街にこの赤く丸い看板があるだけでちょっとリッチな気分になるのは不思議です。とは言えそんなことを思うのは写真好きカメラ好きな人に限られるのでしょうけれど。

ライカは今から100年も前に映画用カメラから派生してスチルカメラに現在の35mmフルサイズ(通称ライカ版)と呼ばれる撮像サイズの原型を作ったメーカーで、その発想と開発力がなければ現在のカメラ業界は今とは違った方向に発展していたかもしれないと言われるほど重要なカメラブランド。現在主流のカメラメーカーであるキャノンもニコンもソニーもフルサイズと呼ばれるセンサーサイズのルーツを辿れば全てこのライカに辿り着くというわけ。

しかし時は流れました。カメラ業界はアナログフィルムからデジタルセンサーへ。撮像サイズの規格こそ今もライカのそれが継承されているとはいえ、光を電気信号に置き換えたデジタル処理では電子制御こそがモノをいう時代。現代に至っては制御の中核はAIとも言われる段階にありますからカメラの中身はもうすぐロボットへ。

そう考えた時、ライカというカメラブランドの行き先はどうなってしまうのか甚だ心配です。街でカメラをぶら下げている時のファッション的な存在感とか、シャッターを押した時のフィーリングとか、ファインダー越しに相手を覗いても圧迫感を与えないとか、カメラを持っているだけで街を歩きたくなるワクワク感とか、そういったカタログスペックでは語れないような要素は評価されにくい時代ですからね、ロボットでは撮れない画を撮るための道具を我々は提供します!という姿勢がもっと支持されれば良いのに!と思います。

まあそれはこの赤く丸い看板に反応するような人にしか響かない主張ですかね。

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