Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

週末の芸術

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All Photo by inos

diary6755

約2年間の沈黙を破りリニューアルされた東京都写真美術館へ。最近は写真展らしい写真展へ行けていなかったため入館前からテンションが上がっており、芸術アンテナがバリ4だった入り口付近で撮ったこの写真が今日一番の出来。美術館向かいにあるファミリーマートのガラスに反射しているところを撮っただけなのですがピンクのバッグの女性とダークな美術館のコントラストが美しかったのです。

現在館内では「杉本博司 ロスト・ヒューマン」と「世界報道写真展2016」が開催されており、それぞれ別料金が必要となる点は以前と同じ。まあ2つのイベントが同一館内で開催されていると考えれば当然ですか...。

杉本博司さんの展示は写真作品というより、古美術、化石、書籍、歴史的資料から構成されるインスタレーション。「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」というフレーズから始まる33のシナリオを読み解いていくと、目の前に並ぶ展示物が近い将来我々に訪れる最悪の結末を表現している事が分かってきて、作者が伝えたい事はおのずと見た者の心の中に生まれてくるという、現実と危機と芸術を融合させたような上手い演出で表現されていました。

実は今日私が美術館を訪れた一番の目的は「世界報道写真展2016」を見る事だったのですが、この杉本博司さんの展示内容があまりに飛び抜けていてその後見た報道写真展が全然響かなかったというのが正直な感想。やはり芸術というのはこの目で見てみないと判断出来ないもので、杉本さんの展示は実に面白くそして考えさせられるものがありました。下の写真は館内で唯一撮影が許されていた場所。作品の写真だけ見てもなんの事やらさっぱりだと思いますが、キャプションに書かれたシナリオに目を通すと作品の意味が分かってくるのです。確かこの作品は「地球に小惑星が99パーセントの確率で衝突し、一切の電気が使えなくなりコンピューターが機能しなくなると同時に人は絶滅する」みたいなストーリーだったと記憶しています。

作品作りもさることながらそのストーリーの豊かさとそれを表現するための材料集め、そして現実に起きてもおかしくない説得力あるテーマ設定に脱帽でした。11月13日まで開催されているようですので是非足を運んでみる事をお勧めします。

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さて、リニューアルされた美術館内。作品へ引き込まれていて建物の変化の多くを見逃していたような気がします。唯一気付いたのはミュージアムショップの場所が変更されていた事。以前はこんなふうに3Fロビーから見下ろせるような場所ではなかったのですが集客を狙って目に付きやすい位置に持ってきたのでしょうかね。ただ、フロア面積も品揃えも以前より縮小傾向にあるようで、写真集の取り揃えなどは明らかに少なくなった気がします。ちょっとその点だけは残念ですね。

この後恵比寿ガーデンプレイス内をカメラ片手に少し散歩してみました。クリスマスシーズンには少し早いとあって恒例となったバカラの巨大シャンデリアは現在設置工事中でしたが、広場の中は多くの人がゆっくりと時間を過していてとても落ちつきました。そして例によって声を掛けられます...「すみませ〜ん、写真撮ってください!」。最近毎週末どこかしらでこんなふうに写真撮影を頼まれています。春と秋は行楽シーズンですから皆外に出てくるのでしょうね。良い事です。そして喜んで引き受けます。

今日は学生と思わしき明るく元気な2人組の女の子。聞けばどうしても撮って欲しいアングルがあったのだとか。2人でiPhoneを出し合って「こっちで撮ってもらおうよ」と新しいモデルを手渡してきたところを見ると、せっかくだから少しでも奇麗に残したいという気持ちが強かったのでしょうね。希望のイメージを聞いてなるべくそれに近い形で2枚撮ってあげました。記念に私のカメラでも撮らせてもらいましたがWEB公開は恥ずかしいとの事でしたので掲載は控えておきます。

この後、恵比寿駅前のSORCERY DRESSINGさんを訪問しテラリウムの材料を吟味、その後代官山へ移動し蔦屋書店で写真集を購入、その後渋谷Hikarieへ移動し雑貨を吟味と、てんこもりの1日。残りの報告はいずれ...。

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