Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

おかしなカメラよりやっぱりM

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All Photo by inos

diary4674

ライカがMでも無い、コンパクトでも無い、おかしなカメラを発表しましたね。形はMに近いのに光学ファインダーが無いのが惜しいです。ボディに不釣り合いな巨大で暗いズームレンズには絶句だけれど。ライカさんもいよいよこの領域で勝負しなければいけない状況なのでしょうね。

ライカのカメラに関して言うと実際のところ私はフィルムカメラしか使った事がなく、デジタルになってからはお店で試し撮りをした事がある程度ですが、どちらにも共通するのはファインダー越しに ”撮っている事の実感” が沸く事ですね。自分を取り巻く環境が急にドラマになるというか、目線が変わるのです。ところが他の多くのカメラは ”感じた何かを形にする” というよりも ”どう上手く記録するか” に意識が向いてしまって、具体的に何か撮りたいものが決まっている時以外はレンズを向けにくい気がしています。

多分理由はライブビューなんじゃないかと最近考えています。つまり、フィルムカメラは基本的に目の前の状況をガラス越しに見ているだけでそこにブライトフレームが浮かんでいるのに対し、多くのデジカメは背面液晶に表示される ”撮影結果の未来像” を見ながら撮っているという事。前者が撮るドキドキと仕上がりのドキドキが時間差でやって来るのに対し、後者は撮るドキドキはあるものの仕上がりのドキドキは殆ど感じません。撮る前から仕上がりが予想出来ていますからね。

そういった観点からすると現在愛用しているFujifilm X100Sはハイブリッドファインダーが良く出来ていて撮っている時の楽しさはパーフェクトに近いのですが、肝心の写りのほうが、オールドレンズ風の工学設計のせいか、太陽を入れ込む感じでフレーミングすると激しくフレアーが起きます。6月3日の写真は丁度そんな状況なわけでして、これを味として使う場合は良いのですが、あまりレンズの癖を使いたくない作品作りの場合にはちょっとうるさい感じがします。

で、上の写真は何かというと、SONYのRX1なわけです。驚くほど素直に撮れます。太陽のハイライトから空へのグラデーションがなめらかでフィルムに近い仕上がりになります。普通は太陽の周囲まで白がクリップして唐突になると思います。RX1はソフトクリップ処理でもしているんでしょうかね?RAWなのに?これは安心感というか私的にはこれまで使用してきたデジタルカメラの中でダントツに使いやすいと思っています。SIGMAのFoveonセンサーのようなとんがりが無いので刺激は少ないですが...安心感は抜群です。趣味って安心感より刺激が心地良い世界ですから飽きが怖いです。ただこれはこれで背面液晶での撮影ですからワクワク感はX100Sに敵いません。RX1に外付け光学ファインダーという手もありますが、それだとフォーカスがどこにあっているか確認出来ないため、あてずっぽうな撮影しか出来ないですし。

デジタルになっても光学でマニュアルフォーカスが出来るレンジファインダーシステムのライカMシリーズ。なるほど納得という結論になりますよね。なのでファインダーを省いた今度の新型はちょっと...なのです。

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