Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

これからの常識とは何なのか

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All Photo by inos

出来る事なら2泊3日とか、せめて1泊2日で行きたい国内出張。今日はすごく久しぶりに朝から名古屋まで出かけておりました。

近ごろでは沖縄だって日帰りだったりしますから名古屋あたりで前泊や後泊というのは特別な理由でもない限り考えにくいのはどこの会社も一緒でしょうね。まあフリーランスというのはある程度自由度は高いのですが、とは言え翌日のスケジュールを考えるとなかなか理想ばかりで事は進みません。

新幹線が出来た事で大阪出張も日帰りになった...なんて話は ”進化の副作用” を表す代表的な比喩みたいに語られますが、技術の進歩というのはいつだって物事の常識を塗り替えていくところがあって、新幹線が無かった頃なら東京にいて名古屋出張といえば宿泊前提で語られたところ、今そんな話をすれば「え、何で泊りなの?」と疑問を持たれてしまいますよね。

実は先日東京ビッグサイトで開催されていた ”先端デジタル テクノロジー展” に足を運んだのですが、そこで見た光景は多くの人がヘッドマウントディスプレイを頭に被りバーチャルな世界の疑似体験をしていたり、ディスプレイで出来た部屋の中で光の中に身を置いていたり、空中に現れた光のボタンを押す未来のATMが展示されていたりしました。確かにどのブースも先端テクノロジーを形にした展示である事は間違いないのですが、見方を変えるとその空間は異様な光景であり、ついに人間は実在しないものをさも実在するかのように錯覚しながらそれを正当進化として受け入れようとしている...そんな感想を持ちました。これまで長い時間をかけて人間という生き物が進化してきた過程の中で「無いものを有る」と判断しようとしている事実は、進む方向を間違えているんじゃないかと不安にもなりました。

「無いものが有る」「有るものが無い」そのどちらもがまかり通るようになり、やがてそれが常識となった時、人は何を正として受け止めれば良いのか分からなくなりそうです。

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