行きつけの床屋のお姉さんがお客さんと交わしていた会話の中に電動アシスト自転車の話題がありました。

もしかすると入り口に停めておいた私の電動アシスト自転車がきっかけでそんな展開になったのかな？と想像しつつ聞いていると、「電動自転車を1度使っちゃうともう普通の自転車なんて乗れないよね」と、お姉さんの行き着くところはそこだったのですが、お客さんの方はどうやら意見が違ったようで「女房は電動だけど俺は普通の自転車で全然問題ない！」みたいなことを口にしていました。よくよく聞けば奥さんの電動アシスト自転車を借りて乗る事すらないのだそう。

見たところそれなりに年配の方でしたし、自転車にこだわりがあり好きなモデルに乗っているから電動アシストなんて邪道と言い切るタイプでもなさそうで、となれば普通の自転車を普通に乗っているのでしょうけれど、そこに少し楽をしたいとか興味本位で電動を味わってみたいとか ”欲” を出さないあたりが年の功だなぁとちょっと感心しながら聞いていました。

今あるものに満足している．．．そういう事なのかもしれません。

そこで床屋のお姉さんの返しは「へぇ〜すごーい」でした。昔なら電動アシストを持っている事に「すごい」というリアクションだったでしょうに、今は逆に普通の自転車に乗っている事に「すごい」というリアクションが成立するのですね。