Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

21世紀の音楽はこんなのが楽しい

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奥田民生さんがニューシングル「風は西から」をリリースしたとの情報...。ポイントはその初回限定版にあり。

話によると、初回限定版に付属するDVDにはマルチトラック音源が収録されているそうです。簡単に言うとドラム、ベース、ギター、ボーカルといった音源が、レコーディングでミックスダウンされる前の裸の状態で収録されているという事。これは素晴らしい発想ですね。

音楽というと今やCDが売れないのは当たり前で、音楽業界全体が曲そのものよりキャラクターや個性を売る事に知恵を使う時代、本気で音楽と向き合うだけでは売れずに若いミュージシャンは数を減らし、数が減るから名曲が生まれる可能性も減り...、みたいな事で全く持って負のスパイラル。大物アーティストの大ヒット曲さえハードディスクに取り込めばCDなど御役御免という現状。

便利になっているはずの世の中は、案外暮らしにくくなっているとも言えそうな環境。でも今回の奥田民生さんはちょっと視点を変えて挑戦してきましたね。便利になったのならもっと楽しめる方向で活かせば良いのではないかと。

マルチトラック音源ですからカラオケの音源とは訳が違って色々な楽しみ方が出来ます。奥田民生さんの音源に自分で弾いたギターをミックスしてみようとか、ドラムとベースにボーカルだけミックスしてシンプルな構成にしてみようとか、身近にあるものをパーカッションにしてドラムの代わりにリズムを入れてみようとか、フレーズをループさせて楽曲そのものを変えてみようとか。レコーディングエンジニアを目指すような人ならコンプレッサーやノイズゲート、ディレイやリバーブを掛ける練習に使ってみようとか。

普通はプロのミュージシャンのマルチトラック音源なんて世の中には出てこないものですから、こういった遊びをするには1から自分でレコーディングをするか、ループ音源やMIDIで曲作りをする必要がありますが、販売されるCDに付録として付いてくるなら誰しもその楽しさを簡単に手に入れる事が出来ます。

MACならOSにプリインストールでGaragebandが入っていますからいきなりこれらの音遊びを今日から実行できます。音楽って ”音” を ”楽しむ” ということですから、確かにこれは時代にマッチした音の楽しみ方かもしれません。自宅で誰でもレコーディング体験ってわけですね。今後リリースする曲もぜひマルチトラック音源で販売して欲しいですし、他のアーティストもこんな挑戦をして欲しいですね。

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