Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

まだまだ満足度は低いですが

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All Photo by inos

先週撮影したPhantom 2 空撮ムービーを本日YouTubeにて公開しました。ムービーは音が出ますのでお気をつけください。世間がPhantomに注目しているこのタイミングでアップするのはやや躊躇しましたが、人は人、自分は自分ですからね。

ここから映像編集について少々マニアックな話が続きます。

今回はGoPro Hero4による4K30P撮影、Premiere Proにて4Kネイティブ編集。ProTuneモード、フラットカラー収録ですので所謂Log収録のようなイメージで記録されていますから、編集工程でカラーグレーディングを行っています。当日撮影したカラーチャートクリップからDavinci Resolveで色補正用3D LUTを作成し、PremiereのLumetriに読み込ませていますが、フルスケールとリーガルとの誤差が出ますので、結局はPremiere内で最終イメージに微調整を行っています。

こうしたケースではPremiereでオフライン編集後DavinciにAAFで移行&リリンクさせフィニッシングという流れが一般的ですが、今回はセカンダリーやノードを使わなければいけないような複雑なグレーディングはしていませんのでLUT生成以外はPremiereオンリーです。いささか色調整関連のツールが弱いんですけどね。次のCC 2015はその辺り強化されるそうなので期待が持てます。

さて、完パケは4K H.264 MP4ラッパーで書き出しましたが、2012年モデルのMac Book Proでは7分強の書き出しに約10時間程かかりました。色調整だけなら3時間程度のレンダリングで終わるのですが、アンシャープマスクを適用しているので3倍ほど時間が掛かっております。撮影時はなるべくカメラ設定でシャープネスを弱くしておき、編集時にアンシャープマスクで整えたほうが、グレーディング時のギラギラ感が緩和されて具合が良いのです。

それから最終段でGoPro ProtuneフラットからRec.709のガンマへの変換LUTを適用しているのですが、これにPremiereの調整レイヤーを使用しているのもレンダリング時間を長引かせている要因です。シーケンス全体にエフェクトを適用するのに調整レイヤーは手数の点で都合が良いのですが、手間は多少掛かりますが実は調整レイヤーを使用せず各カットに対しLUTを適用したほうが処理は多少早くなります。勿論その場合は色調整等のエフェクトの最後にLUTを適用するのが原則です。このエフェクトプライオリティを間違えるとLog収録の意味が無くなってしまいますからね。

色補正、オーディオレベルの部分調整、Premiereのバグによりエフェクト処理でネガポジ反転が発生するなどあり、合計8回レンダリングしましたから数十時間はMacが唸りっぱなしでした。これくらいの作業になってくるとあのゴミ箱のようなMac Proが欲しくなりますね。ノートパソコンには少し荷が重かったかもしれません。ただ、こんな事ばかり書いてしまうと、4K編集ってやっぱり大変なんだ!と思われるかもしれませんが、Premiereによる編集作業自体は表示画質を1/2に設定すればフルHD画質でのリアルタイムプレビューが可能なので、驚くほどの事では無いです。アンシャープマスクを掛けてしまうと走りませんからレンダリング直前でONにします。

と、難しい話はこれくらいにして、結果的に何とか4K完パケをアップロード出来ました。自分の家には4Kテレビや4Kモニターが無いという人も、騙されたと思ってYouTubeの再生画質を4Kに設定してみてください。仮にHDやそれ以下の解像度のモニターでも4Kソースを再生すると奇麗に見えると思います。YouTubeに限って言えば解像度以外に再生ビットレートの関係もあるんですけどね。4Kソースだけビットレートが高くエンコードされているのです。

今回の撮影は日の出後30分くらいで行いましたので、強風に悩まされる事なく安心して飛行出来ました。とにかくこの撮影では機体を横に横に飛ばす事ばかり考えていました。直径約600メートルの円を描くように何度も飛行させ、右回りと左回りと同じように撮っているのですが、何故か回転方向でしっくり来るのは左回りばかり。多分被写体が時計回りに回っているように見える為自然な感じがするんでしょうかね。子供に魚の絵を描かせると無意識に頭を左向きに描くようなものでしょうか。

4K撮影、私も今後はこれが基本になると思いますが、やはり微震動対策を何とかしないといけませんね。

コメント

  • Comments ( 2 )
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  1. こんばんは。

    4Kで見ました。
    PCは対応してませんが、キレイな画像が見れました。

    私のはこの距離は絶対無理です。
    画質も圧倒的に違います。。。
    岩場の釣り人までクッキリですね。

    ゴーホームの表示で遠ざかって行くときの無力感が悲しいので、
    自力で飛べるようになりたいと思います。

  2. Thunderbirdさん

    こんばんは。4Kでご覧頂き有り難うございます。やはり4KはHD以下のモニターでも奇麗に見えますよね。ネット回線さえ余裕があればという前提になってしまいますが。それは今後時間の問題でどんどん改善されていくでしょうから。

    ゴーホームで遠ざかっていく...なんと末恐ろしい。ホビーのラジコンにはそんなものなかったと思えばどうって事はありませんが、ノーコンだけは困りますね。原因がはっきりすると良いのですが。

    巷ではドローンへのマイナスな関心度がやたら高まっていますので、今後は楽しみ方もかなり限定されますね。もはやドローンというだけで悪い事をしているような空気さえ感じられ...。

    私的には海外で流行している250クラスのFPVレースなども興味があったのですが...。

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