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1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

Retinaはどうなのか?

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結局Retinaディスプレイの良し悪しは今のところ結論付いていません。Appleさんは勿論、世間的に「綺麗なディスプレイ」と囃し立てるので ”なんとなく欲しくなって” いざ手に入れたら ”なんとなく満足している” そんな人が大半なのだと思います。

正直私は現時点で手に余らせていて、これまで使用していた1440×900という解像度では使用できないアプリケーションが幾つか出てきた事が買い替えの理由として、フルHD(1920×1080)以上のディスプレイを持ったMac Book Proの選択がRetinaしか無かったために必然の購入となりましたが、遊びで使うならともかく、コンテンツ制作向けツールという仕事目線で見ると、このRetinaは少々癖が強いのです。

ベクター形式のドロー系ソフトを扱うだけなら良いですが、ラスター形式のビットマップ画像を扱う上では、常にディスプレイ解像度を意識しなければなりません。

Mac Book Pro Retinaモデルのパネル解像度は2880×1800とされていますがAppleさんが推奨しているのは1440×900です。実は裏技を使わない限り2880×1800のドットバイドット表示は出来ません。標準機能で選べる最高解像度は1920×1200です。つまり多くの人が想像した2880×1800では文字が小さすぎて読めないのでは?との懸念はこの時点で発生しないのです。

簡単に言うと、Retinaモデルは2880×1800という表示エリアを持っていて、ユーザー自身がそこに割り当てる解像度を決めるのです。例えば1920×1200を選んだ場合はそれを2880×1800にリサイズして表示するのです。この時、Appleさんが推奨している1440×900に対し2880×1800はちょうど2倍ですから、表示上は縦横とも2ピクセルずつの計4ピクセルを1ピクセル扱いに出来るため画質劣化は気になりませんが、1920×1200のような場合は縦横共1.5倍になりますから、表示上何かしらのピクセル補間を入れる関係でビットマップ系の画像は多少甘くなるのですね。

(一部の噂では単純に拡大表示させる事で画面フィットさせるのではなく、一旦1920×1200の2倍(3840×2400)のキャンバスを作り0.75倍してフィットさせているらしいです)

リサイズ時に画質劣化が起こるのはPhotoshop等の画像編集ソフトで、表示上のズーム率を整数倍にしないと正しいシャープネスが確認できない事と共通しますね。

ですからRetinaを使いこなす上では、作業に応じて画質優先の整数倍解像度を選ぶのか、見やすさや効率重視の解像度を選ぶのか、頻繁に切り替えたりするのかもしれません。iPhoneやiPadに見られる超高解像度ディスプレイの普及は今後ますますコンピューター界に浸透するのだと思いますが、どちらかと言うと現時点では気苦労が多いように思います。

また上記噂の2倍キャンバスが関係してか、GPUの性能が追いついていない感が強く、各種スクロールも引っかかりが多いですね。

私としてはここまで高解像度のディスプレイは必要なく、拡大率を意識すること無く使えるフルHDパネルがあればそれで十分なのですが(そのほうが現時点では使いやすそう)、それでもこうした新しい技術に対するソフトウエアの最適化は今後積極的に向き合って行くべきですね。

ここまで読んで、気づいた方もいるかと思います。結局RetinaはMacで使っている限り1920×1200以上の設定が出来ないんでしょ?それなら2880×1800もいらないじゃないかと!。いえ、そうではないんです。仮に1440×900と設定して画像が今までと同じ解像度で表示されていても、文字や図形は今までより4倍細かい描写で表示されるということです。勿論画像のサムネイル表示などがあればそれもかなりシャープな画になります。

WindowsもWindows 8からは高解像度ディスプレイに対応すると言われていますから、今後急速に浸透していくのかもしれませんね。

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