Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

人が人に感動する時

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All Photo by inos

時代はハイビジョンですから...という事で、購入したのはMISIAと絢香のLive映像を収録したBlu-rayディスク。昔のようにレコード店まで足を運ばなければ手に入らないと言われたら、なかなか購入に踏み出せなかったりするものですが、今は商品の方から ”やってきます” からマウスクリックだけで楽チンです。

それはそうと、あんたの家は未だに ”まーるいブラウン管テレビ” じゃなかったっけ?と突っ込みが入りそうなので予め言い訳をしておきますと、PS3で再生する分にはSD規格のブラウン管テレビでもそこそこ奇麗に見れるので、せっかくBlu-rayで発売されているコンテンツならDVDは購入しません。テレビのほうはもう少し高性能なモデルが世の中に出てくるまで購入は見送っております...。

さてこの2タイトルですが、私はもともと音楽ライブが好きですし、もはや今の時代、CDよりライブ音源のほうが音楽的と言いますか、制作過程での作り込みが少ない分、生演奏の良さが際立って聞いていても面白いというのが正直なところ。今日のところは時間の関係で絢香さんのディスクのみ鑑賞してみましたが、アンプラグドライブだけあって最小限の楽器構成からなる音の仕上がりはシンプルな分一つ一つの音が立っていて素晴らしいです。勿論、映像コンテンツですから画と音とのマッチングがまた良かったりもするのですが、そちらに関しては、私自身ミュージックものの映像を専門で編集するエンジニアでしたから、ちょっとばかり厳しい目で見てしまいます。良くも悪くも日本人特有の見せ方といいますか、大坂城ホールという巨大なスペースの中の狭いステージばかりがメインで映っているという印象。ファンにはたまらない仕上がりでしょうが、ライブに行けなかった人がこれを見て現場の空気を味わいたいと思ったなら、もう一歩引いて見れるような工夫が欲しかったかも知れません。

映像編集という仕事をしていると、窓の無い暗い部屋の中でコンピューター画面とTVモニターばかりに囲まれていて、とかく生身の人の気持ちとか雰囲気とか空気とか、形として現れ難いものへの感覚がマヒしてきたりします。ライブコンサート映像の編集を担当する場合にはなるべく撮影現場に出向いて、ゲネプロから本番収録までをお客さんと同じ目線で見て聞いて感じてくるのですが、私はいつも音楽を楽しんで聞いているというよりも、そこに集まってくる熱狂的なファンの人達の勢いとか思い入れに刺激を受けてきました。その人達が会場に入る時、どんな景色を見て、どんなBGMが流れていて、どんな照明に照らされて、どんな気持ちで幕が上がる瞬間を待っていたのかを考えながら...。そしてそこに足を運んだ人、来られなかった人のどちらもが、半年後に発売になるDVDを見た時、何を感じ、何を思い出し、どんな空間を想像してくれるだろうか...。

テレビとも映画とも違う、ライブコンサート映像というカテゴリーには、そんな想いが沢山詰まっていると今でも私は考えます。

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