Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

通信速度はピカイチ。でもオールマイティではなかった

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diary6802

自宅のWi-Fi環境を構築し直しました。これまではAppleさんのAirMac Extremeをメインに使用してきたのですが、いかんせん導入時期が2010年という事でIT業界的に見れば一昔前の設計だからして、802.11nを上限とした通信規格ではストレスを感じ始めていたところ。無線LANルーター関連機器に関しては4年毎の更新が世間一般的には一つの目安になるそうですね。6年も使い続けたのは頑張ったほうなんでしょうか。

それでもインターネットを楽しむ程度であれば大して不満もないのですが、私の場合RAW撮影を前提とした写真ファイルのオリジナルマスターがすべて自宅NASの中に保存されており、Adobe Lightroomを使用する際はWi-Fi越しにそれらを参照するため通信速度がプレビュー速度に直結するのでした。撮影直後のマスターファイルをNASに保存する際も同様でして。

このタイミングで無線LANルーターの購入に踏み切ったのにはもう一つ理由があり、今後Appleさんは無線LAN機器の自社開発をやめるというニュースが公になったから。私としてはAirMacシリーズの新型が発表されたら買い替えようと思っていたところどうやらその日は望めそうにないわけですから購入するとしたら現行品もしくは他社製品という選択となり、現行品の形状はどう考えてもスペース効率が悪いという理由から消去法的に他社製品へシフトしたという流れ(ちなみに私が使用しているAirMac Extremeは一世代前のモデル)。

購入したのはNEC製のAterm WG2600HPというモデル。最新の801.11ac規格に対応しており理論値で言えばこれまでの環境の10倍程度の速度が出る見込み。すでにWG2600HP2というモデルが発売されている関係で型落ちモデル扱いとなりお安く購入できる点も◎。

日本製ならではの分厚い取扱説明書を見ながら面倒な初期セットアップを終え早速通信速度を測ってみる事にしました。我が家の場合、インターネット回線に関しては半ば騙されて加入したようなSoftbank光のプロバイダが下り1MbpsなんていうADSLなみの通信速度だからして、そこに機器のスペックアップによる改善は望むべくもなく今回は計測対象外とし、肝心なNASとクライアント端末間の通信速度に注目。

テスト用に準備した3GBのファイルの転送時間を以前の環境(802.11n)と新たな環境(802.11ac)で比較したところ、11nの時は5分30秒掛かった転送時間が、11acでは何と51秒。つまりスループットで6倍強の結果。ただし書き込み先のNASはディスク2枚のミラーリングですからひょっとすると書き込み速度がボトルネックになっている可能性もありネットワーク環境の単純比較にはなりませんが、それでもこれだけの差が出れば十分満足ですね。今後HDDはケーブルを繋がずにすむ時代!そんな未来を感じさせる速度です。

ただ良い事ばかりでもなく、このAterm WG2600HPにはUSB3.0ポートが搭載されておりHDD等を接続しておけば簡易NASのような使い方が出来るのですが、なんと使用可能なファイルシステムがFAT32オンリーという矛盾。大きなファイルを扱いたいからUSB3.0ポートにメリットを感じるのにファイルシステムがFAT32では1ファイルの上限が2GB(4GB)で制限されてしまうじゃないですか...。購入前にここは見落としていましたね。

HFS+とまでは言いませんからせめてexFAT対応でしょう。百歩譲ってNTFSでもなんとかなりますけど。別途NAS環境がありながらどうしてそこまで簡易NASにこだわるかといえば、それは他でもなくMACのシステムバックアップ ”Timemachine” を保存したいから。TimemachineはMACのシステムドライブ以上のHDD要領を必要とし、1時間毎に差分データを自動保存してくれる仕組み。毎時保存ですから気付くと保存先のドライブがパンパンになり古いバックアップが自動で上書きされるのですが、そんなものをセンターサーバー的立ち位置の本命NASに保存してしまったら本来のNASの機能を果たせなくなるわけで、だからこそ別途HDDを準備するのが一般的でそれをワイヤレスで実現するには無線LANルーターにHDDをぶら下げるのが手っ取り早いというわけ。

これまで愛用してきたAirMac Extremeは6年も前のモデルですがHFS+対応(Appleさんですから当然ですか)でしたから巨大なファイルを含むMacBookProのTimemachine用に使用できたのですが今後は何か手段を考えないといけませんね。通信速度だけ見れば今回の買い物は大正解でしたが、トータルで考えればやはり現行機種のAirMac Extremeを選択するべきだったでしょうか...。しばらくは様子を見るとします。

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