Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

CP+でプラスと感じた事 2018(2)

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大手カメラメーカーの中で唯一ベイヤー配列を採用せず超高精細画像が得られるFoveonセンサーを採用した頃から、その昔の ”安かろう悪かろう” のイメージが強かったSIGMAは新生SIGMAとして立ち位置を大きく変え、今ではSIGMAならやってくれるんじゃないか! そんな根拠のない期待すら持たれるメーカーに変わりました。

そしてその期待を超えてくる感じで素晴らしい製品を続々と出してくるのが今のSIGMA。山木社長曰く、スマートフォン普及の影響でカメラもレンズも近年の経営は決して楽ではないらしいですが、その言葉の裏にはだからこそ ”安かろう悪かろう” ではなく ”高価でも良いものを” という設計思想に繋がっているのでしょうね。そこそこの画作りなら確かにスマートフォンで十分なわけですから。

今回SIGMAの一大ニュースとしては何といってもソニーEマウント対応ですね。これまでキャノンやニコン用レンズのバリエーションを中心にしていたSIGMAがいよいよソニーEマウント対応。今回発表されただけでも、
14mm F1.8、20mm F1.4、24mm F1.4、35mm F1.4、50mm F1.4、70mm F2.8MACRO、85mm F1.4、105mm F1.4、135mm F1.8 の9本のARTシリーズが一気に揃いましたから、一般撮影用としては焦点距離的には一気にフルカバーされた感じですね。

ただ、光学系をソニー用に専用設計したわけではないため、キャノンやニコン用のラインナップにマウントアダプター分の下駄を履かせた感じで、つまるところミラーレス用の小型軽量レンズというわけではなかったです。そしてズームレンズも現時点では未対応のようで。

 

そんなSIGMA ARTシリーズの中で私が気になっているのは写真の14mm F1.8。14mmなんて広角は通常はまず使わないのですが、天体撮影用に欲しいなぁと以前からチェックしているもの。究極の点光源撮影となる天体撮影は私が所有する古いニコンのレンズ等では各収差が大きすぎてお話にならないため最高水準のレンズが必要になるわけですが、SIGMAからは14mmという広角でF1.8という明るいレンズが出ていますから、開放から1段絞って収差を抑える方向で使うにはこのF1.8という明るさこそが正義となるわけです。

一方で望遠レンズ並の光学性能を追及しMTF曲線から読み取る限り現時点で最高画質が期待出来る14mmと言えばSAMYANGの14mm F2.4。こちらはSIGMAよりは1/1.8暗くなりますが画質優先設計の為撮影時に開放で使える事を考えるとSIGMAを1段絞って使うのとどちらが有利か...という嬉しい悩み。

SAMYANG14mm F2.4は始めて手に取ってみましたがフォーカスリングの渋い動きに好感が持てました。天体撮影時はスカスカのフォーカスリングでは誤って触れただけでピントがずれてしまいますからね。残念なのはソニーEマウントの準備がなくこちらはキャノン or ニコンのみ。重要なのは絞りリングが無く電子絞りを採用している点で、Eマウントで使うなら電子接点付きのマウントコンバーターの準備が必要だという事。レンズ自体のEマウント化はその絞りの関係で今のところは望み薄との事。

この日はEマウントレンズばかりに焦点を絞って見学し他の製品は日曜日に見る予定。ただ、そんなふうに偏った見方をせずとも誰もが今年のCP+にEマウントの未来を感じたのではないかと思います。もう、あっちもこっちもEマウントだらけになっていましたからね。他にもツアイス、フォクトレンダー、トキナー、七工匠など、スチルだけでなくシネレンズも増えてきました。

今年のCP+で注目する製品は?というアンケートに「ソニー α7III」と答えた人が45%を占めているそうです。二人に一人がα7IIIを見に来ているとなれば、そりゃ3rd PartyメーカーがEマウント製品を出すのは当然の流れですね。

そんな注目のソニーブース、平日は私もブース内に立たせて頂きましたが押し寄せるお客さんの勢いは秋のInterBEEを超えていました。イベントやセミナー好きな私でもこの勢いで4日連続は流石に体力が持たない感じ。明日は仕事ではなくプライベートで行く予定です。

最後の1枚の写真、注目のα7IIIとソニーが誇るシネマカメラのフラッグシップ機VENICEです。趣味はα7で仕事はVENICEという私の生活そのものがそのまま写真に収められた形ですが、それはこの先の映像業界の縮図にも見えてきて、コンシューマー機器とプロ用機材というのは今後こんなふうな組み合わせが普通になりますよね。

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