Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

サイクルモード 2017(2)

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BESVは台湾を拠点とするアジアンメーカー。電動アシスト自転車買うならこのメーカーだよね...と私が以前から目をつけている事はこのブログを読んでいる人ならそろそろ気付いているはず。

電動アシスト距離にせよ、パッケージングの上手さにせよ、どこか他メーカーの一歩先を行っている感があり、しかもアジアメーカーにありがちな安っぽさや二流っぽさみたいなものが感じられず、むしろ仕上りの美しさすら見て取れる。

車種はまだまだ少ないながらも今回は発表されたばかりのモデルも展示しているだろうと期待に胸膨らませての訪問。

ズバリ私が購入するなら間違いなくコレ! というモデル ”BESV PS1”。当ブログでも何度か紹介しているので見た事ある人も多いと思いますが、今回展示されていたのは見た目こそいつものPS1ですが正式にはPS1 ADVというモデルでまだ発売前のもの。

流暢な日本語を話すスタッフの方に話を聞いたところ、このADVモデルは走行距離が飛躍的に延びているとの事。展示されていたスペック表を見たところ、これまでのPS1が最長60kmだったのに対しADVは100kmと書かれていました。これは益々良い自転車になったじゃないですか! まあ60kmでも普段使いなら全然問題ないんですが私は時々50kmくらいは走りますし、バッテリーの経年劣化を考慮すると100kmは頼もしい。

これで一般的なママチャリ(アシスト無し)とほぼ同じ17.4kg。見た感じまだまだ重そうなパーツが使われていますから少しダイエットさせれば15kgくらいにはなりそうですね。置く場所さえあれば即購入なんですけれど...。ちなみにADVモデルの発売はまだ未定だそうです。

 

こちらも発売前ではありますが話題のニューフェースMTBタイプ TRS1とロードタイプ JR1の展示。何が話題かってMTBタイプは驚異の140km長距離アシストを実現したモデルです。普通に考えると走行抵抗の少なそうなロードタイプのほうが効率良くアシスト出来そうな気がするのですが、これも話を聞いたところロードタイプよりMTBタイプの方が骨太フレームに自由度が高く設計がしやすいんだとか。

しかしMTBで140kmも走るのかそもそもの疑問はありますけどね。悪路を走る場合のアシスト具合ってどうなんだろう?とか。高速で走り抜けるだけでなく足を付かずにStop & Goを繰り返すような乗り方の場合急にアシストが入るとバランスとるのが難しそうですよね。でも確かに山林の中の獣道みたいなところをアシスト付きで楽に走れたらすごく気持ちよさそう。一度試乗してみたいですね。

 

ロードタイプのJR1は想像していた以上にスリムで自然な仕上りでした。ダウンチューブに収められたバッテリーがかなり自然な感じでデザインに溶け込んでいますよね。こういうところが国内メーカーにはまだ見られない拘りです。

MTBタイプが14Ahという大容量バッテリーを積んでいるのに対しこちらは半分の7Ahで100km走行を実現しているというのですからやはり1Ahあたりの走行距離はロードタイプの方が遥かに長いんですね。

見た目には美しいダウンチューブ一体型デザインですが設計は結構難しいのでしょうね。バッテリーを自然に収める事もさる事ながら本来のフレームとしての強度に直結しますから。見た目こそちょっとこんもりしたダウンチューブですがバッテリーを外してしまうと逆に細いフレームになるわけで、しかもそこにケーブルを通す比較的大きな穴が開いているという...。

そしてこれら全てのモデルに共通してブレーキレバーから他では見かけないようなケーブルが出ている事に気付きそれについて質問してみたところ、これらはブレーキを掛けるとディスクブレーキだけでなくモーターの力でもブレーキを掛けているのだとか。つまり機械的なディスクブレーキと電気的なモーターのブレーキを併用して制動しているんですね。

日本ではブレーキについてあまり細かな規制がありませんが(前後に付いていればいい)、ヨーロッパではこうした仕組みが義務づけられているそうです。初めて知りました。どうせブレーキでモーターを使うなら回生ブレーキにしたら?と突っ込みを入れると、自転車程度の回生ブレーキではせいぜいLEDライトを点けるくらいの発電しか出来ないのだとか。残念です...。

サイクルモードの会場に足を運ぶと聞いた事のないメーカーの製品に出合う事がしばしばあります。自転車好きとはいえ一部の折畳み自転車を除きロードバイクなどについて明るくない私としては、それが本当にマイナーなメーカーなのか私が知らないだけなのか判断に困るところではあるのですけど。

ここではJAVAという中国メーカーが広々と展示をしていたのでちょっと覗いてみました。気になったのは写真の2台で、小径車好きという点において近づいただけなのですがよく見るとこれら2台は同じように見えて何かが違う...。

 

ネットでは見た事がありましたが、こちらのモデルには後付けの電動モーターが取り付けられていました。それはまるでドリンクボトルでも搭載するかのようにフレームに対しジャストサイズではありますが、近づいてみると自転車ではあまり見かけないチェーンでクランクとモーターが連結されていました。まあこんなふうにポン付けでアシスト化も可能であるというアピールなのだと思いますがちょっと面白い試みですよね。

BBとクランクさえちょっと工夫すればお気に入りの自転車を電動アシスト化出来てしまうという。日本は電動アシスト自転車に対する規制が結構しっかりしていて、確か時速25km/h以上はアシストしてはいけないとか、人力の2倍までしかアシストしてはいけない(以前は1倍までだった)みたいな決まりをクリアーしなければいけないのですが、その気になればこうして自作でアシスト化も出来てしまうのである意味自主規制的な法ですよね。

実際海外では自作アシスト自転車で車を追い抜いていくような人もいますし、パワーがありすぎて自転車にしがみつくように走る事をホビーで楽しむ人もいますからね。ちょっと興味あります。

 

今日は電動アシスト特集!?という事でちょっと長いです。YAMAHA、Panasonic、SHIMANOの日本勢も電動アシスト自転車をしっかり展示しておりました。むしろ国内メーカーは普通の自転車より電動アシストに力を入れている感が強かったですね。ビジネス的に電動化を進めていかないと辛いんでしょうね。アシスト無しのロードバイクなどは海外メーカーばかりに偏っていますから。

YAMAHAでお話を聞いたところ現在主流のアシスト方法はモーターをBB部分に取り付けクランクをダイレクトにアシストする方法なんだとか。一昔前のママチャリに採用されたアシスト方法はクランクのすぐ後ろにモーターを載せチェーンをアシストしたそうですが、そちらの方が効率が高められる一方でモーターを含めたアシスト装置がクランクアシスト式に比べて2倍くらい大きくなってしまうらしいです。やはり大手メーカーも大きさとの戦いなんですね。

いずれはフレーム一体型のようなデザインを目指したいと言っていましたが現時点ではこれくらいのサイズが実用面での最適解との事。ん〜いろいろ話を聞いてみて分かってきたのは、BESVが採用していたのはハブモーターでタイヤそのものを駆動する方式だった事と長距離走行を実現していた事。それにより仕上りが美しかった事。一口に電動アシストと言っても設計思想が皆異なるんですね。

YAMAHAに限らず国内メーカーも是非美しく実用的な電動アシスト自転車目指して頑張って欲しいですね。

最後にこちら、QiCYCLEって名前が付いていましたがつまりはあの中国の携帯メーカーXiaomiが作った電動アシスト自転車ですね。初見でアシスト付きに見えないところは優秀ですが自転車自体のデザインについては好みの分かれるところ。

メインフレームの中にPanasonic製バッテリーを押し込んでおりフロントタイヤのハブモーターを使った前輪駆動。1回の充電で45kmを走る事が出来、折り畳んで車に載せる事も可能。14.5kgという車体重量は市販されているアシスト自転車の中では最軽量の部類ですね。

折り畳んでも尚電動アシスト自転車に見えないのは立派。タイヤが太いのはきっとサスペンション機構を持たない小径車故の乗り心地への配慮なんでしょうね。

 

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