Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

時間にゆとりがある日は

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All Photo by inos

1年前の震災後しばらくは、東京でも街から食料品以外に乾電池やロウソクが売り切れる事態が続きました。電気が来なくなる事の現実を初めて思い知らされました。でもその時私が慌てなかったのは、数年前からアロマキャンドル作りにハマっていたから。お店の陳列棚が空っぽでも、我が家には材料が沢山あったので、暇に任せて作っては、知人にお分けしておりました。

そして今日も久しぶりに製作。白いキャンドルならそれ程難しくはありませんが、色を付けるとなると諸々考慮しなければなりません。色を濃くするほどパラフィンワックスに不純物が増えるため炎が小さくなり最悪は火が消えてしまいます。その場合は芯に使う素材を太くしたり目の荒い紐を使ったりしますが、やり過ぎると炎が大きくなり過ぎて煤が出たり芯の重みで段々斜めになったりします。

そして私が好きなグラデーションタイプは、さらに難しくなって、写真のような上部だけ色が付いていて下の方は白という具合だと、それぞれの位置によって炎の大きさが変わる事になりますから芯の素材だけではカバー出来ません。私は白い部分にも白の染料を入れる事で全体をカラー扱いにしているのですが、きっともっと賢いやり方があるのでしょうね。でもこれが色々工夫してたどり着いた答えです。

パラフィンワックスは温度が下がると20%程収縮するために、溶けたワックスを一旦は奇麗に注いだつもりでも、温度が下がると芯を中心としたとんがり山の形になってしまいます。2%なら良いんですが20%なので凄い形になります。ですから表面を平らに仕上げるために一旦固まってから2回以上の注足しを行います。2色の場合は合計4回になるわけです。1回冷えるのには最低でも30分から1時間掛かりますから、4回なら2〜4時間ですね。

あとはグラデーションにする場合は白がほぼ固まってから上部の色を注ぐのですが、あまり冷まし過ぎてから上のカラー部分を注ぐと繋ぎ目部分で収縮具合にズレが生じてクラックが入ります。ドライヤーで下の色の表面を溶かしてテロテロの状態で上の色を注ぐと上手くいきます。

どの工程もじっくり暖めてゆっくり固めれば奇麗に出来るのですが、アロマオイルを入れた場合には暖めている時間が長いとどんどん香りが気化してしまいますから、いかに手早く正確に固めるかが香りを閉じこめるコツだったりします。

あとはPhotoshopやIllustratorでラベルを作って貼り付ければなんとなくそれっぽく見えます。いつかはポールスミス柄の20色くらいのキャンドルを作りたいと思っていますが、20色×2で40時間はとても費やせませんね...。

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