Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

潜水艦を見た

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潜水艦と聞いて私が真っ先に思い浮かべるのは ”しんかい2000”だったりするのですが、それも小学生の頃の話で今なら ”しんかい6500” ですね。

しかし今日の潜水艦は海底探査のソレではなく海上自衛隊の本気なやつです。これも今回横須賀で初めて本物を目にしました。空母に続いてこちらもかなりテンション上りました。見た目がカッコイイ!とか言って喜んでいるのも良いですが、海自の方の説明を聞くと色々発見があったりして驚く事も多いです。

一般人の我々は普通知らないと思うのですが、潜水艦って海に潜っている時はエンジンではなく電動で進むらしいです。勿論エンジンは積んでいるのですが推進力には使わないらしい...。エンジンを使うと船内の貴重な酸素を消費してしまうのと、排気ガスが泡となって水面に浮かんでしまうため敵に居場所を知られてしまうという理由のようです。聞けば納得ですが、聞かなければエンジンを使っていると思いますよね。

では何故エンジンを搭載しているのか? それは電動モーターを駆動するためのバッテリーを充電する目的だそうで、水面に浮上してから徐にエンジンを掛けチャージするのだそうです。上の写真はまさにその時で、煙がモクモク出ているのはバッテリー充電のためエンジンが回っている証。単に停泊している船ではなく今まさに息をしている潜水艦!という感じが一層ワクワクしました。

さて潜水艦を通り過ぎてしばらく進むとこのような船が目に入りました。一見するとこれから戦闘に向かう軍艦という感じがしますが大砲が見当たらない...いったいこれらの船は何なのか? 海自の方の説明によれば海水の塩分濃度を計測する専門の船らしいです。日本には3隻しか存在せずこの日はたまたまそのすべてがここ横須賀に集まっていました。ちなみに船体に書かれた数字が3桁のものは戦う事が目的で、4桁のものは調査が目的らしいです。

さてそれではなぜ塩分濃度など調べる必要があるのか? 戦争で敵国が攻めてくる中、悠長にそんな調査をする必要があるのか? という疑問ですが、塩分濃度は船の浮力に直結する重要なファクター。一口に海と言っても地球上の海は場所によって塩分濃度が大分違います。死海のように浮き輪無しでも人が浮いてしまう所があるくらいですから。まああれは湖ですけど。

つまり先ほどの潜水艦の運行に際しどの程度のエネルギーが必要でどの程度の荷物を搭載できるかなどを地域ごとに正確に計測するためにこれらの調査船が必要というわけです。潜水艦って単独で好き勝手に浮いたり沈んだりしているわけではないのですね。という事は潜水艦からそう遠くない距離にはこういう船がいるのでしょうね。

それほど船や軍艦に関心の無かった私も、こうやって詳しく説明を聞くと俄然興味が出てきます。子供の頃に作った大和や武蔵のプラモデルの本物を見た気がしてテンションが上がらないわけがありません。ただそれはこれらが本来の目的に使われていないからで、私たちが感じたドキドキはもしかしたら本物の拳銃を見て気持ちが高ぶった!と言っているようなもので、そもそもこうしたものが必要な世の中に疑問を感じる事のほうが人間として真っ当な感覚なのかな?とも思いました。

やっぱりこれは観光というよりは修学旅行ですかね。

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