書店に行って「写真集とか置いてあるフロアはどこですか？」と聞くと、十中八九アイドルコーナーを紹介されます。いえ「芸術書のほうです」と聞き直してようやく通じる感じ。一言で芸術書の写真集をイメージできるようなワードがあれば楽なのですけれど。

私は活字が苦手なところがあって（漫画は更に読みませんし）各地の書店事情に明るくなく、デザイン書ならあそこのショップが品揃え豊富だとか、写真集ならあのショップでサンプルが見られるとか、絶版でもあそこの中古書店なら望みが持てるとか、そういった ”データベース” がありません。

これまでは新宿高島屋に隣接した紀伊國屋書店や西口のBook1が私のテリトリーで、中古なら神保町の小宮山書店にまずは足を運びましたが、実用書を購入するならともかく芸術書の類はもっとゆっくり吟味したいと常々感じています。

Book1は確か同じビルにカフェが入っていて、そこで読める本はそのまま購入してお持ち帰りできるはずですが、いかんせん準備されている本の種類が少なすぎるのと、ビル自体が専門学校ですから学生の勉強スペースのようになっていて私のようなおじさんはちょっと居心地が悪いのです。

こうして考えてみると私が探しているのは恐らく書店ではなく、古めの写真集が置いてあってキャロルキングなんかのBGMが流れているような落ち着いたカフェなんでしょうね。顔なじみの店主が「それ持ってっていいよ」と言ってくれそうな。